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9話 初めてのクエスト ①

ついにクエストの始まりです。

 マサトは頭を抱えて項垂れている老人に近づき、不安そうに声をかけた。


「お、おじいさん。どうしたのですか?どこか具合でも悪いのですか?」


 老人は頭をゆっくり持ち上げ、マサトを見上げた。


「実は孫のお気に入りのリボンをケッパーラビットに取られてしまったんじゃ」


 ケッパーラビットと言うのは序盤に出てくるウサギタイプの小型モンスターだ。


「あのリボンは孫の両親が森の向こうのはるか先、ウエストバーの街で買ってきたものだから、この辺りでは手に入らないものなのじゃ。孫は泣きじゃくったままでご飯も食べないし、一体どうしたものかと…」そう言うと老人は再び項垂れた。


「可哀そうなおじいさん。私達に任せてください。お孫さんのリボンを取り戻してきましょう」


 いつの間にかマサトの傍らに立っているソフィアが意気揚々と勝手に受諾している。


(まだやるとは言ってないのに…)


 マサトは苦虫を噛み潰したような顔でソフィアを見つめた。


 老人はスクッと立ち上がり、目をキラキラさせながら

「おお!リボンを取り戻してくださるか。ありがとう。孫のリボンは桃色で花柄の刺繍が施されておる。わしの家は村の時計屋じゃ。家で待っておるからの」

「そうそう、ケッパーラビットはこの道を抜けた林によくいるぞ」


 と言うと、さっさと村に戻ってしまった。


(調子のいいじいさんだな。結構元気じゃないか…自分で探しに行けるんじゃないのか?)


 マサト達が小道をまっすぐ歩いていくと、森へと続く林が現れた。どこをどう探せばよいのか判らないが、えてしてこういうゲームは林の中をうろちょろしているとモンスターに出くわすものである。


 ほら、早速目の前にスライムが現れた。


「ソフィア!スライムだよスライム。本当にゲームの中に入ったんだね」


 マサトは興奮気味にスライムに近寄り、普通の棒を大きく振りかぶり 


「えい」


 コツン 『スライムは1のダメージを受けた』


 だが、スライムは全く平気そうだ。それどころかマサトに向かってきた。


「わあ!」 マサトは慌てて尻もちをついた。マサトのダメージ1。


「もう仕方ないなあ、ちょっとどいて。『ファイヤー』」


 ソフィアは杖を持ち上げ、スライムに向かってそう唱えると杖の先から火の玉が放出された。


 火の玉がスライムに当たり、スライムは消滅。消滅した跡にチャリンと1ピネルのコインが落ちていた。


『マサト、ソフィア、ティアは経験値2を獲得した』


 尻もちをついた状態でマサトはぽかんと口を開け、その光景を見ていた。


「ソフィア凄いね」


 ソフィアは苦笑しながら「まだ、これしか使えないの」と答えた。


 ティアは尻もちをついているマサトに近寄り、ソフィアと違った長い杖でトンっと地面をたたき『ヒール』と唱えた。


『マサトのダメージが1回復した』


「ティア有難う」マサトのお尻から痛みが消えた。


「私はプリーステスなので」とティアはにっこり微笑んだ。


 ろくに機能を把握しておらず、アクセス解析なるものをやっと知りました。

 お話を読んで下さっていることがわかり、嬉しく感じております。


 改めて、私のつたない物語を読んで頂き有難うございます。

 誤字、脱字、表現の誤りがあれば修正したいので、教えていただけると有難いです。


 次回は「初めてのクエスト ②」です。宜しくお願い致します。


 最低でも、2週間に1度は更新する予定です。


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