LEVEL-10 ピラミッドの中身
シイスの城下町で長居する気は無かったので、サクッとピラミッドを攻略するつもりでいた。ピラミッドの中がどうなっているのか非常に気になるたかし達であったが、入って見るとそう大したものではない事にかなり落胆していた。
ピラミッドの中のモンスターは、ミイラ系モンスターが主でこれでもかと言うほど襲って来たが、ゴパンとたかしがフルボッコにして返り討ちにしていた。
途中の宝箱はオイツォフが調子に乗って全部開けた。アイテムと一緒に人食い箱が出て来たりしたが、オイツォフは「やっつけておしまい!」等と言う始末で、その大量の人食い箱を倒すのはたかし、ゴパン、リュラプスの任務になってしまう。何とか一時間かけてその修羅場を納めたものの、著しく体力と魔法力を消費してしまう。とは言え、ピラミッドで得られるほとんどの宝箱は開けていた為、目当ての魔法の鍵等冒険に必要なアイテムは手に入れていた。
もう一つ、やり残している事があったが、このままではミイラ取りがミイラになりかねないので、一度シイスに戻って気力体力を充分にしてから再度チャレンジする事にした。
シイスに戻ってからは、まず宿屋に行く前に貯まったゴールドで装備品を最適化し、足りなくなったアイテムも補充した。それから宿屋で一泊した。ゴパンが黄金の爪がまだ手に入っていないと駄々をこね始めたがたかしは、「もう一回ピラミッドアタックするから。」と答えてやるので精一杯であった。
オイツォフの馬鹿が一気に宝箱を開けたせいで不要な戦闘を強いられたのは想定内だったが、まさかたかしだけではなく、リュラプスの魔法力を全消費させたのは、想定外であった。一個目開けた時点で気付けよ。とオイツォフにそれを言っていた所でどうにもならない。もう疲れたから寝る。黄金の爪探しは明日に持ち越しだ。
「とは言えピラミッド内はあらかた調べたぞ?」
「まだ、地下を調べていない。」
「大体ピラミッドに眠る伝説の武器なんて、威力あっても呪いがかかっているかもしれないぜ?」
「確かめなきゃ分からんじゃないか?」
「まぁ、それはそうだけどさ。もし、パーティーに迷惑になるようだと判断した時は、その時は考えさせてくれ。いいな?ゴパン?」
「あぁ、分かった。世界には黄金の爪より強力な武器があるだろうしな。」
「黄金の爪が呪われてる武器なのは、シイスの城下町で仕入れた情報なんだ。確かな情報だから、きっと何かしらのマイナス効果があるはずなんだ。それを分かっても行きたいのか?ゴパン。」
「あぁ、オラ確認したい。」
「分かったよ。」