第2章 ♯35 ありがとう
挙式の後は披露宴!
テーブルには沢山の料理が並ぶ。
並ぶ。並ぶ。
これ多すぎじゃね?
「ミコト、結婚式ってこんなに料理出るの?
食べきれないよ?」
「おかしいな。
予定ではこの3分の1位だったんだけどな?」
そして、そこには3人の人物が立っている。
一人はこの結婚式場の料理長。
もう一人はメイド代表ユリーナ。
最後はマリアさん。
なんか三人ともピリピリしている。
「ミコト様、やはり俺たちの料理が1番ですよね?」
「御主人様!私達が作ったもののほうが美味しいに決まってますよね?」
「馬鹿言っちゃいけないよ!私が1番に決まってんだろ?なあ、ミコト。」
「一体何があった!?」
ことの真相はこうだ!
料理長が何時ものように料理を作っているとメイドちゃん軍団が俺たちの結婚式の料理は私達が作る、私達の方が美味しく作れると言い張り、バチバチに。
運悪くマリアさんが通りかかり、更にカオスな状態に。
そして、今に至る。
「で、どうなんだい?」
「毎日、御主人様の為に作ってる私達ですよね!?」
「馬鹿野郎!料理長舐めんな!俺はミコト様に認められた男だぞ!!」
こういうの1番困る。
だってどれも美味しいんだもん。
甲乙付けがたい料理の数々。
・・・これは最終奥義を使うしかない。
「どれも駄目だな」
『えぇぇぇぇぇ!!!』
「ミコト、そんなことないよ、どれも美味しいよ!?」
「いや、駄目だな。
どの料理も入ってないんだよ。」
「入ってないって何がだい!?
ちゃんと調味料は使ってるよ!!」
「マリアさん、違うよ。
どの料理も愛情が入ってない!
3組とも躍起になって料理してたんだろ?
自分達が1番だって。
そんなんじゃ上手い料理なんて作れやしないんだよ。
料理とは相手のことを想って作るもの!!
こんな自分の為に作ったものなんて駄目に決まってんだろ!!!」
3人に雷が落ちた衝撃が走る!!
「ミ、ミコト様の言うとおりだ・・・!!!俺はなんて未熟なんだ!!」
「私達はなんて、愚かな!!愛する御主人様の料理に愛を入れ忘れるなんて!!」
「私はどうやら初心を忘れちまったみたいだね・・・。」
3人とも膝から崩れる。
一人凄いこと言った気がするがスルーしておこう。
取り敢えず、面倒くさいことから逃げられた!!
「ミコト、凄いね!
一口食べただけでわかるなんて!!」
「あれは嘘だ。
ただ、面倒くさかっただけだ!」
「えぇぇぇぇぇ!!!
三人とも可愛そうだよ!?」
「いいの!折角の結婚式何だから争いごとはなし!!」
「そうだね!おめでたい席だもんね!」
その後、この出来事により、三人はますます料理の腕をあげ、3大巨匠とまで言われるようになる・・・。
カリナさんとギルマスがこっちに来た。
「リラ、とても綺麗よ。
いい結婚式だったわ。」
「カリナさん!!
有難うございます!」
「私も早く結婚式したいですね。」
滅茶苦茶ギルマスを睨むカリナさん。
「わかったよ!やればいいんだろ!
ミコトより豪勢にしてやるぜ!!」
「単細胞ゴリラは1億ダリルになります。」
「何で俺のときは膨大な金取るんだよ!!」
「貴族だから?」
「ぐっ!!差別は良くないぞ!!」
「これは差別ではありません。
区別です。」
「同じじゃねえか!!」
「差別じゃなくて・・・区別・・・ふふっ!あははっ!あはははははっ!!」
「カリナさん!?」
「えっ何処が面白かったの!?」
「ヤバい!カリナが壊れた!!!」
「あはははははははっ!!!」
笑いのツボがわからんカリナさんだった。
続いてサーラ達が来た。
「ミコトさんにリラちゃん!
結婚おめでとう!!」
「有難う、サーラ。」
「こんなに素敵な結婚式なら私が先に付き合えばよかったかな?」
サーラさん、何をいってるのかね?
また、肉目当てなのだろう?
「惜しいことしたな・・・。」
あれ?サーラさん?
どうしたのかな?
「ふふっ。早いもの勝ちだよ、サーラちゃん。」
「私も肉だけじゃなくて、ミコトさんみたいな素敵な人探そっと!!」
「・・・サーラなら俺より素敵な人が見つかるよ。」
「あ、それとも第2婦人もいいかな?」
サーラの両親がそれだ!!みたいな顔をする。
両親も俺の肉を狙ってるな。
「考えといてね!」
投げキッスしてこの場を去るサーラ。
このあと、両親にも是非にと懇願され困った。
その後にダイモン一家だ。
今日は奥さんと子供も一緒だ!
リラの元にはギルド嬢の皆が集まる。
「いつも主人がお世話になってます。
妻のココルと申します。
此方は娘のターニャです。そして、最近生まれたこの子はラギと言います。
英雄のキサラギミコトさんから拝借しました。
この子もミコトさんの様に素晴らしい男性になって欲しいと思っております。」
ココルさんはダイモンには勿体無い位の美人さん!
どうしてダイモンなんか選んだ!?
「初めまして。此方こそ、ダイモンさんにはお世話になってますよ。
無事に生まれたんですね。」
「はい。これもミコトさんのお陰です。
うちの旦那が急に大金を持ってきたので、問い詰めたら、貴方から貰ったと。
本当に助かりました。」
「こいつ、最初全然信じてくれないんだぜ?
参っちゃうよな?」
「あん?てめぇがいつも適当だからだろ??
てめえがもっとちゃんと稼いで来たらミコトさんに迷惑掛けずに済んだんだろうがぁぁ!!」
あれ?
どうした?
二重人格か!?
「ミコトお兄ちゃん!
お誕生日にこの羽根有難う!!
いつも大切にしてるよ!!」
「大切にしてくれて、ありがとな。
これからお姉ちゃんとして、弟を大事にするんだぞ?」
「うん!お姉ちゃん頑張るよ!!」
「いい子だ!そんないい子にはこれをあげよう。」
俺はアイテムボックスから綺麗な石を出す。
この前の森の狩り中に見つけた石だ。
綺麗だから持ち帰ってきた。
「ぎゃぁぁぁぁ!!それは魔石じゃねえかぁぁ!
超レアもんだぞ!
いいのか!?」
「別に使わないからいいよ。」
「わあ!!有難う!!
私もお兄ちゃんと結婚する!!」
「はぁぁぁぁぁ!!?!?
駄目だ!ターニャ!!
お父さんは許しません!!」
目がマジなダイモン。
「ターニャちゃんはお父さんみたいなかっこいい人と結婚するんだよ?」
「うーん、わかった!!」
「ミ、ミコト!!なんていいやつ何だ!!」
なんか涙目のダイモン。
俺が気を使ったんだ、ちゃんとひれ伏せよ?
「ココルさん、出産おめでとうございます。
俺からのお祝いとして、この式場で無料で結婚式を出来る様にしましょう。」
「えぇぇぇぇぇ!!本当ですか!?
嬉しいです!!ずっと憧れてたんです!!」
「知ってますよ。ダイモンさんから聞いたんです。
子供が生まれたらって約束したんです。
ココルさんの憧れだからって!」
「ダイモン・・・有難う。
愛してるわ。」
「よせやい、照れるじゃねえか。
ミコト、本当にありがとな!!」
「ああん?ミコト様だろがい!!
もっとミコト様にひれ伏せぇぇ!!」
「ひぃぃぃぃ!すいませぇぇぇん!!」
騒がしい夫婦だな。
次に王族達が来た。
「ミコト様♡私達の時はもっと盛大なのでしょう?」
「しないよ?」
「えぇぇぇぇぇ!!
あの夜、お互い、生まれたままの姿で約束したじゃない!!」
「ミコトくん・・・?どういうことかな・・・?」
リラがス○ンドを召喚させ、聞いてくる。
髪の色が金色になりそうだ!!
「ぎゃぁぁぁぁ!!してない!
そんなことも約束もしてない!!
てめぇ!何、妄想を現実と勘違いしてんだ!!
このやろぉぉぉぉ!!」
「妄想じゃなくて夢の話よ!!」
「同じじゃねえかぁぁぁぁぁ!!」
「私もミコトみたいな息子が欲しいけどな。」
「「え、私達いらないの?」」
国王の言葉に息子二人が反応する。
「だっておぬしら、真面目すぎてつまらんもん。」
おっさんが〈もん〉とか使うな。
可愛くない。
「くっ!真面目で何が悪いのですか!
全く。
ミコト殿、エリザベスを嫁に取るということは、私の敵になると言うことでいいのかな?」
「は?」
「私の可愛い妹は誰にも渡さんよ?」
あっコイツ超シスコンだ。
エリザベスに〈お兄ちゃん、大好き〉とか言われたら死ぬ奴だ。
言わせてみたいな。
「おい、エリザベス。
お兄ちゃん、大好きって言ってみて。」
「は?死んでも嫌です。」
あ、かなり嫌われてますね。
残念なアニキだこと。
「ミコトくん、とても素敵な結婚式だったね!
私の時も宜しく頼むよ。
まあ、まだ結婚しないけどね。」
「リチャードさん、もういい年なんだから、結婚したら?」
「私はまだ29だよ?
もっと遊んでたいじゃん!?」
コイツの何処が真面目なんだ?
「ミコトよ、こんな席で言うのもあれだが、色々世話になったな。
おぬしのお陰で国は変われる。
革命を有難う。」
その瞬間、俺の意識は見たことのある空間に飛ばされた。
「こ、ここはまさか、創造神様の場所!?」
《ミコトさん、式の最中にごめんなさい。
貴方にお祝いを言いたくて呼びました。
結婚おめでとうございます。》
少しお辞儀をする創造神様。
屈んだ時にみえる谷間がとてもけしからん!!
「有難うございます。
創造神様。
でも、お祝いだけじゃないですよね?」
《わかりましたか。
そうですね。貴方はまた革命を起こしてくれましたね。
小さな革命も少々。》
「小さな革命??」
《此方をご覧ください。》
俺の前に画面が出る。
「これは王都ですよね?
特に変わりないのですが??」
《変わったのは国ではありません。
人です。
今はまだそんなに変わりはありませんが、10年後、この王都のギルドマスターは公爵になります。》
「あの脳筋ゴリラが!?」
《はい。あのゴリラがです。》
あ、創造神様までゴリラって呼んだ!!
《あのゴリラが公爵になり、貴族は大人しくなります。
民主主義のお陰で平民も活き活きと生活することが出来ます。
もうすぐ、孤児院も出来て、露頭に迷う子供も居なくなります。
また、貴方が食文化を広めたことで、ダリル王国は人族の台所と言われるほど、食文化に優れた国になります。
後は自転車発祥の地としても有名になりますね。》
「え、自転車!?」
《はい。貴方がリノにあげた自転車です。
あれが職人に目をつけられ、自転車文化も発展します。
因みにそれでリラの家族は貴族となり、侯爵まで登り詰めます。》
「えぇぇぇぇぇ!!侯爵にぃぃぃ!!!」
《はい。
自転車を広めた功績によるものですね。
一つ残念なのが、このままだと四輪車が主流になりますね。》
「え、なんでですか!?」
《貴方がリノに乗り方を教えないからですよ、二輪車の。》
「それだけで!?」
《そうです。
それだけのことで未来は変わります。
例えば、貴方が城を破壊したら、この国は滅亡します。
やるか、やらないかで未来は変わります。
だから貴方は正しい選択をしてください。》
「・・・分かりました。
間違えた場合はどうなりますか?」
《貴方も人間です。
間違えることもあります。
その時は仲間を頼って下さい。
きっとこれから貴方には沢山の仲間が出来ます。
貴方が間違いを起こしたら、きっと仲間が間違いを正してくれます。
信頼出来る大切な仲間が・・・。》
「仲間か・・・
良いですね、それ。
分かりました。
これからも、どうぞ見守ってて下さいね?」
《勿論ですよ。
ミコトさんに神の御加護を・・・》
創造神様が最後に微笑んでくれた。
それと同時に俺の意識は戻される・・・。
「・・コト!ミコト!しっかりして!!」
意識が戻ると涙目のリラが目の前にいた。
どうやら、意識の無いおれを心配したみたいだ。
「リラ、何泣いてるの?」
「ミコトが急に意識無くしたからでしょ!!
もう!!心配したんだからね!!」
俺の周りの皆が心配そうに見ていた。
「皆、済まない。
急に眠くなっただけだ。」
「なんだよ!!心配かけやがって!!」
皆が席に戻る。
《マスター、リラ。
そろそろよ。
もう此処での使命は終わったわ。》
「えっ!使命が・・・終わった・・・?」
「まあ、そういう事だよな。
じゃなきゃ、創造神様がわざわざ俺を呼ばないよな。」
「どういうこと?」
「今、創造神様に呼ばれた。
・・・革命終了だ。」
「・・・そっか。」
リラは全てを悟った。
これからミコトがすることも。
「皆さん、本日は俺たちの為にわざわざお越し頂き、有難う御座います。
王都に来て、まだ何ヶ月しか居ませんが、こんなに楽しい人達に出会えて嬉しく思います。
王都もいい方向に向かい、とても嬉しく思います。
・・・これで俺たちは次に行けます。
もう俺の使命は終わりました。
リラを連れて、新しい場所で次の使命を果たしたいと思います。
皆さん、
・・・有難う。」
『え!?』
長くなりましたが、ここで2章は終わりです!
ここまでお読み頂き、ありがとうございます!
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