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どこにでも居るような、普通の冒険者に僕はなるッ!

『それじゃ~ユウト君も元気でね? それとな~く見守ってるわ(ニコッ)』


 そして僕は、女神様と別れの挨拶をして街の近にある森の中へと転移させて貰った。


 いよいよこの世界サンサーラでの僕……いや、()()第二の人生が、ここからスタートするのだ!


 えいえいお~! と謎のテンションで片手を挙げる僕。誰も見てないよね?


 このカカロッティの近くの森の中に転移した僕は、キョロキョロと周囲を見渡しながら今後の事を考える。


――とりあえずの目的地(街)は、このすぐ近くにあるのだ。

 

 そして、現在そこそこの生活物資がある。

 お腹は空いてない。むしろ空くことは無い。

 何なら睡眠も、トイレも一切必要ないのだ。


 次に自分の事を再チェックしてみよう。


 客観的に見ても非常に愛嬌のある顔と、胸は薄いが全体的にスレンダー体型。絶妙なバランスで完成された僕の理想的なものだ。この世界でも恐らく問題は無いだろうと思いたい。身長は小さめだけど、ギリギリ成人女性と思われる外見にまで落とし込んだのだ。大丈夫思われるがいかに。


 顔は美少女と呼べる部類だろうか? 変な奴に付き纏われるのも嫌なので基本塩対応と設定した。

 全体的にバランスの取れた、僕の理想の女性像にしたのだ。そのくらいは良いだろう


 基本的に会話などは、自動でこの世界(相手)に自動マッチするという【摩訶不思議な女神様の加護】も頂けているみたいで、何とも至れり尽くせりである。


――あぁ女神様、貴女はとても素晴らしい! 神殿ではお布施は惜しまない所存である。余裕が出来たらね?


 それにこの体は、お腹は一切空かないし他の生理現象も一切無いみたいだし生活費も抑えられる。


 だから、焦って今すぐ街へ向かう必要もないのかな?

 そう僕は冷静に考え、改めて自分の姿をチェックした。


 この世界で主流だと言う《街娘》ファッションの服一式も、今キチンと身に着ている。この辺抜かりは無い。


 そう考えると、一般的に人間が生きる為に必要な《衣食住》の内で、住む家以外は全く問題ないという事になるな。


 今の季節は、元の世界と同じ春の季節。

 まだ日も高く、夜まではたっぷりと時間がある。


 また好き好んでこの森の中に好んで住むつもりはないし、むしろ街で住む部屋を早く探しに行く事の方がマストなのかも知れないな。


 とりあえずの軍資金はあるけど、早めに自分で生活費は稼げるようにもなりたいものだ。手に職は早くつけたい。


 それから自分の体、そのボディの性能を確認する為に、軽くその場でジャンプ(運動)したりもしてみる。


……以前より身長が低いので、視線などに若干の違和感はあったが特には問題ない程度。


 むしろ本気で飛んだり、走ったりしたら色々とヤバかった。周囲の木々(3mくらい)よりも高く飛んでしまったし、走ったらめちゃくちゃ速かった。地球じゃオリンピック優勝確実なレベルだよこれ。


 100mを9秒、どころじゃないレベルの脚力。

 元の世界じゃ、オリンピック自重しましょうね? って自重しちゃうレベル。


 街では目立たないように、相当気を付けて生活しないといけないな、などと考えつつ街へと向かいながら【ヘルプ】を使ってみる事にした。


 音声付きの、ヘルプ大先生によるガイドを受けながら、この街への入場&1ヶ月の滞在費が、銀貨1枚だと理解する事が出来た。


 そして街の出入り口には、ちゃんと衛兵さんがいて検問? をしているのが見えた。


 僕は軽く鼻歌を歌いながら、さりげなくのんびりと列に並ぶ。

 それから暫くして、やっと僕の番になった。


「近くの村から、お仕事が無くなってこの街へ出稼ぎに来ました!

 街の近くまでは乗り合いの馬車で来たんですが~途中馬車酔いで気分が悪くなったので……。少し手前で降ろして頂いたんです。

 それから少し休んだら、だいぶ落ち着いたのでここまで歩いて来ました!


 この街には1ヶ月くらい滞在しながら、出来れば手に職つけて定住したいなー? って考えてま~す!」


 僕がそう明るく元気な笑顔で衛兵さんに伝えた所。


『オウ、そうか嬢ちゃん。しっかり頑張れよ!』と言う感じで、即審査パスOKだった。


 オオゥ……。衛兵さんチョロすぎませんかぁ? とか考えていると、頭の中で不思議な音が鳴り響いた。


《テレッテッテッテー》


○スキル:口八丁Lv1 が発現しました。


 いつもの『ヘルプ』先生の音声が聞こえてきたのだ。


※ ヘルプの音声イメージは「棒○みちゃん」です。


 ふわぁ~……。ちょっとびっくりした!

 こんな風に成長? アナウンスもされるんだね? スキル獲得とかも。

 なるほどね~。ふむふむ。


 こうして問題なく、入場料などを支払い引き換えの滞在許可証を受け取り、この世界で最初の街へと僕は問題なく入場したのだった。


 滞在許可証。これがあれば、以後の街への出入りもこの札を見せればOkとなるようだ。


 だけど勿論、犯罪行為をしたら捕まり相応の罰を受ける。


 そして衛兵さんから、ついでにオススメの宿屋の場所(食事処)も、抜かりなく聞いてあるのが流石ですよね。自画自賛である。


 宿屋についたら早速部屋を借りて、すぐに冒険者ギルドにでも行こうかな? まずは身分証ね!


 手に職をつけると言っても、普通の街娘として仕事を探すつもりは全く無いのだ。


 僕はこれから、この世界でドコにでも居るような普通の冒険者になるんだっ!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


リザルト


テレッテッテッテー♪


○スキル:口八丁Lv1 が発現しました 


△銀貨1枚を支払い、街の滞在許可証1ヶ月(木札)を入手しました。

身分証を入手次第返却予定。




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