第2章 ♯13 招かざるお客様
教会を創って2週間、ギルドに侯爵がやってきた。
「まだ捕まえられないのか!!使えない奴らめ!!」
「テイルズ侯爵、こちらも死力を尽くして、依頼の方を優先して行動してますが、余りにも奴が強すぎて、なかなか捉えることが出来ないのですよ。」
「はんっ!お前らが弱すぎるだけだろう?もういい、騎士団の奴らに向かわせる!金は掛かるが、致し方ない!お前らよりマシだろう。」
「では、依頼はキャンセルということでいいですかな?」
「当たり前だ!勿論、お前らが悪いんだからな!キャンセル料は払わんぞ!」
「勿論で御座います。お役に立てずに申し訳ございません。」
「ふん!こんな所、二度と来るか!」
テイルズ侯爵は帰っていく。
「取り敢えず、これでギルドは安泰だな。」
「そうですね、ミコトさんを敵にするとか命が、いくつあっても足りませんからね。」
「騎士団かあ、大丈夫かなぁ・・・あいつ。」
「ミコトさんなら大丈夫でしょう。」
「いや、騎士団壊滅させないか心配してるんだ。あいつはやり過ぎるから。」
「そっちですか。確かにそうですね。死者が出ないことを祈るばかりですね。」
俺がケーキを作っていると扉を叩かれる音がした。
扉を開けると何十人の兵士みたいなのを連れたテイルズ侯爵がいた。
「今度は何の用ですか?バカみたいに人連れて。○い巨塔ですか?」
「貴様!また貴族の私を馬鹿にするのか!!調子に乗りおって!騎士団、こやつを捉えろ!」
「「「は!」」」
「地獄の拘束具」
「ぐあぁぁぁぁぁ!何だこの魔法は!!」
「ぎゃぁぁぁぁ!」
「やめてくれぇぇぇぇ!!」
騎士団が全員締め上げられる。
「おい!貴様ら!何やってるんだ!こっちは高い金払っているんだぞ!早く何とかしろ!!!」
「ショックレイン!」
「「うっ!」」
騎士団全員が気絶したので、拘束を解く。
「早く連れて帰れ!俺の邪魔すんじゃねえよ。」
「くそぉぉぉ!!使えない奴らめ!」
テイルズ侯爵は慌てて逃げていった。
いや、連れて帰れよ。
暫くしたら全員起きた。
起きた瞬間、ビビッて全員逃げた。
一人を除いて。
「テイルズ侯爵の命令とはいえ、申し訳ございませんでした。」
「いえ、命令ならしょうがないです。」
「有難う御座います。処で貴方様は以前、森で助けて頂いた流浪人様ではないですか?」
ん、森?助けた?
「あ、あの時の!」
「はい!貴方様に話しかけた者です!」
「人違いです。」
「え?」
「人違いです。」
「えぇぇぇぇぇ!いやいやいや、あの時の!って言ったじゃないですか!?」
「いや、面倒くさいことになりそうなことは関わらない主義なので。」
「面倒くさいって!あの時は我が王と姫様を助けて頂きありがとうございました!ずっと貴方を探しておりました。」
ん?この人なんて言った?
王と姫様?
え、あの中に居た人商人とかじゃなかったの?
「えぇぇぇぇぇ!やっぱり面倒くさいじゃあああん!!」
「王が貴方をお呼びです。王国の方に連れていきますので、ご準備ください。」
「嫌です。」
「は?」
「絶対に嫌です。」
「えぇぇぇぇぇ!王命ですよ!?」
「王命とか興味ないんで。」
「王の命令は絶対ですよ?」
「知るか!何で俺が王の命令に従わなければならないんだ!俺は忙しいの!」
「いやいやいや、貴方、国民でしょう!?」
「俺は此処の人間じゃねえ!」
「しかし、此処で商売をしてる以上、やはり命令には・・・」
「うるせぇ!用があるなら自分で来い!助けてやったのに何でわざわざ行かなきゃいけないんだ!」
「わ、解りました。そうお伝えしておきます!」
「用が終わったなら帰って!俺はケーキ作りに忙しいの!」
扉しめた。
あっぶねえー、まさか、王だったとは!
行ったら絶対に面倒くさいこと頼まれたよ。
王命?
ふざけんな!
何で助けたのに命令されなきゃいけないんだ!
寧ろ、お前が菓子折りに一つや2つもって土下座しに来いよ!
全く!
さて、ケーキでも作るか!
今回はどんなケーキにしようかな!?
次の日・・・
今日は朝からリラが手伝いに来てくれた!
リラがいるとやる気が果然上がる。
きっと今日は良いことがあるな。
だって教会に天使いるもん。
二人でケーキを作っているとまた扉が叩かれる。
またテイルズ侯爵かな?
懲りねえな。
扉を開けるとなんか王冠被ったおっさんと可愛い女のコが来た。
女のコはナイスバディでドレス着てる。
「どちら様ですか?結婚式の予約ですか?」
「いや、私はダリル王国の国王、ロジャー・サンドリア・ダリルだ。」
「私は娘のエリザベス・ダリルですわ。」
「・・・間に合ってます。」
〈バタン!〉
えぇぇぇぇぇ!
何で国王来たのぉぉぉぉ!
そりゃ、お前から来いとは言ったけどさぁぁぁ!!
普通来るかぁ?
そこは怒って来ないところだろぉぉがァァァ!
何、素直に来てんだよぉぉぉぉぉ!!
「ミコト、どうしたの?誰か来たの?」
「国王来た。」
「え?」
「だから、国王来た。」
「えぇぇぇぇぇ!国王様がぁぁぁ!?どうして!?」
「知らん!いや、嘘!知ってる!昨日、兵士が国王が呼んでるから来いって言われて用があるなら自分から来いって言ったら来た!」
「えぇぇぇぇぇ!国王様相手に何言ってんのぉぉぉぉ!?」
「そう言えば、怒って会わなくて済むと思って!」
「取り敢えず、お迎えしましょう!さっきからコンコンラッシュが凄いよ!」
俺は扉をそっと開ける。
やっぱり国王だ。
「いきなり閉めるとは何事だ!?」
「つい、うっかり閉めました。」
「ついで閉めるものか?」
「ところで何しに此方まで?」
「用があるからに決まっておるだろ?お前が来いと言ったんではないか!」
「はい、言いました。王国遠いので。」
ホントは面倒臭かっただけだ!
「取り敢えず、立ち話も何だから、奥にどうぞ。」
国王と姫、お付きのもの数人を連れて客間に迎える。
リラは余程ビビッてるのか、俺の腕に引っ付いて離れない。
リラのけしからん谷間に腕が挟まり、国王どころではない!
国王あざーーーっす!!!
取り敢えず、客間のテーブルに座って貰う。
「あの、用ってなんですか?」
恐る恐る聞いてみた。
「前に私達が賊に襲われた時、おぬしが助けてくれたであろう?その礼をしに来たのだ。」
「それはそれは、わさわざ遥々ありがとうございます!それでは用は済みましたね?お帰りはあちらですよ〜。」
「ミコト、折角訪れて頂いたのに失礼でしょ!」
「いや、だってほら、話すことないし。」
「ちょっと!もう少し小声で!丸聞こえよ!」
「おぬし、我が邪魔か?」
「いえいえ、邪魔だなんて、ちょっと面倒くさいとかしか思ってないです!」
「ぎゃぁぁぁぁ、本音が溢れ出てるよぉぉ!!」
「面倒くさい・・・か・・・!確かにな!面倒くさいよな、はははは!」
どうした、国王、壊れたか?
「私もそう思うよ。国王とか、王族とか、貴族とか。本当に面倒くさいよな!よく言った!私はお前のことが気に入ったぞ!!」
マジかよ、いいよ。嫌われて。
「おぬし、私の元で働かないか!?何ならうちの娘も付けるぞ!」
「ちょっと、お父様!」
顔を赤くするお姫様。
「嫌です。」
「・・・は?」
「絶対に嫌です。」
「えぇぇぇぇぇ!ちょっと貴方!さっきっから黙って聞いてれば、お父様は国王なのよ!?これは王命よ!?普通なら喜んで仕えるでしょう!?しかも、この私との夫婦になれるのよ!?こんなに素晴らしいことを何故断るのかしら!!?」
「だって、面倒くさいから。」
「は?」
「いや、王の元で働くなんて、面倒臭そうだから。」
「えぇぇぇぇぇ!面倒くさいって何よ!王命よ!さっさと王国に向かうのよ!」
「王命とかどうでもいいです。」
「ちょっと、ミコト!」
「王命は絶対よ!それにさっきから貴女は誰よ!!私の夫になる男にベタベタして!離れなさい!庶民の女の癖にしゃしゃり出るんじゃありませんわ!消えなさい!!このブスがぁ!!」
「・・・あぁ?てめぇ、誰に向かって消えろとか言ってんだ?ブスはてめえだろが!殺すぞ?」
「貴様!姫様に向かってその口のきき方は何だ!不敬罪だぞ!!」
お付きのものが声を荒だてる。
「さっきから下手に出てればいい気になりやがって、王命?知るかよ。不敬罪?やれるもんならやってみろよ、雑魚が。」
「何なのよ!貴女は!私はこの国の姫よ!口のきき方に気をつけなさいよ!」
「キーキーうるせぇよ。俺のリラを馬鹿にされて黙ってられるかよ?姫とか国王とかどうでもいい。リラを馬鹿にするなら、王国諸共、一瞬で消すぞ?」
俺の威圧で腰を抜かす兵士達と姫。
「やめんかァァァ!このダメ娘がぁぁぁぁぁ!」
王の怒声にすくみ上がる姫。
「・・・私の娘がすまなかった。」
頭を下げる国王。
「国王様、庶民に頭を下げるなんて・・・!」
「黙れぇぇぇ!今は庶民とか王族とか関係なかろう!!」
お付きのものは土下座する。
「おぬし、本当にすまなかった。どうか許して貰えぬだろうか。」
「・・・あんたバカだろ?」
「何だと?」
「貴様!国王様に向かってバカとはなんだ!!」
俺に遅いかかる兵士たち。
「迅雷の拘束具。」
「「「ぐわぁァァァァァ!!!!」」」
兵士たちは感電しながら縛り挙げられる。
「ひぃぃぃぃ!何なのよ、その魔法は!!止めなさい!騎士達が死んでしまうわ!王命よ!」
「王命王命うるせぇぇぇ!なあ、王様よ?何で俺に謝るんだ?謝る相手と謝る人間が違うだろ?そんなのもわからねえのか?バカが。」
「ミコト、私は大丈夫だから!もう止めてよ!」
「あのクソ女が謝ったらな。」
「何でこの私が庶民に謝らなきゃいけないのよ!」
「いい加減にせんかぁぁぁ!」
〈バチィィィン!!〉
王が姫に平手打ちをした!
「貴様はまだそんなことを言うのか!今の状況がわからんのか!?兵士たちを見ろ!私達のせいで苦しんでいるのだぞ!貴様なんかあの者にかかれば一瞬で消されるのだぞ!貴様が謝れば、騎士達も助かるかもしれん!くだらないプライドなんて、捨ててしまえ!民を想えぬなら王族なぞ、やめてしまえ!!!」
涙を流す姫はリラの方に向かう。
「・・・ごめんなさい!・・・貴女に酷いことを言ってしまったわ・・・ごめんなさい!!」
泣きながら謝る姫。
「いえ、私は大丈夫です。頭を上げてください。」
全てを許す、大天使リラ。
俺は兵士たちの拘束を解く。
そのまま、気絶する兵士たち。
俺はエリアハイヒールを唱え回復させる。
「礼をしにきたつもりが不快な思いをさせてしまった。本当に申し訳ない。」
「謝ったのでもういいですよ。そこの姫はともかく、王様は他のクソ貴族とは違いますね。」
「ほう、クソ貴族とは?」
「今回はテイルズ侯爵です。あれは教会を利用して、庶民に多額の料金を請求して、回復させています。俺は今、あのクソをどう潰すか考えている最中です。」
「王都ではそのようなことが起きているのか!?」
「え、しらないんですか!?王様の癖に。」
「こら!ミコト、王様にそんなことを言っちゃ駄目よ!」
リラのコラ!可愛すぎるんですけど!
目覚ましボイスにしたい!!
「私ももっと国を見なくてはいけないのだな。テイルズ侯爵の件は何とかしないといけないな。」
その時、教会の扉が勢いよく開かれた。
長くなるので続きます!
今日中に更新出来るよう頑張ります!




