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そして美容クリーム誕生

「あの……。リンさん、ちょっとコレ試して貰えますか? 一応自信作なんですが。お肌の調子が良くなる効果がある美容クリームで、名前は《肌艶クリーム》と言います」


 それは、俺が昨日帰宅してから今日の朝まで、試行錯誤を繰り返してやっと完成した物だった。


 陶器製の小瓶に入れて、中身も長期保存出来る様にと工夫し、中身のそれは液体よりも固形に近いクリームだ。


※ イメージとしては有名な「ニベ○クリーム」


 俺が選んで集めた、それぞれの厳選素材から純水と一緒に煮出し、お肌に良いとされる【薬効成分】を独自技術によって抽出、蒸留水と蜜蝋を混ぜ合わせ更に煮詰めた物がこれだ。


 煮詰めてドロドロな液体に、()()()()()()()()1()()ほど垂らせば完成。


 薬効などの組み合わせから、色々な美容品を考えるのも楽しかった。


 今回の、商品のコンセプトは【どこにでも塗れる万能美容クリーム】だ。


 全身どこでも、気になる場所にサッと塗るだけの簡単美容品。


 その完成品の効果も、ヘルプ参照して確認は済みなので多分問題はない筈。


 だが……。やはりテスターは、必要だと俺は判断した。


――そして身近で、妙齢な美人女将であるリンさんに白羽の矢を立てた。


 お肌に良い……辺りの説明を聞いた瞬間から、すでに美人女将の眼はギラギラしていた。


「テスターを、お願い出来ますか? 良かったらですが」


 俺がクリームを、差し出そうとした瞬間それは女将によってすでに奪い取られていたのだった。


(な、なんだとっ!?)


『今夜から、早速使ってみるね?』(ギラギラ&ニコッ)


 そんな女将の言葉と迫力に「はい。是非感想をヨロシクオネガイシマス」とだけ伝えた。


 おっとりとした人だとは思ってはいたが、やはり彼女も女性だったのだ。


 美容には、執念を燃やしているのだなと俺は実感した。


「うーん。今日はもう少し、部屋で商品開発をしておこうか」


 今朝仕上げたのは、この肌艶クリームのみだけど、今度はジェルタイプも作ろう。


 そして香りなども、意識して作ってみようか。

 柑橘系の香りとか、いつの世も人気の定番だよね?


 服用型の美容丸薬サプリも作ってみよう。漢方的な感じで。


 服用するなら味も重要だよね。どうせなら美味しくしよう。


 ちょっと考え出したら、どんどんイメージが湧いてきて止まらない。


「本気の俺、ハジマリマシタッ!」


 ちょっと()()()()()()()、お蔵入り《非売品》に決定した物もあったが、個人的に使う分には非常に有用だ。


 こうなったら、今ある素材で作れるだけの商品を、全部作ってやるぜ!


 今夜も眠れないぜー? ヒャッハー!


 寝食を忘れ、怪しげな表情でひたすら作業に没頭する俺。


 そんな俺の足元で、魔猫は寂しそうに『ニャ~』と鳴いた。


 すまぬブルアイちゃん。これも君の為(生活費)なのだ。


 暫くの間は我慢しておくれ。ナデナデ。


――これが俺の、そう俺達の、最強の金策になるのだ!


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リザルト


○スキル:錬金術Lv1 会得しました


○称号「アルケミスト」獲得 錬金術スキル使用時、一定確率で大成功となり品質などが向上します


○大量の美容品と【ヤバイ物】を獲得しました


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