LEVEL-1 旅立ち
俺はたかし。池田崇16歳。今日はそのバースデー。エリアハンと言うちんけな田舎城下町に生まれた。
母親は至って普通でバーバリーMASAKO と言う床屋を細々と経営していた。勿論、俺がその床屋を継ぐ気は髪の毛一本たりともない。
親父はよく分からなくて、母親の話だとなんと溶岩の海に飛び込んで死んだとも、地下世界で生き延びているだのと言われているが、その真相は謎のままである。
だがよく分からないんだけど、親父は世間では勇者と言う事になっていて、俺は勇者の血を引く勇者の子孫なんだと言う。
と言う訳で中学を無事卒業した俺は、エリアハン王の勅命で最近頭角を表して来ている、バラーモスと言う魔王とやらを討伐するため、エリアハン王に呼ばれた。エリアハン王は太っ腹だった。既にアイーダの酒場に口利きをしてくれていて、4人分(何故4人分なのかは分からないが)の装備を整える為、200ゴールドをくれた。ちなみに日本円で1ゴールド=10円であり王様は2000円くれた事になる。
何だかよく分からないがドルーラと言う呪文を覚えたら、報告の為エリアハンに戻って来るようにとか偉そうな事を抜かしていた。俺がアイーダの酒場で美人な店主のアイーダさんに鼻の下をのばしながら選んだパーティーは以下の3人である。
武道家のゴパン→何やらサイヤ人と言う宇宙人の子孫らしい。
僧侶のリュラプス→むっつりすけべの毛深い神父。
遊び人のオイツォフ→ルイーダさんにお薦めされたので。
戦略的に考えれば、もっとマシな人選が出来たのかもしれないが、とりあえずたかしを含めてこの4人で旅をスタートする事にした。ちなみにオイツォフは男のような名前だが、ボンキュッボンのセクシーガールである。
たかしは、さっそくエリアハンの街で装備品を買う事にした。ゴパンは素手でいけるとのことで、布の服のみ購入。リュラプスは既に旅人の服を装備していたので、こん棒とお鍋の蓋を、オイツォフは旅人の服とひのきのぼうを購入した。残額でありったけの薬草を購入した。(ありったけとは言え1、2個)
まだ出会って時間は経っていなかったが、早速エリアハン王国の外を出てモンスターと戦ったり、ダンジョンに挑戦したりした。とにかく今は少しでも強くなり、銭を貯めなくては…。余計な世間話は一切せず颯爽と外の世界に飛び出して行った4人の勇者御一行であった。