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~そしてもう一つの伝説へ~父の仇編~地下の黒幕編~  作者: 佐久間五十六


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番外編⑥ ヒミコの遺体

結果的にヒミコはもうこの世にはいなかった。やまとのおろちがヒミコになりすまして、悪巧みをする事はたかし達の活躍により防がれていた訳であるが、では果たして一体どこにそのヒミコの遺体はあったのであろうか?


まがりなりにも国家元首であったヒミコの遺体探しは、次の指導者でジョパングを運営して行くにしても、放っておいて良い疑問ではないはずである。


もし本当にやまとのおろちに食されてしまったのならば、それはもうどうしようもないが、一応形だけでもヒミコの遺体を見つけておかなければならなかった。見つかるか見つからないかと言うよりも、国家として全力を尽くして探そうとする意思やそのあとを残しておきたかったのではないかと思う訳である。


勇者たかし達の活躍の影にはこうした国家のプライドを示す事も隠されていた訳である。あるジョパング政府の高官はこう語る。


「実際ね、ヒミコ様がどうなったかなんて分からないんだよ。そんな事は力をかけて探すまでもなく、分かりきっている事であって、こんなパフォーマンスは諸外国に舐められない為のものだよ。要するにジョパングの民は国家元首の死に対してどれくらい熱意を傾けられるのかと言う事で、それを図るものさしでしかない。一文の得にもならなくても、時としてこう言う事をしなければならないのは仕方の無い事だけどね。」


結局約2週間をかけて行われたヒミコの遺体探しは、骨の一欠片も見つからず終了した。これをもってヒミコの遺体探しは全て打ち切られ、捜索前のジョパング政府の見解通りヒミコはやまとのおろちに食されて命を落とした、と結論付けられた。


ジョパングはこれから新しい指導者の体制の元で、新しいジョパングを運営して行く事になるのであるが、ヒミコの死が無駄では無かった事に成らなければ、たかし達が苦労してやまとのおろちを倒した甲斐もないし、何よりもジョパングの民の為に死したヒミコが浮かばれない。それと共にジョパングが今以上に良い国に成る事もない。


「なぁ、たかし?結局ヒミコってどうなったの?」

「いや、別にどうって、やまとのおろちに同化されたんだと思う。」

「じゃあ俺達がジョパングを訪れた頃には、もう?」

「ああ。ヒミコ本体のみが残ってて、やまとのおろちに心は支配されていた、って事だな。」

「俺達がやまとのおろちを倒した事でその呪い?が解けヒミコは成仏したって事か。」

「ジョパング政府の見解通り、ヒミコはやまとのおろちに食されて命を落としたのは、あながち間違ってはいないな。」

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