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小さな青いドア  作者: 田中らら
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「はいはい、もうこれで最後ですよ!

どうしますか?」




「元の世界に帰ります!」




「そうですか!後悔はないですか?」




「はい!」


僕は弱虫で冒険も大嫌いだ。


でもこの世界にいる為に生まれて来たのではない。


「はい、後悔するかもしれないけど、

元の世界で頑張ります。

親切な人が多くなっていると信じます。」


「はいはい、わかりました。

では今度目覚めたらそこから1日が24時間に戻ります。」


「はい!」


女の人は静かに帰って行った。


僕は明日からの生活に少し不安を感じていた、

みんなが優しいく接してくれるといいなそんなことを考えていると、

あっと言う間にまた5時になった。


ベットから起き上がるといつもと同じ朝のように感じた。


ジョギングをしていつものおばさんに挨拶をして、

公園で運動して、家に帰り朝ご飯を食べて、

久し振りにスーツを着た。


僕は8時に家を出た。


もう5時に戻ることは無かった。


3ヵ月振りの出社。


3ヵ月振りの通勤電車。


3ヵ月振りの人混み。


何もかもが新鮮で何も変わったことはなかった。


久し振りの仕事は楽しく、

やるべきことがあるということは人間には必要なことだなと実感した。


みんなが親切で、

上司もこんなにやさしかったかな?


と思いながら仕事をした。


充実した1日が終わり。


家に帰り3ヵ月振りに見る「月」に感動していた。


部屋の明かりを消して、窓の近くに椅子を運んで、

月を見上げた。


「久しぶり!」


僕は月に向かって話しかけた、

月が優しく笑っている気がした、

僕は久し振りに飲んだお酒で酔っていた。


そして急に寂しくなった。


「母さんと父さんにも随分会ってないな・・・」


僕は週末また実家に行くことにした。




つづく

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