第2章 ♯5 理性
リラの両親が元気になった。
「ミコトくん、本当に有難う。君は命の恩人だ。」
「ミコトさん、貴方が居なければこの二人にもっと悲しい想いをさせてたと思うわ。有難うございます!!」
「いえ、お義父様とお義母様の為なら、心臓を捧げる覚悟であります!」
心臓に拳をあてる俺。
お馴染みのあの敬礼だ!
「いや、捧げないでね!?ミコト!」
もうリラには捧げていますのでご心配なく!
「お義父様、お義母様、今日は俺がご馳走してあげますよ!」
「え、ミコト。ご飯なら私が!」
リラの手作り超食べたい。
しかし、此処は異世界。
今のところ、俺より美味い料理を作るものはいない。
「今日はご両親の快気祝いと今迄頑張ったリラとリノの為のご褒美だから、俺に任せてよ。」
「・・・ミコト、有難う。お言葉に甘えるね♡」
キターッ!!!
♡頂きました!!
俺はこの料理に命燃やすぜ!!
俺は全ての調味料を出す。
「こ、これは調味料!?今、王都で流行ってるやつ!昨日バザーで売られてたものだよね?何でミコト持ってるの?しかも知らないやつまであるよ?」
「何でって、作ったの俺だからだよ?」
「えぇぇぇぇぇ!!!」
「昨日売りに来たのも俺だよ?」
「そうだったの!?私、仕事で買えなくて、食べてみたかったの!」
「そうだったんだ。じゃあ楽しみにしててね!」
「うん!期待してるね♡」
これは俺も本気でやるしかないな。
森の時に比べ、今は野菜や卵、米がある。
リラにフルコースを食べて貰って胃袋を掴んでやるぜ!
「出来たよ!!」
今回作ったのは
兎肉の照り焼き
熊肉のサイコロステーキ
猪汁
魚の煮付け
熊肉の他人丼
猪と兎の肉じゃが
野菜炒めだ。
あんまり凝った料理はつくれません!
「こんな料理見たことない!!ミコトが料理作ってる最中も美味しそうな匂いがしてたから、もうお腹ぺこぺこだよ〜!」
「わぁ、凄いご馳走!!リノ、こんなお料理初めてみるよ〜!」
「俺も産まれて初めてだ!」
「早く食べましょう!私も我慢出来ないわ!」
「「「「美味しぃぃぃぃぃ!!!」」」」
「凄い!ミコト!こんなに美味しい料理作れるなんて!私には出来ないよ!」
「リラにも出来るよ!今度教えてあげるね!」
「ホントに!?やったぁ!有難う♡」
俺に抱きつくリラ。
有難うございます!!!
リラの温もりとけしからん柔らかさ、思う存分充実しております!
「美味しい!美味しい!リノもお兄ちゃん大好き!」
リアル将来の妹からお兄ちゃん、大好き!頂きました!
前の世界の友達、田中くんが聞いたら泣いて羨ましがるフレーズだな!
「「生きてて良かった・・・!!!」」
泣きながら食べるお義父様とお義母様。
「お前らいつ結婚するんだ!?」
「ミコトさんなら大歓迎よ!」
おーっと!ここでご両親の公認頂きました!!!!
「ちょ、ちょっと待ってよ!私達まだ付き合ってもいないよ?」
まだ?まだって何ですか!?それは期待してもいいということですか!?
ミコト童貞だから、わかんな〜い!!
・・・あーそうだよ!童貞だよ!前の世界でも誰とも付き合ったことねえよ!
畜生ぉぉぉぉぉ!!!
「皆さん、食後にデザートをどうぞ!」
皆が食べ終わり、くつろいでる所に俺がプリンを持ってくる。
今の俺には卵と牛乳、砂糖がある!
スマホで調べてプリンを作ってみました!
意外と簡単でした!
「甘ーい!美味しぃぃぃぃぃ!」
女性軍に大好評!
スイーツの力は絶大だ!
食事も終わり、俺とリラは庭で話をする。
「ミコト、今日はありがとね。両親が倒れて1年、やったこと無いギルドの仕事、家事、妹の世話。ホントに大変だった。何度もめげそうになったの。もしかしたら、両親も助からないかもしれないとか、嫌な事ばかり考えたこともあったの。
でも、今日、ミコトにあって一瞬で救われた。
ギルドのポイントもだけど、両親を助けてくれて、久しぶりの両親の笑顔もみれたよ。全部、貴方のお陰!ありがとう!今度お礼させてね♪」
俺にとって貴女の存在が1番のお礼です!
「今日は泊まってって・・・くださいね♡」
キターッ!!!!
これはあれでしょ?つまりはそーゆーことでしょ?
ヤバい緊張してきた!
俺も遂に漢になるのかな!?
「じゃあ、お部屋に行こ。」
「よ、喜んでぇい!!」
「じゃあおやすみなさい!」
うん、知ってた。
お約束の展開だよね。
うん、そうだよね。
部屋にはお義父様が待っていた。
うん、お決まりのパターンですよね。
「今日は男通し、語らおうじゃないか!」
リラと朝まで保健体育について語り合いたいです!
くそぅ、何が悲しくておじさんと二人きりで話さなきゃいけないんだ!
「ミコトくん、ホントに有難う。俺は正直、このまま死ぬと思っていた。一年間、リラには本当に苦労をかけた。親として情けない。これからは俺たちがリラとリノを支えていきたいと思う。」
「でも先ずは体力を回復させないと。」
「そうだな。リラには一年間迷惑をかけた分、これからは自由にしてほしいと思ってる。ミコトくん、リラを貰ってくれないか?」
「えぇぇぇぇぇ!貰うって、結婚ってことですか!?」
「勿論だ!なんだ、うちのリラでは不服か?」
「いえ、挙式は明日でいいですか?」
「ははは!やっぱり面白いな!ミコトくんは。リラが気にいる訳だ!」
「俺、リラに好かれてますか!?」
「当たり前だろぉ!何年父親やってると思ってるんだ。あいつ見ればわかるよ!ミコトくんのこと、本当に大事に思っている。君もそうなんだろ?」
「はい。リラのこと大好きです。リラは天使です。最強です。」
「ははは!そうだろ!?リラは天使だ!だから、頼むぜ?」
「でも、今日あったばかりですよ?」
「時間なんてカンケーねぇよ!俺だってカミさんにあってその日にプロポーズだぜ?」
凄えおっさんだな!
「君なら何があっても大丈夫だろう。頼むよ。」
「おまかせください!お義父様!俺がリラを幸せにします!」
そのまま、少し語った後、眠りについた。
しかし、ご両親に呪いをかけたのは誰なんだ・・・?
次の日の朝、目覚めた俺はリラに会う。
「おはよう!リラ。」
「お、おはよう・・・ミコト・・・」
リラが俺と顔をあわせてくれない!?
何故だ!?
(お父さん、声大きいから全部聞こえちゃった・・・どうしよう、ミコトと顔あわせられないよぅ。ミコト、私のこと大好きって・・・思い出しただけで恥ずかしい・・・!!)
朝食を取り、リラは出勤の時間だ。
俺もリラと一緒にギルドに向かう。
「リラ、ど、どうしたの・・・?全然顔をあわせてくれないよね・・・?」
「いえ、何でもないの!昨日の話てたの聴こえてないよ!!あっ!!」
「き、聴こえてたんだね・・・。」
「・・・はい。」
顔を真っ赤にするリラ。
え、マジで?聴こえてたの!?
思いっきり大好きとか言っちゃったよ!?
やだ、恥ずかしい!
どうしよう!気まずい!!
「あの!」
「は、はい!」
「こ、こんな私でもいいんですか・・・?」
目を潤ませながら俺を見てくるリラ。
「も、もち「お、そこにはいるのはリラではないか!」
誰だぁぁぁ!!!この最高のシチュエーションの邪魔しやがるのはぁぁぁ!
ぶっ殺すぞぉぉぉ!!
「え、あ、貴方様は・・・」
「おはよう、私のリラ。今日も美しいな。」
如何にも貴族の格好をした太った青年がリラに話しかける。
その青年の後ろには護衛だろうか、何人かの兵士がいる。
私のリラだとぉぉ?
リラはテメェのじゃねぇよ!
「リガルド様、お、お早うございます・・・。」
「そこにいるクソ庶民は誰だ?汚らわしい、俺のリラに近づくな!」
あぁ?誰がクソだぁ?汚らわしいのはテメェじゃ、ボケェェェ!!
「さあ、こんな庶民ほっといて私とお茶でもしようではないか!」
リガルドはリラに肩を組む。
「おい、こら。テメェ、さっきから黙って聴いてればいい気になりやがって。その汚え手、離せよ。」
リガルドの手を払うミコト。
「何だ貴様は!?私を誰だと思っている!?」
「クソデブ豚野郎だと思っているけど?」
「何だとぉぉ!私はロールス伯爵一族のリガルドだぞ!」
「で?」
「でって!貴族だぞ、庶民風情が気安く話せる相手ではないぞ!ひれ伏せ!」
「・・・え、馬鹿なの?」
「ば、馬鹿だとぉぉ!」
「何で俺がお前に平伏さなきゃいけないんだ?」
「このクソ庶民がぁ!貴族に庶民が平伏すのは当たり前だろうが!」
「貴族の何が偉いんだ?」
「み、ミコト・・・!」
「お、お前、リラの何なんだ!?凄い仲が良さそうだが!?」
「リラは俺の大切な人だ。だから、汚え手でリラに触るんじゃねえよ、クソデブ豚野郎。」
「大切な人・・・!」
「もう怒ったぞ!!リラは私が嫁に娶るのだ!者共!コイツをとらえろ!不敬罪で殺してやる!!」
「は、はい!」
後ろの兵士が慌てて動こうとする。
「暗黒の監獄!」
後ろの兵士達は檻に閉じ込められる。
「う!何だこの檻は!」
「なんの魔法だ!?だせ!」
後ろの兵士達が騒ぐ。
「さて、邪魔者共は動けなくなったぞ?。早く俺を不敬罪にしろよ?一人じゃ何も出来ない、親の七光りのクソ貴族様よぉ?」
「ぐっ!私は貴族だぞ!庶民のくせに許されると思ってんのか!?」
「貴族、貴族と馬鹿の一つ覚えみたいに煩えなぁ。知らねーよ、貴族がどうした。貴族が俺に何してくれたんだよ?何も出来ねぇ癖に偉そうにしてんじゃねーよ。」
「不敬罪だ!誰か兵士を呼べ!コイツを殺せ!」
「もう止めてください!!リガルド様、私は貴方様とは結婚出来ません!私にはフィアンセがいます!」
えぇぇぇぇぇ!マジで!?誰だ、その羨ましいクソ野郎は!!!
リラが俺の横に来て話を続ける。
「この人が私のフィアンセです!私はこの方を愛しております!なので、どうぞ、お引き取りくださいませ!」
え、俺のこと愛してるだってぇぇぇ!!!
「何ィィィ!リラぁぁぁ!この娼婦がぁぁぁ!」
〈バチィィン!〉
「きゃぁぁぁ!」
リガルドがリラに平手打ちをする!
その光景を見た俺は理性が崩壊する・・・
「おい、お前今なんて言った?リラに何をした?」
「あ?この裏切り者の娼婦に制裁を与えてやったのだ!大人しく私の妻になればいいものを!」
ミコトは一瞬でリガルドを肉薄し、殴り飛ばす!
「ぐおぉぉぉ!?き、貴様・・・!貴族に手を出すとは!」
「お前が先に手を出したんだろ?」
「私は悪くない!悪いのはあの裏切り者の娼婦だ!」
「そうか、お前は悪くないよな・・・悪いのはその手だなぁぁぁ!!」
またも一瞬で肉薄し、瞬時に紫紅を取り出し、リガルドの腕を切り落とす!
「ぎゃぁぁぁぁ!!私の腕がァァァ!!!」
「み、ミコト・・・!?」
「悪い手にはお仕置きしないとなぁ?」
「ひぃぃぃぃ!いいのか、私を殺したらリラの両親は助からないぞ!!」
「は?何言ってんだ、テメェは?」
「お、お前の両親は重病なんだろ?私のところに来れば治してやってもいいんだぞ!?」
「リラの両親なら俺が治した」
「な、何だとぉぉ!?あの呪いはそう簡単に解けるものでは・・・あっ!!!」
「ま、まさか貴方様が私の両親に呪いを!?」
「ああ、ああそうだ!両親が重病になれば私の元に泣きついてくると思ってなぁ・・・ぎゃぁぁぁぁ!」
ミコトはリガルドの足を切断した。
「お前か・・・お前がリラとリラの家族を苦しめたのかぁぁぁ!!!」
「ひ、酷いです・・・!貴方のせいでうちの両親は・・・!」
泣き崩れるリラ。
「全部、・・・お、お前の・・・せいだぞ・・・!お前が・・・私の・・・ものに・・・ならないから・・・ぎゃぁぁぁぁ!!」
ミコトはもう片方の足も切り落とす。
「ぎゃぁぁぁぁ!た、助けてくれ・・・死んで・・・しまうぅぅぅ・・・」
「エレクトリックショック」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ミコトはリガルドに感電の魔法を唱える。
雷魔法:エレクトリックショック
相手を感電させる初級雷魔法。
「苦しいか?苦しいよなぁ。リラの両親は一年間、てめのクソみたいな理由で苦しんだんだぞ?お前にも同じ苦しみを解らせないとなぁ?」
「ぎゃぁぁぁぁ、だ、だずげで!じ、じぬぅぅ!!」
「安心しろよ?死なない程度に威力を最小限にしてやってんだからなぁぁぁ!!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!!!!やめでぐでぇぇぇ!」
休みもなく感電させられるリガルド。
「貴様、もうやめろ!リガルド様が死んでしまう!こんなことしてただでは済まされんぞ!」
「じゃあ、お前らが止めてみろよ!?」
ミコトは兵士達の檻を消す。
「貴様!しねぇぇぇぇ!」
「迅雷の拘束具」
「「「ぐぎゃぁぁぁぁ!!!」」」
電気を纏った鎖が兵士達を締め上げる!
雷、闇複合魔法:迅雷の拘束具
地獄の拘束具に雷魔法を複合した魔法。締め付けながら、電撃を流す鎖が対象を襲う拘束魔法。
「ほら、早く貴族様を助けろよ?お偉い兵士なんだろ?」
「ぎゃぁぁぁぁ、た、たすけて、だれガ・・・!!グギャァァァ!!!」
「こんな助ける価値のないクソなんて誰も助けねぇよ?さぁ、もっと苦しめよぉぉ!!」
「ミコト!」
不意にリラが後ろから抱きつく!
「もういい・・・もういいよ!このままだとミコトがミコトでなくなっちゃうよ!私の大好きなミコトに戻って!!」
はっと我に返り、全ての魔法を解く。
クソ貴族とその取り巻きは絶命仕掛けていた・・・!?
「これを・・・俺が・・・?」
ヤバい、死にかけてる!
「パーフェクトヒール!!」
クソ貴族、兵士は完全に回復するも気を失っている・・・。
「い、今のうちに逃げよ!?」
リラは俺の手を引き、走り出す。
そのまま、ギルドに到着した。
「はぁ、はぁ、はぁ、良かった・・・優しいミコトに戻ったね!」
「ご、ごめん、リラが殴られてからの記憶がない・・・?」
「・・・凄い怖かった・・・ミコトじゃないみたいだった・・・でも・・・私の、私達家族の為に怒ってくれて有難う・・・!」
俺たちは中に入り、今起きたことをギルドマスターに報告した。
今回も読んで頂き、有難うございます!
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