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モブキャラとして無難にやり過ごしたい  作者: 天原 重音
軌道衛星基地にて 西暦3147年8月
62/191

登場人物 ※追加あり

『私はモブキャラその一の訓練生 西暦3147年8月まで 』に登場した人物まとめです。

 ネタバレ交じりです。

 作者のメモ書きに近い仕様となっています。

 星崎 佳永依 (ほしざき かなえ)

 今作の主人公。国連防衛軍日本支部所属の訓練生で中等部三年生。身長百五十センチ。誕生日七月一日。本編開始時点で十四歳。

 母親は日本支部長の秘書官の一人日生薫で、父親は星崎幸樹。顔立ちは父親似。

 転生の旅を続ける菊理の転生先。久し振りに日本人に転生したと思ったら、地球は宇宙の果てから侵略を受けていた。

 おまけに魔法 (オカルト)は無い、雲隠れ(逃亡)出来ない、止めに記憶が無いの三拍子揃い困り果てるが、『円滑に引退すれば良くね』と思い付き引退を目指すようになる。でも優秀だとやっかみが酷いから程々に手を抜くようになった。

 人生計画では退役年齢の五十歳まで目立たない計画を立てていた。

 予想外の事が起き、人生計画が崩れるも諦めない。ガーベラの加速に耐え切れる唯一の人材で、耐G訓練成績日本支部一の記録を持つ。

 一つ前の人生ではルピナス帝国の属国、惑星国家ディフェンバキアに一時移住していた。ルピナス帝国にいた頃は、政治に関わる以外の、殆どの事をこなしていた。

 ロボット系の操縦経験がある為、エースパイロットを目指せるぐらいに巧いが、自己評価は低い。入学当初は体重が四十五キロもあったが、僅か一年半で三十四キロにまで落ち込む。その後色々と試して現在の体重となるも、中々四十キロに到達しない。

 平均値高めに無難にやり過ごしていた為、本当の意味で能力が平均以下な面々とチームを組む羽目になる。シミュレーターの対戦成績は飛び級卒業まで無敗で、元々選抜クラスへ編入が決まっていた。

 初実戦後にチームは解散となる。八月の終わりに飛び級で卒業扱いとなる。

 なお、村上大尉や元チームメンバーの現状を知らされていない為、生きていると思っている。



 国連防衛軍

 国ごとに支部として分かれている。予算も国から出ている。

 各支部の支部長は国の政治家から選出・派遣される。国によっては閑職扱い。日本支部のみ支部長は軍人から選出された。

 どこの支部も人的資源不足に陥っており、十年前の作戦失敗が追い打ちを掛け、人手不足が慢性化している。

 DP計画参加者のパイロットは訓練学校に通い、それ以外は士官学校に通う。


 

 日本支部

 政治家がいない支部。過去二回(二代目と四代目)も政治家の手で凋落した経緯が在る。三代目支部長の時代が最盛期で、この頃に日本支部の地位が築かれた。

 強引且つ強硬で四代目に移行する際に『凋落したら本国の政治家一同も責任を取る』事を三代目支部長が約束させて、記録に残したが無かった事にされた。三代目支部長がブチギレた結果、裁判沙汰にまで発展。本国は完全敗北。四代目支部長と幹部一同は日本支部から追い出され、本国は都合の良いスポンサーに格下げされた。

 五代目支部長就任と同時に幹部の顔ぶれも変わり、人材不足を理由に書類仕事が苦手な人間であっても昇格させて幹部に引き込んだ。

 現在、二度起きた事は三度も起きるから、六代目は政治家以外から選出したい五代目支部長と、三度目の正直を実現したい本国の政治家達の攻防が続いている。

 なお、二度にも及ぶ日本支部の凋落は『政治家を支部長にして起きる駄目な例』として他支部にも知られている。

 日本支部の訓練学校は表向き『中高一貫私立柊学園』となっている。

 日本支部では元々、DP計画参加者のパイロットは少佐にまでしか昇進出来なかったが、人材不足を理由に佐久間が撤廃した。



 佐久間 樹 (さくま いつき)

 元国連防衛軍日本支部中将。五十歳。十年前に五代目の支部長に選出された。星崎曰く、見た目はエヴァで有名な司令に似ている。たまにコミカルな反応をする。羊羹を丸一本一人で食べる甘党だが、コーヒーにミルクは入れない。

 首から下は役立たずと言われていた過去が在り、先代上層部はこれを誤認。『首から上も役に立たないからそう言われている。愛人もいるから、ハニトラも使えそう。こいつを傀儡にしようぜ』と五代目の支部長に選ばれた。

 愛人だと思っていた女性は、佐久間がコネクションを得る為に匿われていただけで、実際には超有能だった。更に、三代目の支部長と幹部を後ろ盾に据えて日本支部の再建に走り、四代目支部長を中心とした幹部一同を全員失脚させて排除する。本人曰く『八つ当たりついでに大掃除しただけ』と主張しているが、誰も信じていない。

 星崎に絡んで発生したトラブルに頭を抱えるが、大抵日本支部にとって有利な結果になるので、あれこれ言えない。しかも、他支部からいい感じにマウントが取れるので内心で高笑いしてしまう。利用出来るものは利用する。

 四六時中サングラスを掛けているのは、先天的盲目で見えず、義眼にした右目を隠す為。



 日生 薫 (ひなせ かおり)

 日本支部長の秘書官の一人。既婚者だが、事故で夫(星崎幸樹享年二十五歳)を亡くしている。日生は旧姓で、旧家日生家の元令嬢。四十五歳。

 星崎佳永依の遺伝子上の母親。二十年前の事故の後遺症で子供が産めない体となった。夫の父から要望を受けてDP計画への参加を決めた。

 夫の父の要望で娘を授かるも、実母と義母を始めとした親族から浮気を疑われて追い回され母子共々暴力を振るわれた。逃亡中に佐久間と出会い匿われた。その経緯が存在するので、一時期佐久間の愛人と勘違いされた。

 娘の性格がちょっと変わっているので心配しているが、事故が原因だろうと思っている。

 仕事は出来るが、女として母親としては及第点にも届かない駄目な人。夫の趣味が家事全般だったので結婚生活に問題無かったが、家事全般が出来ない為子育ては難しかった。加えてファッションセンス類が壊滅的。



 一条 貴教 (いちじょう たかのり)

 幹部の一人で、日本支部唯一の大将。五十歳。錦戸准将の上司。既婚者で二十二歳の娘がいるけど、昔の上司に無理矢理結婚させられただけなので、夫婦関係は冷え切っている。娘は家を出ているのでいない。その娘は結婚して出産したけど、孫に会わせて貰えない。

 DP計画は『他者の人生を強制的に決めてしまう』点から良く思っていない。しかし、頼らざるを得ない現状をもどかしく思っている。

 佐久間と最も付き合いの長い人。十年前の一件で中将から昇進した。日本支部では佐久間の次に偉い人。



 錦戸准将

 部下六名が問題を起こしたので頭が痛い。十月の作戦に参加予定だったが外される。先代上層部派の一人。



 佐藤 陸斗 (さとう りくと)

 DP計画第三世代。パイロット幹部最年長五十歳。大佐。球児のように日焼けした丸刈り頭だが、得意スポーツは弓道。日本支部屈指の射撃の名手。

 覚悟がガンギマリ過ぎての異名を持つ。身長は二百三センチ。辛党に見えるが大の甘党。朝からステーキを食べる大食い。脳筋。

 書類仕事が大の苦手で、隙あらば理由を付けて部下に押し付けるダメ上司。これを理由に昇進を辞退した程。佐久間は当然のように却下した。

 ガーベラのテストパイロット十七人目。十年前に大尉から大佐に昇進し、幹部の一人となった。



 飯島 憲之 (いいじま のりゆき)

 DP計画第三世代。階級は大佐で四十七歳。

 サングラスが似合う角刈り頭のヤクザっぽい外見だが、面倒見は良いので部下には慕われている。見た目の割に沈着冷静な頭脳派。辛党では無いが、甘いものが苦手。身長百八十センチ。

 佐藤とは訓練生時代からの付き合いで、現在飼い主兼突っ込み役。他の幹部で困り事が発生したら相談役の苦労人。たまにオカンのような事を言う。

 十年前に少佐から大佐に昇進し、日本支部の幹部の一人になる。



 高橋 孝介 (たかはしこうすけ)

 大佐。四十五歳。士官学校卒業生で、DP計画不参加のパイロット。戦闘機と車の操縦は出来るけど、何故か機械音痴。典型的な軍人のような外見。身長百七十五。

 過去に『士官学校卒業生が死ぬと金が掛かる』と言う理由で、作戦への参加を取り消された経緯があり、訓練学校卒業生をよく思っていない時期が在った。十年前の作戦に訓練生まで狩り出された(士官学校の候補生は呼ばれなかった)事で考えを改めた。

 十年前の作戦終了後に中佐から大佐に昇進し、幹部の一人となった。書類仕事は苦手。

 加藤と宮崎(共に中尉)は副官が付けたお目付け役。



 松永 晶 (まつなが あきら)

 DP計画第四世代。大佐。試験運用隊の隊長。人間離れした美形。色白で年齢不詳の中性的な容姿。おかっぱに近い髪型(普段は脇の髪を耳に掛かけている)の為女性に間違えられやすい。髪型は亡き元カノの影響。中身は四十二歳の腹黒系男。相手のメンタルを徹底的に潰す個人面談が大好きドSだが、部下は大事にする。身長は百九十二センチと長身。

 十年前に少佐から大佐に昇進し、同時に試験運用隊隊長となる。後に開発部ツクヨミ部署のトップも兼任する事になった。

 副官は鈴村大尉。



 佐々木 勇介 (ささき ゆうすけ)

 中佐。DP計画第四世代。四十半ばに見える老け顔の三十五歳。星崎がガーベラのパイロットになる事に反対した一人。ガーベラのテストパイロット十六人目。

 戻らない過去については考えない主義。脳筋でがさつ。大食漢。身長百八十六。書類仕事は苦手だが、井上の手を借りつつ頑張っている。野生の直感で真実に近づいた人。

 井上と共に五年前に中佐に昇格し、日本支部の幹部の一人になる。

 


 井上 悠斗 (いのうえ ゆうと)

 中佐。DP計画第四世代。二十後半に見える童顔の三十五歳。ツッコミ役。繊細。甘いものもイケる辛党。ガーベラのテストパイロット十九人目。ホラー系が苦手。身長百八十。書類仕事が得意で、佐々木の分も手伝っている。

 意外な事に酒に関してはザル。

 佐々木と共に五年前に中佐に昇格し、日本支部の幹部の一人になる。城嶋と言う部下がいる。



 神崎 昴 (かんざきすばる)

 少佐。日本支部憲兵部トップで、防衛軍憲兵部のトップではない。オネェでは無く、漢女(おとこめ)。四十歳。身長二百十センチ。

 腰にまで届くストロベリーピンク色に染めた髪を三つ編みにして左肩から流している。

 なお、筋骨隆々とした野太い声を保有しており、オネェと言うには『容姿も服装も完全に男性』で、『容姿と服装も女性的で気を遣っていない』為、漢女と星崎に呼称される。

 色んな意味で多才且つ、尋問・拷問に長けている。元々憲兵部の人間だったが、十年前に人事の穴埋めの為に部長に昇格し、幹部の仲間入りした。

 日本支部憲兵部は神崎の同類で構成される為、別方向で腐っている。腐女子(ふじょし)貴腐人(きふじん)汚超腐人(おちょうふじん)腐士(ぶし)腐兄(ふけい)()っさんからなる、()ァミリーの魔窟。なお、実際に襲い掛かるのは神崎のみで、他は眺める派。

 年に四回、佐久間の許可の下、薄い電子書籍の交換と展覧会が行われる。



 大林 純花 (おおばやし すみか)

 普段は佐久間の秘書官の一人をやっている。日本支部諜報部トップで、五年前に兼任する事になった。階級は少佐。三十七歳。身長百六十九。

 可愛いもの好き。眼鏡をかけたクールビューティーだが、趣味はコスプレで、他人を着せ替え人形にして遊ぶ事もある。マニアックをメニアックと言う。



 南雲 梨央 (なぐも りお)

 日本支部幹部最年少。三十歳。DP計画第五世代。幹部になってからの日は浅く、二年前に穴埋めとして一時的な繰り上がり。保管区管理総責任者で階級は少佐。

 出世欲が強く、完璧主義で一番でなければ気が済まない性格。手抜き癖の有るにも拘らず、佐久間から一目置かれている星崎を目の敵にしている。

 後に暴走し、マルス・ドメスティカに自ら乗り込み、取り込まれた。幹部では無く『敵の一人』として処分された。表向きは戦死扱いとなっている。



 村上中将

 本編開始直後に大尉にまで降格。年功でいるだけの典型的な腐敗軍人。十年前の作戦には、実力が足りず不参加だった。

 見下し暴言が多い。星崎で百人を超えた為六階級降格となり、閑職と言われる定期便の船長に転属となる。

 降格の本当の原因は、先代上層部に揉み消して貰っていた積み重ねていた失態と、作戦の指示ミスに、訓練生を無許可で実戦に出した事と、訓練生四人を駄目にした事がおもな理由。

 七月中の襲撃で戦死。



 試験運用隊

 試験運用隊に存在する不文律は松永が隊長になってから幾つか追加されたが、創設時から存在する。

 また、試験運用隊は『他の部隊で問題を起こした問題児の更生の場』にもなっている。その為、所属隊員数は現在二名。

 現在は松永と後藤のみだが、復隊希望が来たので戻っている。後に、通常部隊に所属させられない星崎が正式に配属される。

 臨時創設部隊もここの所属となる。

 試験運用隊長職は閑職では無く、緊急時に数多の代理職を務める。更に、あちこちでヘルプが必要になった際に出向く『身軽に動き、複数の仕事を同時に仕事をこなす幹部の一人』として扱われる。


 不文律で判明しているもの

 ・何か()って仲良くならない限り基本的に不干渉。通路で会っても隊長以外への挨拶は不要。


・鈴村 直樹 (すずむら なおき)

 試験運用隊副隊長兼内部調査員。副隊長職は臨時で、本来の所属は諜報部。階級は大尉。訓練は受けているが正式なパイロットではない。

 星崎ですら、諜報員と見間違える程に、怖ろしく影が薄い。中肉中背短髪。顔は没個性。



 訓練学校

 作中では訓練学校としか呼ばれないが、正式名称は中高一貫私立柊学園。

 一学年四クラス×三十五人で構成されている。


 星崎所属チーム

 初実戦後に解散となる。星崎以外の全員高等部在籍。専属教官は高城俊郎。

 仲の悪さは訓練学校内でも有名。星崎以外の個々の能力はさして高くなく平均的。仲の悪さが酷い為、落ちこぼれ扱いされていた。

 チーム解散となり、星崎以外の四人は表向き卒業するまで別のところで再訓練を受ける事になった。

 真実は隔離病棟で記憶の削除、後に佐久間の判断で前線送りとなり、全員八月末日までの防衛戦出撃で戦死している。撃墜数は四人で五十を超す。 

 七月から全学年のチームの編成の見直しが入る予定で、演習が半月遅かったら解散再編成となる筈だった。


 以下メンバーの名前

・伊藤 淳 (いとう じゅん)二年生

・吉田 昌 (よしだ あきら)一年生

・近藤 悟 (こんどう さとる)一年生

・小島 春香 (こじま はるか)二年生 



 高城 俊郎 (たかぎ としろう)

 根性理論主義者の典型的な体育会系の教官。

 専属で指導していたチームが解散となったあと、別のチームで指導を続けている。

 DP計画に不参加の元パイロットで、十年前の作戦で右腕以外の四肢を失くした過去が有る。再生治療で元に戻したが、感覚だけは完全復帰出来ずそのまま指導者になった。リハビリを行い模擬戦レベルでの戦闘と実戦時の補佐が可能な程度には回復としている。

 


 イタリア支部

 憲兵部長官がイタリア出身の為、他支部よりも規律が厳しかったが痴漢騒動で更に厳しくなる。

 佐久間が録画した映像で暫くの間強請られる羽目になった。



 モンティ大尉

 また聞きの話を信じて、小隊の部下を引き連れて日本支部の女性用更衣室へ突撃を敢行した男性。

 相手が星崎(菊理)だった為、痴漢に仕立て上げられた。不幸と言うべきか、自業自得と言うべきか。とにかく相手が悪かった。

 異動先の軌道衛星基地で、暫くの間後ろ指をさされる日々を送る。



 フランス支部

 

 ポール・カロン

 ガーベラ初搭乗時の実戦でぶつかった機体のパイロット。

 幸運にもぶつかった事で攻撃回避が出来た為、戦闘中に星崎に礼を言う。

 しかし、減速出来ずにぶつかっただけと言う事実を知っても感謝を忘れない。

 痴漢騒動の元凶。手がかりをつかむ為にモンティ大尉がまた聞きした情報を流した。なお、アメリカ支部に知り合いはおらず、同期に他支部の制服を着せて情報を流した。

 フランス支部の量産機は白地で、両肩が赤で、青いラインの縁取り。



 惑星セダム

 ルピナス帝国の属国、惑星国家ディフェンバキア王国が存在する。


 トリキルティス

 惑星セダムのディフェンバキア王国の三代目国王で、魔法に関しては教え子の一人。日本人だった前世の記憶を持つ、凄腕プログラマー。環境適合吸血種の始祖家系。始祖家系なので寿命は数千年。広島系お好み焼きを好む。お好み焼きのお肉は挽肉派。

 菊理とは師弟と言うよりも親友のような間柄で終わった。戸籍上の関係は菊理の養子(義息子)の孫の孫。

 息子(ラシアンドラ、ジニア)が二人いる。



 銀河星間検事連盟(通称銀検連盟)

 地球で言うとICPOに相当する国際組織。


 クフェア

 銀河星間検事連盟(通称銀検連盟)の調査官。中肉中背でひょろりとした見た目の割りにベテラン。ただし、ワインを一口飲んだだけで潰れる程の下戸。

 撫で付けた艶の無い金髪と、口に咥えたシガレットスティックが特徴の男。顔は没個性的なので覚え難い。

 シガレットスティックはタバコでは無い。その時の気分と仕事内容で中身がお菓子か爆竹か音響爆弾などに変わる。



 喪服の淑女会

 各国の王妃や女王、貴族令嬢夫人、商家の娘などが所属する秘密結社。数多の女性運動家団体から成る互助会。

 スローガンは『浮気男と不貞男に鉄槌を! 寄生虫女と寝取り女に制裁を! 被害者に救いの手を!』だが、男の首を刈る事に至上の喜びを見出す女性が多い。

 また、ナイフとフォークより重いものを持った事の無い令嬢を、一年間で立派なスパイか暗殺者に育て上げる訓練機関が存在する。

 始まりは乱立する女権運動家団体を纏め上げる為に創設された組織だった。なお、言い出しっぺと創設は菊理で、永世名誉顧問扱いされている。


 

 各支部保有人型戦闘機

 大きさは全長約十五メートルで統一されている。

 メインカメラがやられた時を想定し、どこの国も頭部のカメラは昆虫のような複眼を採用している。ガーベラは開発者の趣味でゴーグル型になっている。

 各国の訓練機はその国の二線級のものを使用している。


 

 日本支部

 訓練機 アリウム 機体カラーは白色に黒いライン。

 訓練生用の機体。十年前まで最前線で使用されていた日本支部の正規兵用量産機。二線級機体だが、リミッターを解除すれば一線級の機体になる。変なところで日本の技術が出た。リミッター解除のやり方は訓練学校高等部三年生になってから教わる。星崎は先輩から教えて貰っていた。

 装備は正規兵用量産機と同じく、実弾銃と予備マガジンに、実剣タイプのロングソードとダガー二本ずつ。両肩と両脚部にミサイルポット。カイト型の盾(五メートル程度の大きさ)。

 

 正規兵用量産機 キンレンカ 機体カラーは白地に赤ライン。

 指揮官用量産機 ナスタチウム 機体カラーは白地に黄赤色(オレンジ色に近い)のライン。

 十年前まで指揮官用量産機はサンスベリアで、白地に緑のラインが入り、両肩が黄色。

 ナスタチウムのみ、ガーベラの稼働データを基に改修型が誕生する。


 ガーベラ 機体カラー 紅色

 試作機だが、機能を盛り込み過ぎたせいで乗りこなせるパイロットがいなかった機体。頭部のカメラはゴーグル型。

 日本における各分野のトップが技術を詰め込んだ。技術の詰め込み過ぎが原因で乗りこなせるパイロットがいないと言う冗談じみた事が起きた。長年倉庫で眠っていた機体だが、何の因果か星崎がパイロットに選ばれた。

 パイロット殺しの異名は、ガーベラに搭乗したテストパイロット(十九名)を負傷させた事が由来。

 十年間埃を被ったまま放置されていたが、加速に耐え切れる人物が現れた事により実戦に投入される事になった。

 開発自体は三十年以上も前に行われた。

 後に、搭載機能を最新機(重力制御機だけナスタチウムのもの)に入れ替える事で、過去にテストパイロットを務めた人物でも乗れるようになる。しかし、星崎以外の人間ではバーニアを全開にする事は出来ず、六割程度の速度しか出せない。

 装備は、両腰と右肩にロングソードタイプの実剣、左肩に陽粒子砲。頭部にバルカン。




 ルピナス帝国などで保有されている戦闘機


 アゲラタム 青紫色 メイン装備は長剣砲(先割れの剣)全長十二メートル程度 カメラはゴーグル型

 操縦の癖の無くし、戦闘用から作業用までの『人型ロボット雛型』として『改造を前提』に製造された機体。オニキスもこれを基にしている。

 流用される事が多く、値は張るが改造用のオプションパーツも普通に売られていた。簡易自動修復機能が搭載されている。

 後付武装も有るが、こちらも改造する事が想定されている。長剣、拳銃、銃剣、狙撃用ライフル、脳波で動かす小型の砲台付き盾などが存在する。



 ジユ 深緑色で可動部分周辺が茜色に似た濃い赤色。両肩は赤。全長十二メートル。

 アゲラタムを基に戦闘用に開発された機体雛型。戦闘を想定して開発された発展系だが、アゲラタムのパーツで修復可能。

 戦闘を想定している為武装も多い。

 両肩に超電磁砲か荷電粒子砲、上腕と脛に実剣を持つ。



 オニキス

 菊理が惑星セダムで搭乗していた、アゲラタムを改造した機体。稼働年月は六千年を超える。

 当初は宇宙空間でも視認しやすいように白く塗られていたが、戦闘用に作り替えた際に黒くした。

 テラフォーミング時の船外活動を目的に作り上げた機体。テラフォーミングが完了し、数多の移民が移り住んだ。しかし、テラフォーミング完了後から千六百年後に乱立した国家と自治都市間で戦争が勃発するようになり、武力介入と無力化の為に戦闘用に作り替えた。

 後にディフェンバキア王国で、オニキスを参考にしたアゲラタム魔改造シリーズの開発が計画されていた。

 魔改造シリーズには、高速機動型クォーツ、重武装型モリオン、拠点防衛重装甲型オウロベルデ、砲撃型ホークスアイ、支援型クリソプレーズ、などが存在した。全て菊理とトリキルティスが関わっている。



 マルスシリーズ 

 とある兵器開発者の思い付きで創られ、空前絶後の事件(貧困層の女性が大量に攫われて材料として殺された結果、十数年間子供が一度も生まれないと言う前代未聞の状況が発生した)を引き起こした生体融合式機動兵器。どちらも自動修復機能が搭載されている。

 ドメスティカとプラムの二種類存在するが、先に作られたのはプラム。

 プラムを改良途中、違法人身売買で十三歳の少女を手に入れた開発者が、『生きたままの人間をエネルギー源にしたらどうなるか』実験した結果、五歳児よりも高性能なものが完成した。

 その後、年齢と男女の違いで実験を繰り返した結果、『十五歳から三十歳までの出産適齢期の女性』を使うと高い性能を得られると判明し、ドメスティカが誕生した。 

 マルス・プラムは『五歳児~十歳児の脳』を生体CPUに使用した人型兵器。全長五メートル程度。薄い赤紫色の装甲を持つ。


 マルス・ドメスティカは十五歳から三十歳までの『出産適齢期の女性』をエネルギー源の一つとして『生きたまま融かして取り込み動く』人型兵器。成人女性を使用するからか、全長はプラム四倍近い二十メートル前後。やや暗い黄緑色の装甲を持つ。エネルギー切れが近いと、周囲にいる女性を襲い取り込むようにプログラムされている。その為、破壊する時に女性がいると真っ先に狙われる。

 喪服淑女の会の協力を得た菊理がクフェアと共に乗り込んだ時には四百八十六機生産されており、全て菊理の手で破壊された。

 作中の一機は十年前の作戦時に破壊された機体で、技術調査名目で日本支部の保管区に運ばれた。十年後に近場に女性(星崎佳永依)がいる事を感知して再起動する。その場で一度破壊されたが、南雲梨央が乗り込んだ事により再起動し自己修復して暴れる。戦闘を繰り広げるも破壊される。


 開発者は『捕まるのなら自爆する』と言って、自らマルスシリーズと融合し、戦死した。開発者が搭乗した機体を破壊したあとにコックピットから引きずり出して死亡確認を行ったが、体の大部分が内部の機械部品と融け合った状態で死んでいた。その場で菊理が氷漬けにした状態で持ち帰り、指定の場所で焼却処分した。

 なお、生体融合式の兵器は人権的に問題有として違法扱いされている。生体融合技術の元は、先天的な身体問題を抱える人間でも健常人と変わらない生活をする為のもの。地球で言うところのサイボーグ技術を発展させたもの。

 

※南雲梨央の年齢がおかしくないかと指摘を受けましたので、二十五歳から三十歳に修正しました。

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