第1章 ♯12 不機嫌なきらら
あの事件から1ヶ月が経った。
時間の流れは早いものである。
1ヶ月して、きららは大きくなった。
これ乗れるんじゃね?
もののけのお姫様ごっこ出来るんじゃね?
乗ったら、重いって怒られた。
まだまだ大きくなるみたいだから、その時またリベンジだ!
きららも大きくなって首輪が小さくなった。
俺はクリエイトアプリで同じデザインの大きめの首輪を創った。
今度の首輪は大きくなっても大丈夫なように伸縮自在だ!
小さくなった首輪は手を加えて俺の腕輪になっている。
きららはお揃いだと喜んでいた。たまにはこーゆーのもいいだろう。
今日は今迄居た拠点を離れ、違う処に拠点を作ることにした。
何故かって?
もう肉飽きたぁぁぁ!
一応野菜代わりに野草や安全なキノコも食べてるけど、やっぱりメインは肉。
毎日だと流石に飽きる。料理スキルはあるが、調味料が塩胡椒と醤油だと、レパートリーは増えない。
砂糖とか酒とかみりんとか味噌ほしい!
この拠点の近くには残念ながら、それらの代わりになるものは無かった。他のとこに行けばあるみたい。
それも踏まえてってのもあるけど、この移動のメインは肉以外の食材・・・!
そう、魚が食べたい!!!
ということで、川を目指して移動することにした!
探索アプリのナビに従って移動する。
川までは2日掛かりそうな距離・・・
まあ、時間はあるのでのんびり行こうとおもう。
モンスターを倒しながら森に進むと・・・
「きゃーー!!」
ん、誰かの悲鳴かな?
それともモンスターの鳴き声かな?
《人間の悲鳴が聴こえたわ!》
人間?この森で?
俺たちは声がした方に向かう。
向かった先には二人の女性がいた!
一人は赤い短髪で鎧を着た剣士みたいな女のコ。
もう一人は金髪の如何にも神を崇拝してそうな子。
冒険者かな?
そして目の前にはカイザーキングベア。
お、戦ってんのかな?
そういえば、この世界で人間を初めて見たな。
この世界の冒険者ってどの位強いんだろう?
近くまで行って観戦しよう。
「えぇぇぇ!カイザーキングベア!?Sランクのモンスターじゃなないか!!」
「ルーシア、此処は引きましょう!私たちがでは・・・」
「え!逃げちゃうの!?勿体無い!」
「えぇぇぇぇぇ!何でこんな処に人がいるんだ!?危ないぞ!早く逃げろ!」
「あ、お構いなく。どうぞ、戦ってください。」
「何を仰ってるですか!?このモンスターはSランクなのですよ!倒すのに最低でもAランクの冒険者十人は居ないと!」
「え、この熊、そんなに強いんですか!?」
「当たり前だ!!ほら、何処から来たか知らないけど早く逃げるぞ!」
「なんだ、この世界の冒険者は大したこと無いんだ!」
「はぁぁぁ!?子供の癖に何生意気な事言ってんだ!」
「そうですよ!大人を馬鹿にしてはいけません!早く此方に!私たちと逃げましょう!」
あ、俺今18歳だった!二人に比べて子供か。
俺たちが会話に夢中になっていると熊が襲ってきた!
「キャァァァァ!!ヤバい!!襲ってきたァァァァ!」
「ひぃぃぃぃ!もう駄目ですぅぅぅ!」
絶望する二人。
もう駄目かと思ったとき、きららが熊に体当たりして熊をふっとばす!
「ぎゃぁぁぁぁ!今度はデスウルフぅぅぅ!!終わったァァァ!私の人生終わったァァァ!!」
きららにビビる赤毛の女のコ。
「神よ、どうぞ私たちをお助け下さいませぇぇぇ!!」
神ってどの神かな?あの駄女神なら助けてくれないぞ?
「この子は大丈夫。俺のペットだ!」
《誰がペットよ!》
『ぎゃァァァァ!モンスターが喋ったァァァァ!!』
熊観たときより驚く二人(笑)
「取り敢えず二人は下がってて!きらら、二人を頼むよ!」
そう言うと、俺はアイテムボックスから紫紅を取り出す。
「えぇぇぇぇぇ!アイテムボックスぅぅぅ!?!?」
何にでも驚く二人を無視して、俺は熊に立ち向かう。
「駄目だ!危ない!」
《危ないのは貴女たちでしょうが!》
「ひぃぃぃ!デスウルフ怖いですぅぅ!」
女が3人集まると姦しいと言うがこの事かな?
俺は熊近づいていく。
〈ガァァァァ!!〉
「ウルセェェェ!喰らえ、天○龍閃ィィィィ!!」
超必殺技を放った様にみえるが、実はただの居合斬りだ!
女のコの前だからカッコつけました!!
俺はクマを斬首し、瞬殺した。その瞬間、熊は戦利品と変わる!
「「えぇぇぇぇぇ!!カイザーキングベアを瞬殺ぅぅぅぅ!?!?しかも勝手に解体されてるぅぅぅぅ!?!?」」
もうこの二人、驚き過ぎて死ぬんじゃないの?
やっと平常心を取り戻した二人。
「助けてくれて有難う!私はルーシア!Bランクの剣士だ!」
「私はジュリアと申します。修道院育ちですが、今はルーシアと冒険者をやってます。Bランクのヒーラーです。」
よく見るとお二人とも美人でナイスバディだった!特にジュリアさんのおっぱいはとてもけしからんことになっている!!
「あんたは何者?何処から来たんだ?」
ルーシアさんが俺に問いかける。
ずっとジュリアのけしからん物を凝視していた俺は我に返る・・・。
「・・・あ、俺の名前はキサラギ ミコト。ランクとか職業とかはないよ。今は川を目指してきららと森を歩いてたんだ。ほら、きららも挨拶しろ!」
《・・・きららよ。》
何故か不機嫌なきらら。どうしたのかな?
「ねえ、何でモンスターが喋ってるんだ!?しかもAランクのデスウルフだろ!?一緒に居て大丈夫なの!?」
「ああ、きららは俺の大事なパートナーだからな!可愛いだろぅ?きららが喋れるのはスキルのお陰だよ。」
「何そのスキル!?そんなスキル初めて聞くぞ!?まさか、ユニークスキル!?」
「違うよ、普通のスキルだよ!」
「変わったスキルですね。でも、動物とお話出来るのは素晴らしいですね♪」
俺はジュリアさんがぶら下げているけしからん物のほうが素晴らしいと思います。
「ルーシアさん達こそ、何でこんな処にいるんですか?弱いのに。」
「弱いとは失礼な!・・・まあ、否定は出来ないけど・・・私たちは依頼を受けて此処に来たんだ。デーモンラビットの肉と毛皮2匹分、後ムーンフラワー!」
「ムーンフラワーって何?」
「月の光で咲くお花です。宝石の様に輝く白い美しいのですよ。私も1度しか見たこと無いのでこの森に咲いているかも判りません。」
「まぁムーンフラワーはもし見つけたら報酬倍って言われただけ無くても大丈夫だけどな!」
「あぁ、アレ、ムーンフラワーっていうのか!」
「え!見たんですか!?」
「うん、綺麗だからいっぱい摘んどいたよ!きららが喜ぶと思って!」
「「えぇぇぇぇぇ!!」」
「あ、ホントだ、アイテムボックス一覧にムーンフラワーって書いてある。」
アイテムボックスからムーンフラワーを束で取り出す。
「はい、あげるよ!アイテムボックスの中は時間止まってるから採りたてみたいなもんだよ!」
「「えぇぇぇぇぇ!いいのぉぉぉぉ!?!?」」
《駄目よ!それは御主人様が私に採ってくれたものよ!貴女たちにはあげないわ!》
俺が頷こうとするときららが割って入る。
「こら、きらら!意地悪しないの!お前の分はまだいっぱいあるんだから。」
《それでも駄目!全部私の!》
「何で今日はそんなに機嫌悪いんだよ!?」
《別に機嫌悪くないわよ!こんな人達ほっといて早く川に行くわよ!》
「悪いな。なんかアイツ機嫌悪いみたいだ。兎肉と毛皮とさっきの熊肉と毛皮あげるから、花は諦めてくれ!」
俺は兎肉と毛皮2匹分とさっきの熊の報酬を置く。
「じゃあな!帰り気をつけろよ!あ、きらら、まてよー!」
俺は走ってきららを追いかけた。
ルーシアとジュリアが言葉を発する前にミコトは行ってしまった。
「これってデーモンラビットの肉と毛皮よね?」
「これはさっきのカイザーキングベアの肉と毛皮ですね・・・」
「えぇぇぇぇぇ!ちょっと何んだ、あいつ!?そんな惜しげも無く置いていくなんて!しかも、全て最上級の品質ぅぅぅ!!」
「しかも、カイザーキングベアの毛皮で・・・!?この毛皮で教会一つ軽く建ちますよ!?」
「取り敢えず、ギルドに帰ろうか・・・」
「そうですね・・・彼も何処にいるかもう判りませんし、もうすぐ日が暮れます。」
二人は街のギルドに帰っていった。
ギルドに帰った二人は英雄として讃えられた・・・。
この二人はまたいずれ出てきます。




