第1章 ♯13 イカれた魚?
この世界で初めて人間に会った次の日、俺たちは漸く念願の川に到着した!
「結構遠かったなあ!」
《もう私、お腹空いたー、ご飯にしましょうよ!お肉食べたいわ!》
きらら様はお肉をご所望だ。肉肉、五月蝿い。
この肉食狼がっ!
「今日は肉は食べない!!」
《えぇぇぇぇぇ!じゃあ何を食べればいいの!?野草は不味いから嫌だからね!!》
いや、野草は食えよ。肉ばっか食ってんじゃねぇよ。
太るぞ。
《・・・今、肉ばっか食ってんじゃねえよ、太るぞとか思ってない?》
お前はエスパー犬か!?
「今日は川で魚を獲るの!肉は飽きたの!」
《えぇぇぇぇぇ、魚美味しくないから嫌よ!》
「我儘言うんじゃありません!悪い子はご飯抜きです!!」
《解ったわよ!魚食べればいいんでしょ!早く魚獲ってきて!》
いや、お前も獲れよ。
寧ろ、お前が獲れよ!
《私泳げないし!》
「使えねぇ犬だな···」
《狼だし!!!別に私魚食べなくてもいいもん!お肉があればいいの!》
「そうですか!じゃあ魚捕まえてもお前にはやらねーよーだ!」
《頼まれてもいらないわよ!》
こうなったら意地でも超美味い魚捕まえてやる!
でも、どうやって捕まえるか?
魚と言っても絶対にモンスター。
釣りでは無理な気がする。
先ずはモンスター探知だ。
うん、確かに川の中にモンスターいる。
水の中じゃ息できないしな···。
うーん···
《欲しいスキルを入力してください》
環境適応スキルっと!
《効果を入力してください》
水中や宇宙空間、どんな場所でも身体が、適応して生きていける・・・っと!
俺はあるアニメを思い出した。
青いたぬきみたいなロボットの秘密道具を!
テキ○ー灯だ!!
《スキルが創造されました》
スキル:全環境適応能力
どんな環境でも身体が対応し、生き抜くことが出来る。水中や宇宙空間でも普段と変わらず行動が出来る。
よし!有難う!ドラ○もーん!!!
早速俺はスキルを使い、川に飛び込む。
川の中ではまるで陸地にいるかの様に自由に身体が動く!!
よし!魚狩りじゃぁぁぁぁ!!
早速俺の方にでっかい魚が突っ込んでくる!
直ぐ様俺は横に擦れ、魚を避ける。
俺はアイテムボックスから紫紅を取り出す。
再び魚が突っ込んできたが、その勢いを利用して一刀両断!!
その瞬間、ボンっと音を立てる···
俺の前に在るのは3枚卸された魚の身だった・・・
・・・あれ?何か違う・・・。
俺が想像してたのは魚の口に木を刺して丸ごと焼いて食らいつく、ワイルドstyleだったのに・・・!
超有能解体スキルのお陰で、プロ級の3枚卸されてしまった・・・。
しかも、此処は川の中なので、魚の身がどんどん流されてゆく···!
「ギャァァァァ!念願の魚がァァァァ!回収ぅぅぅぅ!!!」
流れる魚の身を回収し、1度陸に戻る。
うーん・・・どうしよう?
俺が倒すと解体されてしまう。
でも、俺は魚をワイルドstyleで食べたい・・・
倒す前に食べる方法・・・
少し考え、俺はある魔法を使うことにした。
再び川の中に入り、探知する。
お、ちょっと先に群れでいるな!
俺のスマホはスキルなので水の中でもへっちゃらだ!
因みに魚を鑑定したところ、あの魚はクレイジーフィッシュというモンスターで、肉食の獰猛な魚だ。
身はプリプリしてかなり脂がノッてるクレイジーなやつだ!
群れの近くまで着くと、一匹が俺に気付き、突っ込んでくる!
「ショック!!!」
そう俺が唱えると突っ込んできた魚が気を失い、プカ〜っと横たわり、川に浮かぶ。
「よし!成功だ!」
雷魔法:ショック
対象一体を電気で気絶させる
これなら魚を殺さず食べることが出来るはず!
俺は次々と魚を気絶させる!
「獲ったど〜〜〜!!!!」
俺が言ってみたかった魚を獲ったときの名ゼリフだ!
気絶しているうちに魚をアイテムボックスに入れる。
この中ならずっと気絶状態!何時でも丸焼きできるのだ!!
正に大漁!ってことで、陸にホクホク顔で戻る俺。
早速、念願の魚を頂くことにする。
俺は先ずは火を起こし、いい感じのサイズの木を拾ってくる。
魚の口に木を突っ込み焼いていく。憧れのワイルドstyleだ!
検索アプリで確認したところ、この魚は生でも食えるということなので、最初に倒してしまった魚の身を刺身で食べることにした。
魚が焼き上がり完成だ!
いざ、実食!!
「ちょぉぉぉぉウメェェェェ!!!」
今迄食べた魚で1番うめぇぇぇぇぇ!
次に俺はアイテムボックスからブラックフルーツを漬け込んだ醤油を取り出し、刺身に絡め、食べる···
「うおぉぉぉ!!刺身もサイコぉぉぉぉ!!!」
魚だけに叫んでみた。
マジで美味かった!絶妙なプリプリ感に溢れんばかりの脂のノリ!!
本マグロなんて軽く凌駕してやがるぜ!
《···そんなに美味しいの···!?私にも頂戴!!》
涎を垂らしまくってるきらら。
「・・・は?お前、魚食わないんだろ?俺が一生懸命魚獲ってる間、お前は昼寝してただろぉがァァ!働かざる者食うべからずだァァァ!!」
《大変申し訳御座いませんでした。コレからは誠心誠意、働かさせて頂きます。ですので、この憐れな犬にどうかご慈悲をぉぉぉぉ!!!》
五体投地で懇願するきらら。
魚食べたさで自分を犬と呼び出す始末。
「しょうがないな、まだ魚はいっぱいあるから今焼いてやるよ!」
《一生着いていきます!御主人様、愛してる〜♡》
現金なやつだな。
きららに焼いた魚を食べさせると
《きゅぅぅぅぅん♡何これ、魚ってこんなに美味しかったのぉぉぉぉ!!》
速攻で食べ終えるきらら。
これからは魚も食べるように!!
《御主人様に愛してるって言っちゃった♡》
幸せそうに顔を赤らめるきららに気づかないミコトであった。




