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~そしてもう一つの伝説へ~父の仇編~地下の黒幕編~  作者: 佐久間五十六


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番外編⑤ 船さんは高価でっせぇ

船を手に入れる為に一悶着、二悶着もあったたかし達ではあったが、そもそもこの世界では船を所有する人がどのくらいいるのかと言う疑問が生じて来る。


船を手に入れる為には50万ゴールドは下らないと以前説明したが、この世界では船を所有するのは、1つの国や町や村の中で一人いるかいないかと言う様なものであり(漁師を除く)要するに船はお金持ちの道楽的なものなのである。


「船さんは高価でっせぇ」と、ふざけた歌が流行ったのも、そう言う一般大衆には手の届かない事を嘆いた、皮肉ったものなのである。造船業が盛んなボルトガでさえ、船を所有しているのは、王家と国一の金持ち位だ。


勇者の一行が船を持つ事は理解出来るが、他の金持ちが船を持つ理由はもう完全に見栄やステータスの為である。この世界の船は木造船である。マストを張り、羅針盤コンパスと海図をたよりに大海原を進んで行く。船を動かす原動力になるのは風である。カメハメハ号は最大20人位乗れる中型クラスの大きさであったが、それよりも大型の船となると、とてもでは無いがパーティーの人数だけで船を動かすのは容易では無い。


船に乗ったは良いが、目的地に辿り着けず海上に現れるモンスターの相手ばかりをしていたのでは意味が無い。船の操作・運用の方法も冒険者にとっては必要不可欠な事である。こうした物に明るかったのが以外にもゴパンであった。彼はパワーと素早さだけが取り柄の武道家だと言う認識だったが、そうではなかった。


メカニックな事にかなり強く、物知りな一面も持っていたのだ。人間何かしらの長所を持っているものだと、操船するゴパンを見ていて感じたのであった。パーティーと言うのはただ一緒に行動をするだけのメンバーでは無い。お互いに助け合い、短所を補いながら旅をするものである。命を互いに預け合う事もある。死んでしまえばそこで終わりだからである。誰かが誰かの為に。パーティーと言うものはそう言うものを具現化しているものなのである。


「ゴパン?お前いつからその操船技術を会得したんだ?」

「小さい頃に爺ちゃんから教わったんだ。男なら船の1つや2つ操作できなきゃ駄目だって言うからさ。仕方無しに覚えた事が今こうして役に立つとは、思いも寄らなかったよ。」

「モンスターが出たらしっかり止まれよ!」

「分かっているって。無理に逃げようとするのは速度の遅い船では致命傷になりかねない。」

「海の魔物は相当強力だと聞くしな。」

「ま、俺達もしっかりバックアップするから一緒に船の操作頑張ろう!」

「押忍、おらゴパン。頑張ろう!」

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