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~そしてもう一つの伝説へ~父の仇編~地下の黒幕編~  作者: 佐久間五十六


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LEVEL-23 好意

本物のソルトフェルタ14世を救出したたかし達は、ボルトガの英雄になった。ソルトフェルタ14世からは助けてくれたお礼に船を頂戴した。完全オリジナルのオーダーメイドである。たかしは、お金を支払うと言ったがソルトフェルタ14世からはこう言われた。


「英雄から金を取る君主がどこにいる?馬鹿にするな。」

と、怒られた。船は約一ヶ月で完成するとの事だが、このボルトガと言う国は時間をつぶすにはちと退屈する国であった。


闘技場もカジノもストリップバーもぱふぱふ小屋も無い。ただたかしは思う。自分を好意で貰う事になるのだから、ここは我慢だろう。海の先にはきっともっと凄い世界が広がっている。その期待は見事に裏切られる事になるのだが、それは今希望に満ちているたかし達に伝えるのは酷だろう。


現実は自分が知るからこそ、意味があるのだ。船主になる以上はそれを作っている人達を差し置いて他の町で遊びほうけるのは、英雄らしからぬ行為だろう。せっかく高まった自分達の評価を落とす事になりかねない。


だから一ヶ月くらいどうという事はない。耐え忍べたかし!と言うのも贅沢な話である。

行動範囲も広がるし、それはつまり、それだけ忙しくなると言う事である。勇者に休んでいる間はない。とツッコまれるかもしれないが、本来勇者の旅とはのんびりとしているものだ。


気が向いたら敵を倒し、希望が見えたら魔王に挑戦するのである。その結果世界を平和にする。気が向いたから、結果的に世界を制覇していた。その様なものが勇者である。誰かに決められた様に冒険している訳では無い。


自らが旅立ちを決意しエリアハンを巣立ってからもう1年が経つ。成長したのは心と体だけでは無い。確実に強くなって行く事を肌に感じながら、勇者とは何か?そればかりをたかしは考えここまで来た。まだまだ道の途中であるが、たかしは勇者とは何か?と言う問いの答えなんて未だに確たるものは持ち合わせてはいなかった。


「なぁ、たかし?俺達魔王を蹴散らしに行くんだよな?」

「あぁ。」

「こんな所で道草くってる場合か?」

「急がば回れ回り道って言うだろ?」

「確かに。あぁ早く船出来ないかな?退屈でしょうがねーよ。」

「明日マロリアの闘技場まで行ってみるか?」

「それともマーダ神殿まで行ってみるか?」

「これからの事考えたら預けてたお金下ろすべきかな?」

「いくらあるの?」

「20000ゴールド位。」

「おい、リュラプス?いつの間にそんな溜め込んだんだ?」

「お金の使い方は大事だよ!たかし。」

「そうだな。」

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