レポート2 まずは事情説明を
迂闊でした。「リアルタイムファンタジー」というタイトルの先行作品が、他サイトで公開されていました。
しかしタイトル変更は行わないことにしました。
小説においては、同タイトルの例は過去にもありますし、この場合はサブタイトルがちがうので、混同される惧れはないと判断いたしました。
どうぞご諒承下さい。
ありがとう。
来てくれて本当に感謝している。きみのページビューこそが、砂漠における水の一滴に匹敵するんだ。
誇張ではない。実際、ここには水がないから、出られなければ喉の渇きで死んでしまう。すでにもうカラカラだ。それなのに、脱出の糸口さえつかめていないのが、悲惨なぼくの現状なのだ。
説明しよう。
ぼくが男子高校生のなろうユーザ「ユメオ」であることは、すでに述べた。
そして2作投稿していることも。
投稿を始めたのは、2020年の1月から。だからついこの前なんだけど、PVがまったく伸びない。これを気に病んだぼくは、ささやかながら広報活動をすることにした。小説を宣伝する名刺大のカードを作って、クラスメートに配ったんだ。
そうしたら、
「わたしもユーザだけど」
不思議系女子の青島沼が、そう言った。
「え、ほんと? じゃあお互いに、レビュー書こうよ」
と言ったのが、彼女の逆鱗に触れて--
あ、また天井から声がした。
「遅いわよ! 早く投稿して。文字数を少なくして、弾数を多くしなさい。まちがっても描写なんかしちゃダメ。ツイッターのつもりでやるの。そうしたら、あんたの頭でも毎日投稿できるでしょ!」
ああ、慌ただしい。これじゃあ推敲なんて、とてもできやしない。
PV29
LV0
(以下の文章は、何者かによって勝手に書き込まれた)
今なら大丈夫だ。続きを話そう。
わたしの発明で、街は潤った。しかし金が入ってくると、徐々に風紀は乱れ、犯罪が増えていった。
わたしは責任を感じ、自らの遺伝子技術を使って、街を再びクリーンにしようと考えた。
最強の警察官を産み出す、というのが目標だった。
そこで、もっとも優れた探偵の遺伝子を集め、それを組み合わせることにした。
まずはシャーロック・ホームズ。言わずと知れた名探偵の代名詞。彼は絶対に外せない。
次にフィリップ・マーロウ。人気は絶大だ。彼も決定。
最後にエルキュール・ポアロ。彼の頭はぜひ欲しい。これで鬼に金棒だ。
この3人を遺伝子結合した刑事なら、どんな犯罪をも解決できることは明白だった。わたしは自信満々だった。
ところが、である。
できあがったBDM、バイオ刑事マンは、とんでもないモンスターだった。
やつはすべての人間を、自分より劣ると考えて、見下すようになった。すべての人間が、牢屋にぶち込むべき虫ケラにしか見えなくなったのだ。
産みの親である、このわたしでさえ。
やつはその天才的頭脳により、わたしをネット小説空間に閉じ込めた。そしてもうすぐ、街の全住民に死刑を決行するだろう。
まだやつに捕まっていない勇者よ。BDMを倒して街を救えるのは、きみしかいない。
わたしがやつの弱点を教えよう。それは--
いけない。やつに怪しまれている。
ひとまずこれで終える。またどこか、別のレポートの終わりで伝えよう。
それまで絶対に、やつに捕まるなよ。
PVありがとうございます!




