LEVEL-13 RE:ダダカン
ホビットのあけた穴の先には、新たな大地が広がっていた。たかし達はラタバハと言う町にやって来た。
ラタバハの町に入ると、何やら一店舗だけ営業していない店があった。気になったたかし達は勝手に家の中に入り込もうとした。しかし施錠されていて中には入れなかった。(どうやら魔法の鍵でも開かない扉の様であった。)
綺麗な川がラタバハの町には流れていた。その川下で何やら殺気だった一人の青年を発見した。ここはパーティー1の思慮深さを誇るリュラプスに事情を聞いてきて貰う事にした。
「おい、青年?どうしたんだい?そんなに殺気だって?」
「何だよ?てめぇ。十字架でセンズリこいてるような奴が何の様だ?」
「それは聞き捨てならない台詞だが、まぁ多目に見てやる。で、君の名は?」
「グプタだ。ゲップじゃねぇぞ、グプタだ。武器、道具を扱うよろず屋の主人だ。」
「私はリュラプス。グプタと言うのか。差し支えなければ何があったか教えてくれないか?」
「実はな。俺の嫁のティラメスがとある盗賊に捕まってしまったんだ…。」
リュラプスは真剣にグプタの話を聞いた。話を要約すると何やら愛する妻を通りすがりの盗賊団にさらわれてしまったのだと言う。助け出してやりたいが、相手は四人もいて一人では勝ち目がないと言う。盗賊団のアジトの場所も分かっており、後は奴等をフルボッコするだけなのだと言う。リュラプスは急いでたかし達に経緯を説明。グプタに助太刀する事にした。
グプタの案内でそのアジトに行くとティラメスが亀甲縛りされていた。
「よくもこんな破廉恥な事を…。許さん‼」
直ぐに牢屋の鍵を解除し縄をほどいていると。いよいよ通りすがりの盗賊団登場かと思いきや?
「ダダカン!?てめぇまだ懲りてなかったか?ゴパン、やっちまえ!」
何とティラメスをさらったのはマロリア王から王冠を奪ったならず者のダダカンとその子分だった。戦いは多くの経験を積んだたかし達のTKO勝ちであった。こうしてダダカンに二度目の制裁を加えたところで、ラタバハに住む二人の夫婦は平穏を取り戻した。
「グプタさんのとどめの一発、相当利いてましたよ?」
「いやぁ、面目ねぇ。本当感謝しているよ。ところであんたら一体何者だい?あの豪傑をねじ伏せちまうなんて。」
「只の旅人ではないかな。まぁ、さしずめ正義の味方って事にしておいてよ。」
「ダダカン?これに懲りてもう足洗え。悪さすんなよ?」
たかしは、そう言ってダダカン達を野に帰した。