LEVEL-20 ダークサイドへのいざない
今のたかし達にとって、カイネストを倒す事など雑作も無い事である。カイネストは言う。
「俺を倒してこの暗黒装備を持ってマーダ神殿に行けば、暗黒騎士になる事は出来る。しかし、それは勇者であるお前にとっては不都合ではないのか?その覚悟が無いなら俺を倒しても意味は無いぞ?」と。
闇側への誘いは
予想していたよりもあっさりしていた。たかしは思う。別にダークサイドに落ちようが、魔王を倒せるのなら、それはそれで構わないと。
興味が無いと言えば嘘になるが、暗黒騎士が正直カッコ良いと思ってしまう自分もいた。たかしはカイネストに問うた。
「暗黒騎士について教えて欲しい。」
「何でも聞け。」
「使える呪文や装備出来る物も違うのか?」
「そうだろうな。装備はダークウェポンがあるから、心配しなくても大丈夫だろうな。」
「誰でも成れるのか?」
「レベル20以上の勇者しかなれない。」
「カイネストを倒して過去に暗黒騎士になった者は?」
「いない。」
「最後の質問だ。お主は暗黒騎士についてどう思う?」
「俺自身暗黒騎士になって思うが、後戻りは出来ないぞ?ダークサイドに入ると言う事は、想像以上に厳しいものだ。カッコ良さだけで転職するのは絶対に避けるべきだ。それに勇者ならば他にやるべき事があるのではないのか?」
「勇者の身分を捨ててまで、やらなきゃいけないことがあるのだ。」
「フェルプリアスの出来心か…?」
「カイネスト、僕は決めたよ。君を倒して暗黒騎士になる。」
「まだマーダ神殿に引き返せば暗黒騎士にはならなくて済むぞ?」
「ダークサイドが何だ!父さんは全うな勇者でも魔王には勝てなかった。ダークウェポンをよこせ!カイネスト。君がなぜダークウェポンの門番をやっているかは分からないが、とにかく俺達にはそれが必要なんだ。勇者の道を捨ててもそれは僕の自由だ。君が暗黒騎士である事もダークウェポンがあるのも、僕には平和を乱す要因になるようにしか思えてならない。」
「カイネスト、君の呪われた?血筋を絶っておくのも、勇者としての努めかも知れない。」
そう。たかしは世界を救う英雄なのだから。例え、ダークサイドに落ちようとも…。
ソルトフェルタ14世の事だ。ダークサイドに落ちなくてもダークウェポンを見せれば満足するかも知れない。とにかく、目の前のカイネストを倒さねば事は進まなかった。




