レポート67 キャラクター全員集合!
以前、レポート8の前書きで、
「(感想は)100話くらい続けないとないかな」
と書いた。
それが60話前後にして幸運な出会いがあり、最近たくさん感想をいただいた。サークル仲間に甘えてはいけないが、この連載の最大の特徴なので、これからもアイデアがあったらよろしくお願いします。
とはいえ。
「読者参加」というのは、入っていくのが難しいようですね。流れを知らないと入れない、と感じるのが普通のようだと知りました。
やっぱり自力で、ファンを獲得しないと。
結局桜井先生がアドバイ爺をトイレに連れてきてくれて、ぼくの全裸ウォークは終わった。
「今度のは、超格安スーツですね。もう一度ラルフローレンは出せませんか?」
「あげたばっかりのをなくしたやつに、同じのは出せん。反省するのじゃ、ユメオ殿」
「……すみません」
「お色気先生も、怒っとったぞ。おぬしの用事で目を離した隙に、ペンギンを見失ったとな」
「今から捜します」
「それから呪いじゃが、今回の件は生徒のイタズラとして、不思議な現象はないこともないらしいぞよ。よくよく気をつけるのじゃな」
「はあ……」
「ユメオ」
職員トイレの前でしょんぼりしていると、フラが通りかかった。
「どうしたの? 元気ないじゃない」
「自信をなくした」
「どうして?」
「生徒にバカにされる」
「たった1日で、もう弱音? 先生の仕事は忙しいのよ。悩んでる暇があったら働きなさい」
「そろそろ授業終わりでしょ?」
「今から部活。わたしもう行くわ」
「えっ? 何部の顧問になったの?」
「女子プロレス部。アドバイ先生はアイドル部よ。ユメオ、決まってないんだったら、どっちか手伝って」
「ぼくはプロレスより、アイドルがいいな。でもアドバイ爺、少女以外に興味ないでしょ?」
「生徒らには、園児のコスプレをさせるつもりじゃ。ユニット名も決まっとる。『残酷な園児たち』、どうじゃ?」
「それじゃあホラーですよ。公私混同も甚だしいですね。じゃあぼくは、飼育部でもやろっかな。この学校には鯉と猫とペンギンがいるから。あ、鯉は先生だっけ」
フラとアドバイ爺がそれぞれの部活に向かうと、ぼくはモフモフペンギンを捜しに校庭へ出た。
(あっ! 人面先生と、魚顔の生徒だ)
体育館の裏に足を踏み入れたとき、偶然2人を発見した。
ぼくはさっと身を隠して、こっそり覗いた。
「先生。ラブレター、読んでくれました?」
「…………」
「お返事待ってます。ずっと」
「…………」
「わたし、もう二度と、先生のような人には出会えないと思うんです。わたしたち、きっとうまくいきます。ああ、先生と並んで歩きたい……」
魚顔の女子が、顔を覆って泣いた。人面先生が、そっとその肩を抱く。お、触っちゃったな。これはもう、人面先生、責任をとるしかないぞ。
と、思ったとき、
「ペンペーン!」
ペンギンが飛び込んできて、人面先生からさっと女生徒を奪い、ラグビーのトライみたいにそのままスライディングした。
「痛ーい! 先生助けてー」
「こらペンギン。その子を返すんだ!」
「ペペペーン!」
魚の争奪戦になった。ペンギンも人面も、互いのプライドをかけて、意地でも獲物を離さない。
「どうしたの。あっ、ペンギン!!」
騒ぎに気づいた女生徒たちが、わっとペンギン目がけて殺到した。
「ペンペンペンペンペンペーン!」
ペンギンの猛タックルで、女生徒たちは次々にひっくり返された。そしてどうやら、一直線にぼくのほうへ来る。
「ペェーン!!」
ぼくはスポッと、モフモフの中に入った。
「うはー、気持ちいい。こりゃ極楽だ」
「フニャゴー!」
「痛てっ! なんだ、モフモフの中に猫がいるぞ。じゃまだから、あっち行ってろ!」
ぼくは昼寝猫を外に放り投げ、ひっかかれた鼻をさすった。
すると突然、変なところを握られた。
「えっ……もしかして、フラいるの?」
「英雄のDNAをいただきたい」
ぼくは校長も放り出した。
「ねえ、先生」
「わ、まだいた」
「今がチャンスよ。キスしよ」
「その声は……琴美?」
「うん」
「ダメだよ。先生と生徒が、そんなことしちゃイカン」
「だって先生、まだ17でしょ? わたしとタメじゃん」
「それはそうだけど……」
「大丈夫。わたしこう見えて、口堅いから」
お互いに見えない状態が、理性を失わせた。ぼくは何物かに魅入られたように、意志に反して琴美の身体を抱き寄せーー
冷たい。
今まさに唇が触れるという瞬間、ぼくは渾身の力を込めて、声を振り絞った。
「おまえの名前は、不死怨だっ!!」
ぼくの手に抱いていたものが、ふっと消えた。
「よ、良かった。気づくのが遅くてキスしてたら、たぶんぼくは死んでいた……」
揺れるペンギンの、究極にあったかいモフモフの中で、ぼくはいつまでもガタガタと震えていた。
PV3230
LV32
え? 今日が最高記録? ということは、やっぱり10万文字ブーストあったよ!
我が読書歴 第18回
前回、「1985年版 東西ミステリーベスト100」で、読書の幅が一気に広がったと書いた。
恩恵を受けたのはランキングだけではない。これが掲載されたとき、紙上座談会という企画もあり、その出席者に内藤陳さんがいた。
陳さんが本のオススメ屋であることを、このとき初めて知った。
さっそく陳さんのレビュー本の名著、「読まずに死ねるか!」シリーズを読み、またまた面白本を洪水のように浴びることになった。




