第2章 ♯21 引き継がれる者
決闘が終わり、俺達はギルマスの部屋に戻ってきた。
俺はギルマスの席に座る。
「そこは俺の席なんですけど、ミコト・・・様・・・。」
「君は部屋の隅で正座でもしててくれたまえ、ゴリラ君。」
「ぐっ!!」
大人しく正座をするゴリラ。
「ミコトさん、どうか、リラの事を宜しくお願いします。
この子が傷つかないよう、しっかりと守ってください。」
「勿論ですよ。リラは俺が必ず守ります。」
「ところで、リラは何故貴方の魔法が使えたのですか?」
「あれはリラのスキルですよ。」
「スキル!?リラにはスキルが無いと聞いてましたが?」
「今日いきなり覚醒したんですよ。気づきませんでした?リラの目の色が違うの。」
流石に俺が創ったとは言えないので、覚醒と言う事にしておいた。
リラの本当のスキルってなんだろう?
何か条件を満たせば覚醒するのかな?
「リラの目ですか?」
カリナさんがリラの目をまじまじと見る。
「あ!いつもの瞳の色と違います!!
どうしたんですか、これは!!」
「リラのスキルは模倣魔眼です。
見たことのある魔法をコピー出来るんです。
だから、リラは俺の真似をすることが出来たんですよ。」
「なるほど、決闘の前に見せたあれですね。」
「はい。私はあれを見たので、決闘で真似することが出来ました。
ただ、まだ制御のやり方とかが分からず、ギルドマスターを危なく殺めてしまうところでした。
ギルドマスター、申し訳御座いませんでした。」
ゴリラに向かってお詫びのお辞儀をする。
「いや、あれは決闘だから、詫びる必要は無い。
リラを甘く見た俺が悪い。」
「チッ、あともう少しでゴリラ貴族の息の根を止めれたのに!!」
「止めないでください。
私はまだ未亡人にはなりたくありません。」
「やっぱり俺の事、嫌いだろ?」
「そんな、冗談ですよ。
これからゴリラくんには面倒なことや厄介事を全て丸投げするんですから。」
「ぐっ!!それが目的か!」
「当たり前だろ?ゴリラくん。
ギルドマスター&貴族の権力を余すことなく、利用するのだからね。
早速だが、君にはリラの魔法学校の入学手続きをして貰いたい。
入学には貴族の推薦が必要なんでしょう?
君の推薦なら直ぐに入学できるからね。
頼んだよ、ゴリラ男爵。」
「ぐっ!わ、解りました、ミコト・・・様。」
「うむ、いい返事だ。」
「クソぉぉぉ!」
「ギルドマスター、宜しくお願いします!」
「あぁ、早速手続きをする。明後日には通うの事が出来るはずだ。」
「はい!有難うございます!」
「話は変わりますが、ミコトさん。リラが抜けたことにより、あなたの担当がかわります。」
「担当?何の??」
「何言ってるんですか?ギルドの担当ですよ。
新しい担当を連れてきますので、少々お待ちください。」
そう言って、席を離れ部屋から去っていった。
「俺、もう担当とかいらないんだけどなあ。」
「え、ミコトは冒険者だから担当居ないと報酬とか受け取れなくなっちゃうよ?」
「だって依頼とか興味ないもん。
そもそも、ギルドに登録したのは素材を売るためだからさあ。
もし、担当がリラじゃ無かったら何もしなかったよ?」
「え!じゃあ何で私にはしてくれたの?」
「リラが俺のどストライクだったからだよ?」
「どストライク??」
そんな話をしてると、カリナさんが帰ってきた。
「お待たせしました。
今日から、この者が貴方の担当になります。」
カリナの横には身長はリラより10センチほど高く、ポニーテールで、ちょっと勝ち気な顔つきの女のコが立っていた。
胸は控えめのスレンダーな感じた。
「初めまして!ミコトさん!!
オリガっす!
今日からお願いするっす!!」
「貴女、いい加減、その口調直しなさい!!」
「直そうとしてんすけど、駄目っす!
全く抜けないっす!!」
変わった子だな。
体育会系の後輩キャラだな。
流石に友達にこのキャラを崇拝する者は居なかったな。
「リラ先輩にはお世話になったっす!
これからはリラ先輩の分まで頑張るっす!!」
「オリガが担当になったんだ!!」
「うっす!見事じゃんけんで勝ったっす!!」
「え?じゃんけん??」
「うっす!
リラ先輩を一日でトップにさせたミコトさんはギルド孃の中で大人気っす!
壮絶な取り合いが始まったっす!
最終的にじゃんけん大会の優勝者が担当になることになったっす!」
あの時のじゃんけん大会はこの為だったのか。
皆トップになりたいもんな。
「と言う事で、早速依頼いっぱい持ってきたっす!
全部お願いするっす!!」
「めんどい。」
「は?」
「めんどい。
依頼とか俺は興味ないもん。
そんな暇ないし。」
「えぇぇぇぇぇ!!!
そんなこと言わないでお願いするっすよぉ!!
私は最年少でトップになりたいっす!!」
「オリガの野望なんて、俺は知らん。」
「えぇぇぇぇぇ!!!
酷いっす!!!」
「ミコト、オリガは私の唯一の後輩なの!
ちょっとだけでも良いからお願い出来ないかな?」
リラが俺の元まで来て、上目遣いでお願いする。
何て、可愛いんだ!!
俺に雷に打たれたような衝撃が走る。
こんな可愛い生き物のお願いを拒否できる者がいるのであろうか!?
否、そんなクズは居ない!!
このまま抱きしめてもいいだろうか?
「わかったよ、リラの超絶可愛いお願いに免じて、一個だけな。」
「たった一個だけっすか!?」
俺は沢山あるの依頼の中から一つ選び、オリガに見せた。
「これなら良いだろう?」
「これは!!ビッグホーンディアーの角2つという最難関の依頼じゃないっすか!!
しかも、最良品しか受け取らないって面倒くさい依頼っすよ!?
ミコトさん、大丈夫なんすか!?」
俺はアイテムボックスから鹿の角を3つ出す。
「はい、これで依頼達成だろ?
余分の一つは超絶可愛いリラのお願いが聞けた喜びのサービスだ。」
「ぎゃぁぁぁぁ!!!直ぐに依頼終わったっすぅぅぅぅ!!!
しかも、最良品んんんん!!」
「流石、ミコトさんですね・・・こんな完璧な状態の角までお持ちとは。
私もこれはサラビノ商会で一度しか見たことありません。」
「あ、それは俺が前に村を復興するためにサラビノに売ったやつです。」
「えぇぇぇぇぇ!結局ミコトさんが絡んでたの!?」
「そうですね。
因みにこれで何ポイントになりますか?」
「追加分も合わせて、15万ポイントですね。
かなり難易度が高いため、このくらいが妥当ですね。」
「15万ポイント!!いよっしゃぁぁぁぁぁ!!
いきなりトップっす!!!」
「オリガ、違いますよ。貴女はまだトップではありません。」
「へ?そんな!!
一体誰がトップなんすか!?」
「勿論、リラです。」
「え、私ですか!?
でも、私はもう・・・。」
「辞めたのはそうですが、今月分の給料はまだ払われておりません。
ポイント制度は給料日まで続くので、まだ貴女がトップですよ。」
「じゃあ、オリガは私の引き継ぎなので、ポイントも引き継いでください。」
「「え!!」」
「私は辞める人間です。
迷惑をかけた分、給料もいりません。
なので、オリガに全てを託します。
これが先輩の私が後輩の為に出来る最後の務めです。」
「リラ、ホントに良いのかしら?」
「はい。尊敬するカリナさんみたいに私も先輩として何かしてあげたいので!!」
はい、マジ天使ですよ、この子。
これが俺の嫁です。
空前絶後の最強の俺の嫁です。
俺を愛し、俺に愛された嫁です。
「リラせんぱァァァい!!!
やっぱ辞めちゃいやっすぅぅぅぅ!!」
号泣するオリガ。
「オリガさん、諦めてください。
それは私も同じです。
でも、リラが決めたことです。
私たちに出来ることは応援することです。」
「カリナさん・・・でも・・・」
「仮にリラが戻ってきたら貴方のポイントは0です。」
「リラ先輩、アタイも応援してるっす!!」
清々しいくらい切り替えはえーな。
もう涙止まってるし。
そんなにポイント0は嫌か。
「ということで、リラのポイントは引き継がれましたので、オリガさんは35万ポイントになります!!
過去最高ポイントです。」
「ぎゃぁぁぁぁ、35万!!やったっすぅぅ!!
リラ先輩、ありがとうっす!!」
大喜びのオリガ。
「あ、それはそうと、ミコトさん、貴方に報酬が届いてます。」
「報酬?」
「この前の薬草とカイザーキングベアの毛皮の報酬ですよ。」
ああ、忘れてたよ。
興味がなかったもんな。
報酬よりリラのポイントだったからな。
「これが報酬の150億ダリルです。」
「「「150億ダリルぅぅぅぅ!?!?」」」
俺とリラ、オリガまでもが驚く。
大金持ちじゃん!!
もう働かなくて住むじゃん!!
一生遊べるじゃん!!
ひゃっほう!!
「ミコト凄い!」
いえいえ、リラのけしからん爆乳とその笑顔に比べたら、対したことないっす!!
あ、口癖移った!!
「ミコトさん、アタイにも分けてくれっす!」
は?調子にのんなよ?
誰がやるか!!
「話は以上になります。
今、ギルドマスターが学校の手続きをしてくれてますので、明後日には通えるでしょう。
学校で学ぶのは大変でしょうが頑張ってくださいね、リラ。」
あ、ゴリラの存在忘れてたよ。
「カリナさん、今迄有難うございました。
頑張ります!!」
抱きしめ合う二人。
その間に入りたい・・・・!!
「リラ先輩!何時でも遊びに来てほしいっす!!」
「うん!オリガも頑張ってね!!」
俺達はギルドを出た。
リラは皆に最後の挨拶も出来て、清々しい顔をしている。
「一年間、楽しかったな!!
ねえ、ミコト?」
「ん?どうした?」
「明日一日空いたから、デートしよ♡」
よろこんでぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!
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次の話から少しづつ、話が進みます。
進みが遅くてすいません。
話を読み返したら、おかしいところがあったのでら少し修正しました。




