第2章 ♯16 新たな王の誕生
テイルズ侯爵は失脚した。
爵位を取られ、その場に座りこんで放心状態となる。
教会に騎士団が乗り込んでくる。
「テイルズ元侯爵。貴様は国王陛下に虚無の報告をした。よって不敬罪、貴様を捕らえる!」
テイルズ侯爵は縛られ連れ去られた。
安堵する国王。
俺はそんな国王に話しかける。
「有難うございます。国王。貴方のお陰で助かりました。」
「いや、国王として当たり前の事をしたまでだ。これで、民は喜んでくれたであろうか?」
「答え合わせしますか?」
「答え合わせだと?」
「外に出てください。」
国王は教会の外に出る。
外には王都の平民、ギルドの冒険者が大勢集まっていた!
俺は人々向って叫んだ。
「皆、たった今、国王陛下が教会にはびこる巨悪を退治なされたぞぉぉぉぉ!!!!」
『ウワァァァァァ!!!!』
『国王様有難うございますぅぅぅ!!!!!!』
『国王陛下、バンザ〜イ!!!!』
「こ、これは!?」
「これが答えですよ。」
「そうか、答えか・・・。そうか、やっと私は民の為に・・・」
国王から涙が溢れる・・・
「泣くのはまだ早いですよ。国民の皆様に有難きお言葉をお願いしますよ、国王陛下♪」
「わ、わかった・・・」
国王は前に出て、国民に語りかける。
「我がダリル王国の民たちよ!此の度は全て、私の責任だ!!
民の人々には苦しい思いをさせた。
申し訳ない!!!!」
国王は皆の前で土下座した。
国王が平民に土下座。
長いダリル王国の歴史で今までにない事例。
その事に、ここにいるミコト以外の人々は驚愕した。
『頭を上げてください国王様!国王様のせいではありません!!』
『そーだ!!悪いのはあの侯爵だ!!』
『国王様は私達の為にあの侯爵に罰を与えてくださったではないですか!!』
人々が国王に訴えた!
「皆、こんな私に有難う。しかし、これは私の責任でもあるのだ。自分の公務に感け、民を蔑ろにした。これは王として許されぬこと。
私はもっと民の生活に触れ、民に直面する問題に直接触れなければならなかった。
それこそ、民の為の施しだ!
私はある者に言われた。
出来る、出来ないではなく、やるかやらないか、と。
私はやらなかった。歴代の王の中で私が一番民の為を想っていると自負していたが、想うだけで何もしてなかった。そのせいでは王都では民を下に扱い、蔓延る貴族を生んでしまった。
もう二度と貴族に苦しめられる人間を増やさぬよう、貴族に新たな規則を設けようとおもう。
頼む、私と共に1から王都を作り上げて貰えぬであろうか!!」
皆が黙って国王を見つめる・・・。
「お前らァァァ!国王陛下が此処まで俺達のこと為に言ってるだぞぉぉ!!
何か言ったらどうだぁ!?
お前らに王都を作り直す気はねぇぇのかぁぁぁ!!!!」
ミコトが叫ぶ!!
『ウオォォォォォォォォ!!!!!』
『国王様!俺達も着いていきます!!』
『どうか、平民にも生きやすい王都に!!』
『歴代、最高の国王陛下だぁぁぁぁ!!!』
「皆・・・・有難う・・・」
民を一人一人見ながら涙を流す国王。
その傍らでエリザベスが父を見つめる。
「お父様・・・」
俺はエリザベスの傍に行き、伝える。
「エリザベス、父親のあの姿を忘れるなよ。あれが有るべき王族の姿だ。
お前もたどり着かなくてはいけない姿だ。」
「・・・解りました。ただ、今だけは・・・甘えてもいいですか・・・」
「・・・今だけな。」
俺の胸で号泣するエリザベス。
長年、王として苦しんでる父の姿をいつも見ていたエリザベスは父の涙と安堵の顔をみて、心の底から喜び、泣いた。
エリザベスも自分も父の悩みの種だと言うことを気づいたみたいだ。
きっと、いい王族になれるだろう。
「くっ!王め!あれで庶民の心を掴んだつもりか!早くお前ら一族を殺し、俺が次の王になってやる!!」
『カンパーイぃぃぃぃ!!!!』
うちの教会では
作戦上手くいったね!やったぜ!パーティーが行われた!
俺、リラ、ギルマス、カリナさん、そして、王と姫とギルマスの親友、リチャード法務局長。
何故来た?リチャード。
「国王陛下、貴方様のお言葉、このユリウス、大いに感動しました。」
あの場にいたギルマスは国王の言葉により号泣したらしい。
おっさんの号泣なんて、全く美しくない。
「私はただ自分の思った事を言ったまでに過ぎぬ。」
「いえ、あの場にいた国民全員が国王陛下の言葉に感涙を受けてましたよ。」
「素晴らしい民をもって私は幸せものだよ。」
「お父様!今迄、不甲斐ない娘でごめんなさい!これからは民の為に1から王族とは何か、学んでいきますわ。愛するミコト様に抱留められた時に、気付きましたわ!私もお父様のような王族にならないといけないのだと!!」
「愛するミコト様・・・?抱留められた・・・?ミコト・・・?どういうことかな・・・?」
ぎゃぁぁぁぁ!!!あの小娘!何爆弾ぶっ込んでんだよぉぉぉぉ!!!なんか浮気したみたいになってるんですけどぉぉぉぉぉ!!!
「違うよ!?リラたん!!俺は何もしてないよ!?小娘が勝手に言ってるだけだよ!?」
「優しく抱かれて、私は全て捧げたわ♡」
てめぇぇぇぇぇぇぇ!!!!何、陥れようとしてんだぁ、小娘がァァァァァァァァ!!!ぶっ殺すぞぉぉぉぉぉ!!!!
「抱かれた・・・全てを捧げた・・・!?」
《マスター、これは不味いですね。映像公開を唱えてください。誤解を解きましょう。》
久しぶりのRiriか!しかし、ナイスだ!!
「映像公開!」
画面が表示されると泣いているエリザベスを抱きしめるミコトの姿か映し出される。
無音で。
ぎゃぁぁぁぁ!!全然フォローになってねぇぇぇぇ!!寧ろ、傷口に硫酸ぶっかけてますけどぉぉぉぉ!!
「Riri、てめぇ!ヤバい編集すんじゃねぇぇぇ!!!」
《最近、出番が無かったので腹いせです。》
俺のせいじゃねぇぇぇぇ!!
作者に言えぇぇぇぇぇ!!!
「ミコト・・・りりって誰?そして、エリザベス様を抱きしめてたね・・・」
ぎゃぁぁぁぁ!!やっちまったぁぁぁぁ!!
折角リラたんの頭から消えかかったりりの名前叫んじまったぁぁぁぁぁ!!!!
おわった!
正に
お・し・ま・い・DEATH!!!!!!!!
「ミコトさん、確かに妻は何人でも娶れますが、まだ新婚なのに、これは・・・」
どん引きしてらっしゃるぅぅぅぅぅ!!!
「やるなぁ!ミコト!なかなかのスケコマシだな!」
俺に味方はいないのかァァァァ!!!
「私を第一夫人にしてもいいのよ?」
お前、もう、しねぇぇぇぇぇぇ!!!!
「ははは、僕も頑張らなきゃなあ!」
テメーは何もしてねぇだろ!なんで来やがったァァ!!
「違うよ!リラ!俺が愛してるのはリラだけだよぉぉぉぉぉ!!!信じてぇぇぇぇ!!!」
「あはは!冗談だよ!エリザベス様が泣いてるから抱留めただけなの知ってるよ!実は近くでみてたからね!」
良かったぁぁぁぁぁ!!!やっぱり天使だったぁぁぁ!!ちょっぴりお茶目な天使さんめ!!
さっき、ちょっとサタンに見えたのは秘密だ!
「でも、抱留めたのはショックだったかなあ?」
「もう二度としないと創造神様に誓います!!」
「はははは!やっぱりミコトが狼狽えてる姿は見物だな!!いつも俺を馬鹿にしている報いだ!!!良くやった!リラ!!!!」
「地獄の拘束具」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!やめろぉぉぉ!!!笑って悪かったァァァァ!!ごめんなさぁぁぁぁぁい!!国王陛下ぁぁぁ!此処に困ってる民がいまぁぁぁす!!お助けをぉぉぉぉ!!!!」
「お前は一応貴族であろう。私は貴族は助けん!」
「ぎゃぁぁぁぁ!そんなぁぁぁ!!!どうかご慈悲をぉぉぉぉ!!!」
「全く、国王陛下の前でも、この人達は変わらないわね。」
ため息をつく、カリナであった。
「ミコトよ、此の度はおぬしのお陰で私は国王になる権利を得た。礼を言う。有難う。
こうなることを予想して、私にテイルズを裁く役割をくれたのであろう?
そして、教会の前に民を集めてくれたのだな。」
国王は俺に問いかける。
「うーん、バレてましたか。本当は侯爵は時間をかけて潰すつもりでした。
金が無くなれば、何かしらの暴挙にでて、罪を犯すかなって。
国王が協力すると言ってくれましたが、最初は最後のトドメは俺が刺そうと思いましたが、国王の言葉をきいて、オイシイとこは譲りましたよ。
どうせ、国王がやるのであれば、国民にも国王の勇姿を見せつけてやろうかと。
まあ、集めたのは、ギルマスですが。」
「流石だな。強いだけではないと言うことか。」
お、もっと褒めていいぞ?
俺は褒められて伸びるタイプだぞ!
「まあ、もうあの拷問じみた傷の付け方はもう簡便してほいけどな・・・。」
「・・・あれはエグかったな・・・。」
「ああ、口にもしたくないし、思い出したくもない・・・」
(何があったのぉぉぉぉお!?)
(怖くて聞けない、これは聞いてはいけない・・・)
誰もきけなかった・・・。
「では、私達はこれで失礼する。」
「はい。これから王都を宜しくお願いしますね。
先ずはスラム街の子供達を何とかしてください。
孤児院を建てたりして、保護してください。」
「うむ。なるほどな。おぬしの考えはいつも面白いな。早速行動するとしよう。」
「流石、ミコト様♡私の未来の旦那様!今すぐ結婚しましょう!」
「さっさと帰れぇぇぇ!これ以上、うちのリラたんにサタンを降臨させないで!!」
王族達は帰路についた。
「さて、俺達も帰るよ。明日もギルドで仕事だしな。」
「今日はお疲れ様でした。では、また会いましょう。」
「はーい。」
ギルマス達も帰っていく。
「リラ、送って行くよ?」
「ねえ、ミコト。りりってだあれ?」
「えっ、まだ引っ張るの!?」
「本気で聞いてるよ?」
どうやらもう誤魔化せないみたいだな・・・。
やっと侯爵を退治できました。
この王都は
公爵1人
侯爵1人
伯爵1人
男爵と子爵はいっぱいる感じです。




