LEVEL-59 ライマの温泉
ライマの近くには温泉がある。ライマ温泉はガルドアレフ中から人が集まる名スポットでもある。観光と言う点においてライマ温泉は重要な地点であり、ライマの村の収入の半分以上は観光客が落として行くビジネスマネーであった。すごろく場が併設されたのも、このライマ温泉があったからである。
たかし達も、旅の疲れを落とそうと入浴をする事にした。が、女性のオイツォフだけは少し間をおいて入った。勇者ともあろう者がのぞきやわいせつな行為を犯しては、名折れである。とは言え勇者も人間。間が差すと言う事もある。
勇者達がゆっくり出来たのも束の間。このライマ村でやらなければいけない事があった。それは王者の剣に関する件であった。ガルドアレフ各地を旅している内に得た情報によりライマ村に王者の剣を作れる職人がいる事をチラッと小耳に挟んでいたのである。
村人に当たって行くと、それがルイードと言う40代前半の男である事が分かる。ルイードは村人だけではなくガルドアレフ一の刀剣作りの名手として知られている。ルイードの作る王者の剣がなければ、大魔王マーゾを倒せないとも言われていた。ルイードの腕は確かだった。ライマ村の武器屋にはいまだかつて見た事の無い強力な武器があったからである。
そんなルイードも家に戻れば二男三女のパパである。刀剣作りで得た対価により、家族七人を養っているのである。ルイードは自分の仕事にプライドを持ってやっている。自分の作り出した武器によって、モンスターどもをやっつける。それはルイードが創業を始めて以来のモットーであった。実戦で役に立たない物は武器にあらず。自分の作り出した武器は常にその時の最高のパフォーマンスを示すと。ルイードはライマ村でひっそりと武器を作りながら、戦士のいない村で用心棒をしていたのであった。
「クゥウ!温泉何て久し振りだぜ。気持ち良いな!」
「それにしても、オイツォフの奴どこ行ったんだよ?」
「女風呂。」
「何だ、混浴じゃねーのかよ?」
「オイツォフの奴、あぁ見えてスタイル良いからな。」
「たかし?何だって顔してんぞ?」
「やめんか!恐れ多くも勇者だぞ?俺は。」
「勇者も人の子か。」
「リュラプスだってドスケベ神父の癖に何言うてんだよ。」
「オラは女の体に興味あんぞ?」
「ゴパンは入って来なくて良い。つーかまだ未成年だし。」
「そう言うたかしはまだ10代じゃねーか?人の事言える立場か?」
「まぁ、まぁ、気持ちは分かる。それより凄腕の加治屋がいるらしいぞ!」
「そうか。風呂上がりに行ってみっか。」
と、鼻血が出るほどゆっくり温泉に浸かったたかし達であった。




