第1章 ♯4 憧れの魔法、使ってみた!
俺の前に光の玉が現れた。
最初にスキル貰った時と一緒だな。
早速俺はその光の玉に触ってみた。
すると、光の玉は俺の中に入り、消えた。
これで覚えたのかな?
早速使ってみよう!
でもどうやって使うんだ?
検索してみるか。
水魔法···使い方···かな?
《検索結果》
使いたい水魔法を念じるだけで使用可能
使う水魔法によって魔力量が異なる
なるほど。
意外と簡単だったな!
きっと威力が強い魔法を使うと魔力をかなり使うのだろう。
水魔法の種類って何だろう?
検索してみた。
《検索結果》
ウォーター
初級魔法。生活用水等に役立つ。
ウォーターブレッド
水の弾丸で対象を撃ち抜く。
ウォータースラッシュ
水の刃で対象を切裂く。
ウォーターウォール
水の壁を作り、防御する。
ウォーターストーム
巨大な渦で対象を攻撃する。(対象・広範囲)
ウォーターブレッドレイン
複数の水球で対象を貫く。
レインウォーター
広範囲に雨を降らす。
ウォーターソード
水で作られた剣を創り出す。
ウォーターランス
巨大な水の槍で対象を貫く。
タイダルウェーブ
巨大な津波を引き起こす。
ハイドロキャノン
水素爆弾を創り出し、広範囲に殲滅させる。
ノアの方舟
超災害級の津波を広範囲で引き起こす。
水龍召喚
水龍リヴァイアサンを召喚し、全てを滅ぼす。
···何これ、水魔法怖い。特に最後の3つヤバい。
世界征服出来ちゃうじゃん!!もう魔王じゃん!!!
いや、しないよ!?
そんなことしたら、あの駄女神のお世話になっちゃう!!
うん、俺が使うのはウォーターのみだな。
早速使ってみよう!
俺は手を前に出し、呼吸を整える···
「ウォーター!」
その瞬間、俺の掌から水が吹き出した!
スゲェ!!手から水出てる!!!
俺は涙した···
感涙だ。
元気ですか、母さん···俺、今魔法使ってるよ···
前の世界で使えたらいいなと思って密かに練習して、母さんに覗かれて失笑されたっけ···
俺の黒歴史だ。
でもこれで水は確保出来た!
死ぬ確率が多少減ったかな?
次は火魔法でも覚えようかな!
俺はもう1度【スキル創造アプリ】を開く。
《スキル創造は1日1回のみとなります》
え、そうなの?聞いてないよ?マジかぁぁ···
今日中に全属性コンプリートしようと思ったのにぃー!
まあ、いっか!
取り敢えず、食料探さないと!
今気付いたけど、異世界来てから一歩も歩いてないや。
ほぼスマホ弄ってたな。
先ずは食料の為に此処から離れるかー。
最初の場所から少し離れた処にりんごっぽい果物が成っていた。
りんごなのかな?
恐る恐る、果物を手に採る。
これ食えるのかな?
鑑定開始!
【鑑定結果】
アープラの実
地球のりんごとほぼ同じだが、地球のより少し酸っぱい。
やっぱりりんごだった!
食べたら確かに少し酸っぱいが食べられないことは無かった。
アープラの実を採れるだけ袋に入れておく。
少しでも腹を満たさなければ生きていけないからね。
もっと奥に行けば何か見つかるかな?
更に奥の方に進むと草むらの方でガサガサっと何か動いた。
俺は驚いて木の後ろに隠れる。
まさか、モンスターか···!?
恐る恐る、草むらにいる何かを覗き込む···
するとそこには、可愛らしい兎のお尻が。
何だ、兎かぁ。びっくりさせるなよ〜。
俺はその兎をもふもふしたい衝動に駆られ、近づく。
ふふふ、待っていろよ、モコモコ兎ちゃん!
俺が思う存分もふもふしてやるぜぇ!
あと50センチくらいの処で兎ちゃんが振り向いた。
鬼みたいな角とサーベルタイガーみたいな牙をお持ちの“兎ちゃん”何て可愛らしい名前から程遠い獣が···
「ぎゃァァァァァァ!!!変な角と牙が生えてらっしゃるぅぅぅぅぅ!!!」
兎型のモンスターだった。