第4章 ♯5 立ち向かう勇気
「旦那様、何故上位の村なのですか?
弱い者を守るなら下位の村ではないのですか?」
「良いんだよ。
きららに教えるのはこっちの方が早い。」
『???』
きららに連れられ、上位の村に向かう。
その間、きららは何も話さなかった。
でも、リラの手を繋いで離さなかった。
いつの間に仲良くなったのであろうか?
そういえば、リラがきららを連れてきたんだっけ。
居なくなってた間にきららと話したのかな?
やっぱりリラは優しいな。
あ、因みにさっきの熊の獣人達も連れてきてる。
きららとは面識がないが、同じ村に住んでるみたいだ。
上位の村は意外とデカいみたいで、面識が無い者も普通にいるみたいだ。
まあ、下位の獣人と違って身体もデカイからな。
広くないと住みきれないよな。
上位の村に下位の村周辺から1時間位で到着する。
村というよりは街って感じだ。
それなりに栄えている。
下位の村とは大違いだな。
「着いたわよ・・・。」
「ありがとう。
3人は外で待っていてくれ。」
『え?』
「きららに強者とはってやつを教えてくる。
大丈夫。
キレたりしないよ・・・多分。」
『多分!?』
「さあ、行くぞ、きらら。
一番偉いやつに会わせてくれ。」
「??わ、分かったわ。」
俺ときららは3人を置いて村の中に行く。
「なあ、大丈夫かぁ?」
「不安しかありません。」
「いざとなったら駆けつけよう・・・。」
不安しかない3人。
村の中は強そうな獣人でいっぱいだった。
熊族、虎族、ワニ族、カバ族、ゾウ族、ヒョウ族等。
前の世界でも恐れられている動物ばかりだ。
俺は見知らぬ熊族と思われてる感じかな。
きららのお陰で何事もない。
3人を連れてきたら騒動が起きてたかもしれない。
きららは意外と村の者に声をかけられる。
この村で仲間が出来たみたいだ。
嬉しくもあり、寂しくもある。
きららが人間の世界に来たらきっと同じことを思うのかな?
きららに連れられ、かなり大きい屋敷に着く。
「・・・ここが村長の家よ。」
「そうか」
俺は村長の家の扉をノックする。
扉を開けたのは小さいゴリラ。
村長の息子らしい。
「どちら様?」
「この村に住みたくて村長に挨拶に来た。
村長はいるかな?」
「そうなんだ!
待っててね!」
ちょっと待ってると強靭な肉体のゴリラが現れた。
そのまんま洋服を来たゴリラだ。
王都のギルマスが霞むほどのゴリラだ。
「何だ?
随分ヒョロヒョロな熊族だな?
この村に住みたいんだって?」
「はい。
是非住ませてもらえませんか?
・・・村長として!!」
「何だと!?
馬鹿にしてんのか!?」
「御主人様!
なに言ってるのよ!!」
「この家の者たちよ。
今すぐ家から出てこい!
纏めて相手にしてやるよ!!」
「貴様ァァァ!!
いいだろう!
俺達に喧嘩を売ったこと後悔させてやる!!」
家からゴリラが8体ほど出てきた。
村長の奥さんらしき者と子供かな?
家の中から出てきたゴリラは一斉に襲いかかってきた!
俺はそれを交わし、距離を取る。
【磔の刑】
ゴリラ達の後ろに十字架が現れ、ゴリラ達は張り付けとなる!
「な、何だこの魔法は!?」
「どんなに力を入れてもびくともしないなんて!!」
「うわぁぁぁぁん、怖いよ!パパ、ママぁぁぁ!!」
「御主人様!!
何するのよ!
止めてよ!」
「案内御苦労だったな、きらら。
まんまと騙されやがって・・・。
俺はこの村を潰しに来たんだよ!!」
「ご、御主人様・・・嘘でしょ・・・!?」
「何言ってんだ?
この世界では強者が弱者に何しても良いんだろ?
つまりは俺がこの村をどうしようと法で許されるんだよなぁ?」
「でも、いきなりそんな・・・!」
「お前バカなの?
ここの者たちはいきなり下位の街を襲うだろ?
同じことして何が悪いんだ?」
「!!!」
「何も言えないよなあ?
弱者の気持ちを存分に味合わせてやるよ!!
村長の腹に致命傷を避けて一本突刺せ!」
地面から槍のような物が村長の腹に突き刺さる!!
「ぐわぁァァァァァ!!」
「アナタ!!そこの熊族!
今すぐやめなさい!!」
「うるせえよ!
弱者は大人しくやられてろよ!!」
【トールハンマーレイン】
〈バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリ!!!〉
村長の家が消し炭になる!!
「い、家が一瞬で・・・!!」
「うわぁぁぁぁん!」
「な、何だこいつは・・・!?」
その雷土の衝撃で村の者たちが集まってくる!!
「どうしたんだ!!?」
「何だ今の雷土は!?」
「そ、村長が磔にされている・・・!?」
「おや、集まったか。
弱者の皆さん。
始めまして。
今日からここを支配する者だ。
お前ら弱者を襲いに来たぞ?」
その言葉を聞き、村の中で特に強そうな者が前に出てくる。
「てめぇぇぇぇ!!
何様だ!!
ヒョロヒョロのくせに!!
調子に乗るなよォォォォ!!」
【地獄の拘束具】
黒い鎖が前に出てきた者達を拘束し、締め付ける!!
『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
「調子に乗ってるはどっちだ?
弱者共がァァァ!」
「な、何だ貴様は!!
いきなり村を襲いに来るとは!!
卑怯な魔法を使いやがって!!」
「卑怯?
違うだろ?
この世界では強者が1番偉いんだろ?
強い者が弱者を甚振って何が悪いんだ?
お前らだって力で物を言わせて、下位の村を集団で襲ってるじゃねえか。
それは卑怯じゃないのか?
俺は一人で来たぞ?
お前らよりよっぽど正々堂々としてるがな?」
「御主人様!
もう止めてよ!
何でそこまでするのよ!」
「きらら、これがお前の言う弱肉強食の世界だ。
強ければ生き、弱ければ死ぬんだよぉぉぉ!!
この世界ではこれが当たり前なんだろ?
お前も言ってたよなあ?
なあ、きらら。
俺は今悪いことをしてるのか?
法で裁かれることをしてるのか?
違うよな?
これがこの世界の常識だもんなぁぁぁ!!」
【暗黒の監獄】
獣人の子供や女が黒い檻に閉じ込められる!!
「やはり動物は檻の中がお似合いだなあ!!
ほら、俺は一人だぞ?
女、子供が捕まってしまったぞ?
男共かかってこいよ?」
獣人の男達は挑発に乗り、各自武器を持って襲いかかってきた!!
俺はアイテムボックスから紫紅を取り出し、獣人達の武器を全て斬り刻む。
「ば、バカな!!」
「バカはお前らだろ?
そんなショボい武器で俺に勝てるとでも思ったか?
歯向かった罰だ!!」
【電気椅子】
種族に合わせた椅子が出てきて男達を椅子に拘束させる!!
「死なない程度の電流を流し続けろ。」
その号令と共に椅子に電流が流れ始める!!
『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』
叫ぶ獣人達!!
「うわぁぁぁぁん!!
もうやめろぉぉぉぉ!!
僕がお前なんかやっつけてやる!!
皆を離せぇぇぇ!!」
最初に出てきた子供のゴリラが叫んだ。
「ほう、なかなか威勢のいいガキだな。」
俺は子供のゴリラの拘束を解く。
「来いよ?
やっつけるんだろ!?」
「うわぁぁぁぁ!!」
走って俺に向かってくる子ゴリラ。
子ゴリラの拳が俺に当たるが全く痛くない。
「どうした?
全然痛くねえぞ?
もう終わりか?
俺を倒すんだろ?」
「倒してやるぅぅぅ!
お前なんかぁぁぁぁぁ!!」
ポコポコ殴ってくる子ゴリラ。
「・・・もう飽きたな。
お前も歯向かった罰だ!
だが、立ち向かった勇気は認める。
一撃で殺してやるよぉぉぉぉ!!」
俺は刀を子ゴリラに振りかぶる!
「うわぁぁぁぁ!!」
「危ない!!」
間一髪で子ゴリラを助けるきらら。
「御主人様!!
いい加減にしてよ!!
何でこんなことするのよ!!
相手は子供よ!!」
「子供だろうと弱者は死ぬんだよ。
それがこの世界のルールだろ?
お前が教えてくれたじゃないか?」
「そうだけど・・・でも、私は嫌だ!
この村の人達は確かに乱暴したり、弱い者イジメするけど、仲間なのよ!
だから、私は御主人様・・・いや、アナタを倒す!!」
「いいだろう!
来いよ!クソ狼ィィィィ!!」
「ウラァァァァ!!」
いつの間にか装備した爪で攻撃してくるきらら!
しかし、刀で弾かれる!
「お腹がガラ空きだぞ!!」
俺はきららの腹を蹴り飛ばす!!
吹っ飛ぶきらら!
「ぐっ!!
やっぱり強い・・・!!」
「どうした?
アイツらを守るんだろ?」
「煩い!!
アナタがどんだけ強くても私は皆を守るのよ!!」
「そうだ。
それでいい。
それが強者だ。」
「え・・・!?」
「強い者は弱い者を従えるんじゃない!!
守るんだ!!
どういうことがわかっただろ?」
「この気持ちがそうなの・・・?」
「そうだよ。
きららちゃんにも出来たでしょ?
これがミコトがやっていることだよ?」
「リラ、いつの間に来たんだ?
外で待ってろって言っただろ?」
「あんな雷土が落ちたんだよ!
キレたのかと思うよ!!
ミコトがキレたら世界が消滅するんだよ!!」
「キレないって言ったじゃん!!」
「いや、信用できないね!」
「そうですね、そう言って10秒後にキレる人ですもんね。」
どこまでも信用ねえな!!
「早く解除してあげて!!
皆苦しそうだよ!!」
俺は全員の拘束を解く。
【パーフェクトヒール!!】
怪我をした獣人達の傷が治っていく!
「お前らァァァァ!!
弱者の気持ちがわかったかァァァ!!
てめぇらみたいな雑魚だったらなあ、俺は一瞬で消し炭に出来るんだよォォォォ!!
生きてるだけ有り難いとおもえぇぇぇぇ!!」
ミコトの怒号にビクッとする獣人達。
「たかが強い種族に生まれたからって調子に乗りやがって!
お前らなんかなぁ、ここにいる3人にも勝てねぇクソ雑魚なんだよォ!!」
「そ、そこにいるのは下位の種族じゃねえか!
そんなのに負けるわけねぇだろ!!」
そーだ、そーだ!と周りの者も言ってくる。
「じゃあ、やってみるか?
負けたら俺の言うこと何でも聞けよ?
勿論こっちが負けたら何でも言うこと聞いてやるよ!」
「いいぜ!
そんな奴らなら楽勝だぜ!!」
馬鹿だな、こいつら。
この三人に勝てるわけ無いだろ。
まあ、いい。
これも計画の内だからな。
おはようございます!
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