第3章 ♯2 子供達の自由な未来
俺達はひたすらマウンテンバイクで草原を走る。
歩くよりかなり速い。
「この自転車前のより速いね!」
「ギアを重くするともっと速くなるよ!」
「さっき言ってたやつだね!
よーし!」
リラがギアを重くして駆け抜ける!
「ああ、リラ駄目だよ!・・・行っちゃった。」
少し先に行くと座りこんだリラがいる。
「はぁ、はぁ、はぁ。歩くより疲れたぁ。」
「もう、駄目だよ!
ギアを重くするとそれだけ疲れるんだよ!」
「先にいってよぉ!」
「言おうとしたら行っちゃったんじゃないか。
しょうがない、此処で休憩しよう。」
「ごめんね。」
「いいよ、時間はあるし、ゆっくり行こう。」
《あらあら、もう足手まといですか?
マスター1人ならもっと先に進んでましたけどね。
まあ、足手まといがいますからね。
しょうがないですね。
リラ、ゆっくり休んでください。
永遠に。》
「さぁ、休憩終わり!!
さあ!行こう!!」
Riri、リラに厳しいな。
こうして更に進むことになった。
この日の夜、リラは死んだように寝ていた。
2日目、今日はお昼過ぎから森に突入する。
森はモンスターがいるので、気をつけないと。
マウンテンバイクのお陰で森も意外と早く進める!
途中モンスターも現れたのだが、はっきり言って敵ではない。
自転車乗りながらでも勝てちゃう。
しばらく進むと変な実がなっている。
「これはファイヤーフルーツだね。
ちょっと穴あけて、火をつけるとよく燃えるから火の投擲具に使われるんだよ!」
ん?
火をつけるとよく燃える?
まさか!!
早速鑑定だ!
《鑑定結果》
ファイヤーフルーツ
殻の中に燃えやすい液体が入っている。主に投擲具に使われる。油の代わりにもなる。
キターーーーーー!!!
やっと手に入れた!!
油!!
「リラ!乱取りだ!!
これは料理に使える!!」
「え!?そうなの!?」
今迄、油が無いため、代わりに肉から出る脂を貯めて使っていたが、これなら楽できる!!
ファイヤーフルーツを乱採りし、他に便利な実がないか、探索アプリを使う。
「ルーズフルーツというのがあるな。
なんだこれ?」
「美味しくない実だよ。
少し固くて味がしないの。」
「だから、ハズレの実ね。
何かに使えないかな?」
取り敢えず、採りに向かう。
「流石にハズレと言われるだけあって、滅茶苦茶なってるな。」
「美味しくないから誰も採らないよ!」
早速鑑定アプリを使う。
《鑑定結果》
ルーズフルーツ
味もなく、少し硬めの実。
皮を剥いて、身の部分を粗めに粉砕にするとパン粉の代わりになる。
マジっすか!?
いいんですか?
こんな都合よく。
異世界だからいいだろう。
ここはフライの森と名付けよう。
有難う、フライの森!
ということで、これでフライがつくれるぞ!!
「リラ、これも乱取りだ!!」
「えー!?美味しくないよ!?」
「これも料理に使える!!
滅茶苦茶、採れ!!」
乱取りも終わり、クッキングタイム!!
熊の肉を厚めに切り、小麦粉、卵、パン粉の順番につけて、熱した油で揚げる。
出来た!クマカツだ!!
それを玉ねぎと煮て、卵とじ!
完成!!くまカツ丼!!
それでは実食!!
「ウメェぇぇぇぇ!!!
久しぶりのカツ丼超うめえ!!」
「美味しい!!なにこれ!?
新しい!!」
ルーズフルーツからこんなにも美味しい料理が出来るなんて!!」
「これはハズレではない。
俺的にはあたりだ!!
これで料理のレパートリーが増える!!」
二人で美味しく昼食を食べていると何人もの男に囲まれる。
「おい、お前ら、痛い目に会いたくなければその飯と金目のもん置いていけ!!」
「なんて、美味そうな匂いなんだ!!」
「女も置いていけよ?
そのでけえ乳で楽しんでやるからよお!!ぐへへ」
〘地獄の拘束具〙
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!何だこの魔法は!!
どんどん締め付けられる!!やめろぉぉぉ!!」
男たちは拘束され、身動きが取れない!
「おい、テメーら、誰の乳で楽しむって?あぁ?
お前ら死にてぇみたいだなぁぁぁぁぁ!!!」
『ひぃぃぃぃ!!!化け物!!』
「あぁ!?リラのおっぱいの何処がバケモンだ!?このやろうぉぉぉぉ!!
リラのおっぱいには夢と希望が詰まってんだよぉぉぉ!!」
『そっちじゃなぁぁぁぁいいい!!!』
「迅雷の拘束具!!!」
男たちに更に電気の鎖が襲いかかる!
「ぎゃぁぁぁぁ!!!!しびれるぅぅぅ!!!!」
「ミコト!やめてくれたら今夜、私の胸でいっぱい楽しんでいいよ♡」
「にゃァァァァ!やめまぁぁぁす!!
今すぐ楽しみたぁぁぁい!!」
すぐに拘束が解かれる。
「こら、こんなとこで揉まないで!!
夜ね♡」
「はぁぁぁい♡」
ボロボロになっている男たちは俺の前で全員正座している。
『本当に申し訳ございませんでしたァァァァ!!!』
「リラのおっぱいに免じて許す!」
「最初から最後まで胸のことしか頭にない!!」
「ところでお前ら何なの?」
「俺達はここいらを縄張りとする盗賊です!」
「盗賊ねぇ。盗賊なんかして楽しいの?」
「楽しいとかではなく、しないと生きていけないのです。」
「なんでだ?
ギルドに登録して依頼でもこなせばいいだろう?」
「俺たちのアジトには捨てられた子供や居場所のない野郎どもがいっぱいなので、依頼の金だけじゃ食っていけなんです。」
「お前ら良いやつなんだな。
そんないい奴らなのに、俺のリラに手を出そうとしやがったなァァァァァァ!!!」
「ひぃぃぃぃ!!情緒不安定!!
ごめんなさい!!いい女だったので、つい!!」
「こら!!ミコト、落ち着いて!」
「はい♡
ちっ!リラの天使な心に感謝しろよ。
ほら、早く案内しろよ?」
「は?」
「アジトに案内しろって。
飯作ってやる。」
「ほ、本当ですか!?
今すぐ案内します!!」
俺達は男たちのアジトに着いていく。
大きな洞穴の中に小さな村みたいなものがある。
彼等はここに住んでいるらしい。
その中には小さな子供や老人、怪我人等ら、彼等のいった通り、行く宛の無い者達の集まりになっている。
俺はまず、怪我人を回復させる。
その間にリラがご飯の準備をする。
余りにも良い匂いだったので、皆がリラの所に集まる。
中にはリラを狙うやつがいたので見せしめに拷問にかけたら、皆正座をして大人しくなった。
もうすぐで、殺すところだったのをリラの抱擁によって阻止それた。
リラのけしからん感触に我を取り戻したのだ!
リラ最強だな!!
炊き出しの準備が整った。
皆一列に整列して待っている。
ふふっ先程の拷問が聞いたな。
料理を配り終わり、皆が一斉に食べ始める。
『うめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!』
老人も小躍りするほど、好評だった!↓
一段落して、最初に襲ってこようとした奴と話になる。
「お前らは元々何処の出身だ?」
「俺達は港町のリーガルという所の出身でして、そこから流れて来やした。」
《マスターがこれから向かう場所ですね。》
「リーガルって町は人を追い出すような酷いところなのか?」
「いえ、違うんですよ。
俺達は元々冒険者。
リーガルはダンジョン都市とも言われてるんですが、ダンジョンに挑んで夢破れた者達がここに流れてくるんです。」
「お前らまだ元気そうじゃねえか。
また挑めないのか?」
「ダンジョン都市にはルールがあるんです。
一つのダンジョンを時間内にクリアしないと永久にダンジョンに入れないんです。」
「何だそれ?
変なルールだな!」
「人族の世界でダンジョンがあるのはリーガル周辺のみなので、皆がここに集まってくるです。
ダンジョンにはお宝等が眠ってますからね。
冒険者は皆ろ一攫千金を狙いに来るんですわ。
余りにも集まってくるので、人減らしの為にそのルールが出来たんです。」
「なるほどな。
実力ないやつは来るなってことか。
じゃあ、この子供達もか?」
「いえ、この子供達は親がダンジョンで命を落とした者達です。子供を残し、ダンジョンに挑み、モンスターに運悪く殺された冒険者は沢山います。」
「なんか、残酷です・・・。」
「ダンジョン都市はそのようなことになっても保証は出来ませんからね。
可愛そうな子供でしょう?」
「そうだな。
親が欲を張らなければ、こんな事にはならなかったもんな。
・・・わかった。
子供達は俺がなんとかしよう。
大人はこれでなんとかしろ。」
俺はアイテムボックスから
熊の毛皮2頭分
熊肉1頭分
鹿の角1頭分
猪の毛皮1頭分
を出す。
『ぎゃぁぁぁぁ!!超レア素材じゃないですかぁぁぁぁぁ!!!』
「これを売って金にしろ。
ちゃんとみんなに分けるんだぞ。
一人占めしたら、拷問にかけるからな!
その金で話し合ってやり直せ!」
アジトにいた大人達が皆土下座する。
「貴方は神様だったんですね!!」
「神様!ご慈悲を有難うございます!!」
「神様がこんなところに・・・!わしはもうばあさんのところに来たのかのぅ・・・。」
「俺はあの爆乳の姉ちゃんを俺の神様にしたい!!」
最期のやつ、拷問だな。
リラは俺の天使だ!!
「じゃあ、子供達は預かるぞ。
勿論、クソみたいな扱いはしない。」
「よ、宜しくお願いします!!
どうか、この子達は良くしてやってください!!」
「当たり前だ!
じゃあ、お前らも頑張って生きろよ!」
『はい!!神様!!!!』
何か久しぶりに神様って言われたな。
「ミコト、この子達はどうするの?
一緒に連れて行くの?」
「いや、流石に無理だ。」
子供達の数は20人くらい。
皆、親を亡くしたショックで元気がない。
先程の食事では久しぶりに笑ったって感じだったもんな。
「君たちはこれから王都に連れて行く。
王都の孤児院で生活するんだ。
残念なことだが、君たちにもう親はいない。
辛いことだが、それでも君たちは生きなければならない。
孤児院で大人になるまで暮らし、大人になったら自分の足で自分の道を進んで欲しい。
悪いようにはしない。
そういうやつが居たら、俺が拷問にかけてやる。
いいな?」
「・・・どうして、僕たちにここまでしてくれるんですか?
今日あったばかりの何の縁もない奴らですよ?」
やや大きめの少年が俺に問いかける。
「子供が困ってるんだ。
大人が助けないでどうする?
それに、俺は世界を変える旅をしている。
俺が変える世界に君たちのような困っている子供達は存在してはいけない。
これが助ける理由だ。」
「・・・有難う。父ちゃんも母ちゃんも居なくなって、どうすればいいか判らなかった・・・
一生、盗賊として生きなくてはいけないと思った・・・!
盗賊なんてしたくないのに!!
僕たちは普通に生きれますか?」
「当たり前ですよ。
皆、普通に生きる権利があるんだよ?
お父さんもお母さんも居なくなって、今は辛いけど、それを乗り越えたとき、自分の力で自由に生きてほしいな。
自分のやりたい事を我慢しなくていいんだよ?」
リラの言葉に皆泣き出す。
流石リラさん。
貴女のエンジェルボイスは全ての生き物に感動を与えるんですね。
「よし、王都にむかうよ!
皆手を繋いで!」
子供達は何故手を繋ぐかわからんって感じだった。
〘瞬間移動〙
一瞬で、王城の前に着く。
『えぇぇぇぇぇ!!!』
「ここが王城だ!
今から国王に会いに行くぞ!!」
『王様にぃぃぃぃ!!??』
そして俺は国王にこの子達の孤児院行きを直談判した。
国王は快く承諾してくれた。
まあ、しなかったら王城潰していたがな。
孤児院はあと少しで出来るらしい。
それまでは俺の屋敷で預かることにした。
俺たちが帰ってきて、お義母様は俺をいきなり抱きしめる。
お義母様のけしからんモノに顔を挟まれ、窒息するかと思ったが、とても幸せな感触だった!
俺たちが居なくなって少し静かになった屋敷が賑やかになると、喜んでくれた。
リノちゃんも遊び相手が出来たと喜んでいる。
メイドちゃん達に子供達を任せ、俺達は森に戻る。
少し寄り道をしてしまったが、リラの嬉しそうな顔を見て、この寄り道は間違いでは無いと感じた。
それからの道は森の中でモンスターと戦った位で何事もなく、森の出来事から二日後、ついに港町、リーガルについた。
港町に到着しました。
3章はここが舞台となります。
どうぞ、これからも読んで頂けたら幸いです。
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宜しくお願いします!




