登場人物
『私はモブキャラその一の訓練生 西暦3147年6月下旬~7月中旬まで 』の登場人物まとめです。
ネタバレ交じりです。
作者のメモ書きに近い仕様となっています。
登場人物
星崎 佳永依 (ほしざき かなえ)
今作の主人公。国連防衛軍日本支部所属の訓練生で中等部三年生。
身長百五十センチ。誕生日七月一日。本編開始時点で十四歳。
転生の旅を続ける菊理の転生先。久し振りに日本人に転生したと思ったら、地球は宇宙の果てから侵略を受けていた。
おまけに魔法 (オカルト)は無い、雲隠れ(逃亡)出来ない、止めに記憶が無いの三拍子揃い困り果てるが、『円滑に引退すれば良くね』と思い付き引退を目指すようになる。でも優秀だとやっかみが酷いから程々に手を抜くようになった。
人生計画では退役年齢の五十歳まで目立たない計画を立てていた。
予想外の事が起き、人生計画が崩れるも諦めない。ガーベラの加速に耐え切れる唯一の人材で、耐G訓練成績日本支部一の記録を持つ。
一つ前の人生ではルピナス帝国の属国、惑星国家ディフェンバキアに一時移住していた。
国連防衛軍
国ごとに支部として分かれている。予算も国から出ている。
各支部の支部長は国の政治家から選出・派遣される。国によっては閑職扱い。日本支部のみ支部長は軍人から選出された。
どこの支部も人的資源不足に陥っており、十年前の作戦失敗が追い打ちを掛け、人手不足が慢性化している。
DP計画参加者のパイロットは訓練学校に通い、それ以外は士官学校に通う。
日本支部
政治家がいない支部。過去二回(二代目と四代目)も政治家の手で凋落した経緯が在る。三代目支部長の時代が最盛期で、この頃に日本支部の地位が築かれた。
強引且つ強硬で四代目に移行する際に『凋落したら本国の政治家一同も責任を取る』事を三代目支部長が約束させて、記録に残したが無かった事にされた。三代目支部長がブチギレた結果、裁判沙汰にまで発展。本国は完全敗北。四代目支部長と幹部一同は日本支部から追い出され、本国は都合の良いスポンサーに格下げされた。
五代目支部長就任と同時に幹部の顔ぶれも変わり、人材不足を理由に書類仕事が苦手な人間であっても昇格させて幹部に引き込んだ。
現在、二度起きた事は三度も起きるから、六代目は政治家以外から選出したい五代目支部長と、三度目の正直を実現したい本国の政治家達の攻防が続いている。
なお、二度にも及ぶ日本支部の凋落は『政治家を支部長にして起きる駄目な例』として他支部にも知られている。
日本支部の訓練学校は表向き『中高一貫私立柊学園』となっている。
佐久間 樹 (さくま いつき)
元国連防衛軍日本支部中将。五十歳。十年前に五代目の支部長に選出された。星崎曰く、見た目はエヴァで有名な司令に似ている。たまにコミカルな反応をする。羊羹を丸一本一人で食べる甘党だが、コーヒーにミルクは入れない。
首から下は役立たずと言われていた過去が在り、先代上層部はこれを誤認。『首から上も役に立たないからそう言われている。愛人もいるから、ハニトラも使えそう。こいつを傀儡にしようぜ』と五代目の支部長に選ばれた。
愛人だと思っていた女性は、佐久間がコネクションを得る為に匿われていただけで、実際には超有能だった。更に、三代目支部長と幹部を後ろ盾に据えて日本支部の再建に走り、四代目支部長を中心とした幹部一同を全員失脚させて排除する。本人曰く『八つ当たりついでに大掃除しただけ』と主張しているが、誰も信じていない。
星崎に絡んで発生したトラブルに頭を抱えるが、大抵日本支部にとって有利な結果になるので、あれこれ言えない。しかも、他支部からいい感じにマウントが取れるので内心で高笑いしてしまう。利用出来るものは利用する。
四六時中サングラスを掛けているのは、先天的盲目で見えず、義眼にした右目を隠す為。
日生 薫 (ひなせ かおり)
日本支部長の秘書官の一人。既婚者だが、事故で夫(星崎幸樹享年二十五歳)を亡くしている。日生は旧姓で、旧家日生家の元令嬢。四十五歳。
星崎佳永依の遺伝子上の母親。二十年前の事故の後遺症で子供が産めない体となった。夫の父から要望を受けてDP計画への参加を決めた。
夫の父の要望で娘を授かるも、実母と義母を始めとした親族から浮気を疑われて追い回され母子共々暴力を振るわれた。逃亡中に佐久間と出会い匿われた。その経緯が存在するので、一時期佐久間の愛人と勘違いされた。
娘の性格がちょっと変わっているので心配しているが、事故が原因だろうと思っている。
仕事は出来るが、女として母親としては及第点にも届かない駄目な人。夫の趣味が家事全般だったので結婚生活に問題無かったが、家事全般が出来ない為子育ては難しかった。加えてファッションセンス類が壊滅的。
佐々木 勇介 (ささき ゆうすけ)
中佐。DP計画第四世代。四十半ばに見える老け顔の三十五歳。佳永依がガーベラのパイロットになる事に反対した一人。ガーベラのテストパイロット十六人目。
戻らない過去については考えない主義。脳筋でがさつ。大食漢。身長百八十六。書類仕事は苦手だが、井上の手を借りつつ頑張っている。野生の直感で真実に近づいた人。
井上と共に五年前に中佐に昇格し、日本支部の幹部の一人になる。
井上 悠斗 (いのうえ ゆうと)
中佐。DP計画第四世代。二十後半に見える童顔の三十五歳。ツッコミ役。繊細。甘いものもイケる辛党。ガーベラのテストパイロット十九人目。ホラー系が苦手。身長百八十。書類仕事が得意で、佐々木の分も手伝っている。
意外な事に酒に関してはザル。
佐々木と共に五年前に中佐に昇格し、日本支部の幹部の一人になる。
村上中将
後に、大尉にまで降格。年功でいるだけの典型的な腐敗軍人。十年前の作戦には、実力が足りず不参加だった。
見下し暴言が多い。佳永依で百人を超えた為六階級降格となり、閑職と言われる定期便の船長に転属となる。
降格の本当の原因は、先代上層部に揉み消して貰っていた積み重ねていた失態と、作戦の指示ミスに、訓練生を無許可で実戦に出した事と、訓練生四人を駄目にした事がおもな理由。
高城 俊郎 (たかぎ としろう)
根性理論主義者の典型的な体育会系の教官。
専属で指導していたチームが解散となったあと、別のチームで指導を続けている。
DP計画に不参加の元パイロットで、十年前の作戦で右腕以外の四肢を失くした過去が有る。再生治療で元に戻したが、感覚だけは完全復帰出来ずそのまま指導者になった。リハビリを行い模擬戦レベルでの戦闘と実戦時の補佐が可能な程度には回復としている。
イタリア支部
憲兵部長官がイタリア出身の為、他支部よりも規律が厳しかったが痴漢騒動で更に厳しくなる。
佐久間が録画した映像で暫くの間強請られる羽目になった。
モンティ大尉
また聞きの話を信じて、小隊の部下を引き連れて日本支部の女性用更衣室へ突撃を敢行した男性。
相手が星崎(菊理)だった為、痴漢に仕立て上げられた。不幸と言うべきか、自業自得と言うべきか。とにかく相手が悪かった。
移動先の軌道衛星基地で、暫くの間後ろ指をさされる日々を送る。
フランス支部
ポール・カロン
ガーベラ初搭乗時の実戦でぶつかった機体のパイロット。
幸運にもぶつかった事で攻撃回避が出来た為、戦闘中に佳永依に礼を言う。
しかし、減速出来ずにぶつかっただけと言う事実を知っても感謝を忘れない。
痴漢騒動の元凶。手がかりをつかむ為にモンティ大尉がまた聞きした情報を流した。なお、アメリカ支部に知り合いはおらず、同期に他支部の制服を着せて情報を流した。
惑星セダム
ルピナス帝国の属国、惑星国家ディフェンバキア王国が存在する。
トリキルティス
惑星セダムのディフェンバキア王国の三代目国王で、魔法に関しては教え子の一人。日本人だった前世の記憶を持つ、凄腕プログラマー。環境適合吸血種の始祖家系。始祖家系なので寿命は数千年。広島系お好み焼きを好む。お好み焼きのお肉は挽肉派。
菊理とは師弟と言うよりも親友のような間柄で終わった。戸籍上の関係は菊理の養子(義息子)の孫の孫。
息子が二人いる。
各支部保有人型戦闘機
大きさは全長約十五メートルで統一されている。
メインカメラがやられた時を想定し、どこの国も頭部のカメラは昆虫のような複眼を採用している。ガーベラは開発者の趣味でゴーグル型になっている。
各国の訓練機はその国の二線級のものを使用している。
日本支部
訓練機 アリウム 機体カラーは白色に黒いライン。
訓練生用の機体。十年前まで最前線で使用されていた日本支部の正規兵用量産機。二線級機体だが、リミッターを解除すれば一線級の機体になる。変なところで日本の技術が出た。リミッター解除のやり方は訓練学校高等部三年生になってから教わる。星崎は先輩から教えて貰っていた。
装備は正規兵用量産機と同じく、実弾銃と予備マガジンに、実剣タイプのロングソードとダガー二本ずつ。両肩と両脚部にミサイルポット。カイト型の盾(五メートル程度の大きさ)。
正規兵用量産機 キンレンカ 機体カラーは白地に赤ライン。
指揮官用量産機 ナスタチウム 機体カラーは白地に黄赤色(オレンジ色に近い)のライン。
十年前まで指揮官用量産機はサンスベリアで、白地に緑のラインが入り、両肩が黄色。
ガーベラ 機体カラー 紅色
試作機だが、機能を盛り込み過ぎたせいで乗りこなせるパイロットがいなかった機体。頭部のカメラはゴーグル型。
日本における各分野のトップが技術を詰め込んだ。技術の詰め込み過ぎが原因で乗りこなせるパイロットがいないと言う冗談じみた事が起きた。長年倉庫で眠っていた機体だが、何の因果か星崎がパイロットに選ばれた。
パイロット殺しの異名は、ガーベラに搭乗したテストパイロット(十九名)を負傷させた事が由来。
十年間埃を被ったまま放置されていたが、加速に耐え切れる人物が現れた事により実戦に投入される事になった。
開発自体は三十年以上も前に行われた。
装備は、両腰と右肩にロングソードタイプの実剣、左肩に陽粒子砲。頭部にバルカン。
フランス支部
フランス支部の量産機は白地で、両肩が赤で、青いラインの縁取り。
ヨーロッパ方の支部では、機体のカラーリングが国旗を連想させるものとなっている。