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~そしてもう一つの伝説へ~父の仇編~地下の黒幕編~  作者: 佐久間五十六


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番外編⑨ 父の行方

たかしの父オルタナはいずこに行ってしまったのか?たかしはパーティーの誰にも父の行方を気にしながら旅をしている事を隠して旅をしていた。


何故なら赤の他人であるパーティーメンバーには、関係の無い話だからであった。魔王バラーモスに破れたのならオルタナの死骸があってしかるべきなのだが、たかしが、見る限り父オルタナの死骸は無かった。


となると言う事はやはり可能性として一番高い確率なのは、ギアガの大穴経由で、地下世界(ガルドアレフ)行きのコースであった。パーティーはバラーモスにやられたのかも知れないがオルタナは何とか逃げのび、一人で旅を続けているに違いない。


オルタナはたかしよりも数段上の勇者であった。とは言え、恐らくガルドアレフには、地上の数倍も強いモンスターがひしめき合っているはずで、超人的な強さを持つオルタナであっても、厳しい戦いを強いられている事は容易に想像出来た。


ただ、たかしが聞いている父オルタナに関する情報はかなり昔の事で情報量も極端に少ないものであった。だからこそ、父オルタナが火山に飛び込んで死んだと言うガセネタには信を置けなかった。そして父オルタナが生きている可能性があるとすれば、ギアガの大穴経由で、地下世界にいる可能性がある事は、可能性として0ではないと希望が少しだけ見えた。


エリアハンをオルタナが旅立ったのは、たかしが2歳の時である。それから勇者オルタナ一行は世界中を旅して、魔王討伐に世間の人間は期待をかけていた。ところがある時を境にして、何故か火山に飛び込んで死んだと言うガセネタ?が流布して行く。


少年心にたかしは納得がいかなかった。自分の親父は世界最強の勇者だ。ましてや、火山に身投げして自殺をする様な弱い人間ではない。百歩譲ってそれが本当だとしても、父オルタナは勇者である。それでも世間のオルタナに対する評価は散々なものものであった事は確かである。たかしが、勇者を目指したのは勇者の息子だからではない。ただ、父を探す為に、冒険に出る為の口実が欲しかったからであった。


これから地下世界(ガルドアレフ)でも父オルタナを探す旅が続くが、それを仲間に悟られない様に配慮する事も、必要な事ではあった。


「母さん?父さん生きているかもよ?」

「生きていたって死んでいたってそんな事どっちでも良いわ。母さんはたかしが、生きていればそれでいいの。」

「母さん?そんな事言わないでくれよ。父さんは俺が必ず見つけてエリアハンに戻るからさ。」

「たかし…。ありがとう。母さんもオルタナが生きている可能性があることは承知していたわ。でもそれを口にしたらたかしに要らぬ期待を持たせるだけだから、言わなかったの。御免ね。」


こうしてたかしは父オルタナを探し、真の平和をもたらす為に、ギアガの大穴に飛び込んだ。

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