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ソフィアのファンタジックワールド ~竜討伐の物語 編~  作者: 季山水晶
暮雲春樹 海の化け物

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55話 パラプゾシア討伐 準備は整った

準備をします。服屋に行きます。

「さあ、改めて今回のクエストの目的と、相手を教えてもらえるかい?」

 マリーの店に戻った一同はテーブルを囲み、作戦会議を始めた。


 マサトは、漁師達が困っている事と、アンモライトを手に入れたい事、考えていたひと通りの計画を話した。


「成程。パラプゾシアか。麻酔矢をどこに当てるかなんだが、触手を狙ってもうまく刺さるかどうかわからないな。殻の外側にある目を狙おう。目標が大きいから100m先でも命中させるさ」


(100m先でも射抜けるって、狩人と言うよりスナイパーって感じだ。超一流のスナイパーのあの人のように、後ろに立つと叱られるのだろうか?)

 

 麻酔矢を使うにあたり、成功度を上げるため出来るだけ風のない日に討伐をすることにした。長期戦になってもいい様に、朝から行く。そして、パラプゾシアは「海岸にも出現した」と漁師達が言っていたので、周りの被害が少なくて済みそうで、且つ、視界の取れる海岸を選択する事にする。


 いつ出てくるかは判らないので、パラプゾシアとの根競べだ。

 出てくるまで、距離を取って見張るしかないか。


 急にソフィアが椅子から立ち上がり、目を輝かせながら、

「私とティアが可愛いドレスを着て、海岸でうろうろしようか?私達の美貌に惹かれてパラプゾシアが飛び出してくるかもよ?うふふ」

 

 ダンディな人が居るからか、髪をかき上げ、何やら可愛さをアピールするソフィア。


 ドレスを着て、パラプゾシアが出たのはいいけど、いつ、防御の高い武具に着替えるのかな?人前で着替えられると目のやり場に困るのだけど…


 どう返答してよいのやら困惑しているマサトの額をソフィアは「ペシッ」と叩いた。

 

 でも、誘因する作戦はいいかもしれない。海岸の砂地は白ぽいので、コントラストの強い色のカーディガンか何かを、僕とソフィアが羽織って、攻撃を回避できるギリギリの距離を取って、目立つように遊ぼう。ティアは海岸の色調に近いケープを羽織って、海岸に紛れながら魔法をかけられる距離を保つんだ。パラプゾシアに麻酔矢が命中して動きが鈍ると同時に、スリープを唱えてもらう。


「よし、万が一に備えて、ティアさんを援護できるように弓を準備しておこう」

テルの頼もしい発言にティアは微笑んだ。父と娘って感じだ。


 パラプゾシアは貝っぽく見えるが、どちらかと言うとイカやタコの仲間に近い。タコは色盲で、コントラストが目立つ方が認識するらしいので、その事をふまえて僕たちが羽織る服は黒にする。


 マリーに服屋は何処かと尋ねると、「時計屋さんの隣だ」と教えてくれたので、早速向かう事にした。


 ソフィアには武具の上から黒のワンピースだ。案の定「もっときれいな色がいい」とソフィアはごてたのだが、赤いリボンを手渡して、「魔女の有名な女の子みたいでとても可愛いよ」と言うと、気を良くしたのか、「ほうきを探しに行こうかな」と言い出した。


 勿論、冗談だって事は判っています。


 白っぽいケープに、黒のワンピース、赤いリボンと、黒い布地、総額150ピネル。いよいよピネルが尽きてきた。でも「金は天下の回り物」何とかなるさ。


 落ち着いた様子のマサトをじっと見つめていたティアは

「マサトさん、随分落ち着きましたね。堂々として素敵です」


「本当だよ、マサト君、15歳には思えない程、肝が据わっているな」

 それを聞いたテルも、感心した様子でマサトを褒めた。


「最初は、小心で、弱々だったんだよ。『ソフィア~助けて』みたいな感じで」

 くすくす笑いながら、ソフィアは意地悪っぽく揶揄った。


「それを言っちゃあ、おしまいだよ」


マサトは自分の頭に手をやり、照れ臭そうに笑った。


次回「海岸へ」です。


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