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称号:女神の賓客

お待たせしました!


※ 前回までのあらすじ


仮面の男ジェスターによる暗躍により、この世界は静かに破綻へと向かっていた!

夫であるカルシファーを、仮面の男により奪われた鴉は復讐を誓い、夫とジェスターを探して冒険者となる。


そこで主人公のユウコと出会い、彼女が仮面の男へ繋がっている事が分かり追跡する。

仮面の男の仲間ではない事が分かると、鴉はユウコへ助力を求める。


求めに応じ、ユウコはカルシファーや仮面の男の捜索に協力する事になった。

そしてついに、隠されていたダンジョンの奥に、変異したカルシファーと仮面の男を発見。


道中で合流した、女神の使徒レミナと共に、ユウコ達は仮面の男と戦う。

変異したカルシファーは、救済はすでに不可能であり、それでも助けるには究極の絆の力が必要だった。


最愛の夫を救おうとする、鴉の究極の絆(愛)による自己犠牲と、主人公の救世の力により彼女達は光に包まれ、そして復活を果たすのだった。

 救世の光が収まった時、その場所にはどこか鴉さんの面影を残す、黒髪&尻尾の少女が横たわって居た。


 そして、その竜人少女の腕の中には、まるで生まれたばかりのような、蒼い鱗をした竜の子が大切に抱かれていた。


「……成功した、のか? (ゴクリ)」


――恐らく、この黒髪の竜人少女が鴉さんで、幼い蒼竜の子がカルシファーだろうか? ……多分きっと。


『2人共、生きているみたいですよ! ユウコさん!』


『カルシファーちゃん可愛い~! 鴉さんも無事生きてて良かったです~♪』


『チュッチュ~!』


 モッチーやPTの全員が、飛び跳ねるかのように喜んでいた。

 そして俺達は、2人が自然に目覚めるのを待っている。


「(ヘルプ参照:ピッ) うん、ちゃんと名前が鴉さんとカルシファーだから、中身が本人で間違いないね。若干……予想外な部分もあるけど」


『ユウコさん、本当に2人は無事なんですか?』


「うん、外見は()()変化したけど、健康的な意味では、ステータスは【正常】って出ているから特に問題はなさそうだ。HPとか体力も、上限から減っている状態でもないし、むしろ鴉さんはだいぶHPとか色々と増えているかな? 以前よりも、強くなってる分には問題ないよね?」


『えっ? 強く……そうなんですか? でもそれなら良かったです。でもこれって、オレも同じ……。いえ何でもないです』


(そう言えばルーク君には、俺達の事は全部は話して無かったなぁ。鴉さん達が目覚めたら、一緒に全部話そうか)


『わぁ~これで鴉さんも、カー君も本当の意味で私達の仲間ですね! 仲魔(眷属)が増えて嬉しいです~ワォ~ン!』


『チューッ!』 アスカも、モッチーも大喜びだった。


(モッチーはどうやら、カルシファーと言う()()が出来て特に嬉しいようだった)


「うん、そうだね~。これで今後、PTなのに変に気を使う事も無くなるからね。それは単純に嬉しいよ」


(俺達の真の能力を知る人には、絶対的な守秘義務が必要だからね)


『(フンスッ)……そろそろ目覚めるでありますよ?』


 どこか偉そうな、使徒レミナの言う通りに、程なくして2人は目覚めた。


『うう……ん? 私は……生きているのか? (ハッ!) 私が抱いている、この子はもしかして!?』


『キュイ~!?』


「おはよう鴉さん&カルシファー。気分はどう?」


――2人に聞いた限りでは、特に体の不調などの問題は無いようで安心した。


 それからは軽く、あれからと現状までの説明だった。

 無事に2人の救世は成功したが、俺の眷属化して生まれ変わった(若返った)事など。


『やはり、この子がカルシファーなのですね? まあ何て可愛らしい子なのでしょうか。

 カルシファーの命と可愛らしい子供、どちらも私の望みでした。

 それがまさか、こうして一度に両方が叶うだなんて、まるで夢のようです。

 私達がこうして、無事に問題なく生まれ変われたのはユウコ殿のお陰でしかありません。

 今後はユウコ殿の眷属として、私とカルシファーは永遠の忠誠をここに誓います(キュゥ~!) 我が主君! 何なりとご命令下さいませ!』


「……あー、うん。そうだよね。今回は眷属云々って全然頭に無かったけど、結果的にはこうなった訳だ。うん、まあ2人共よろしくね?」


(2人が眷属になっちゃったのは、ぶっちゃけどうしようもないだろうな。逆に言えば、下手な気を使う関係では無くなるし、俺としては喜ぶべきかもしれない)


『あの~ユウコさん? そもそも眷属化とかってのは一体何でしょう?

 オレはユウコさんが、テイマー的なスキルか何かで、動物とかを従属させていた? とかじゃないんですか?

 鼠とか猫とか狼とか、確かそれでテイムしていたんじゃ?

 だから、オレはてっきりユウコさんが【職業:テイマー】なんだろうって、ずっと思っていたのですが?』


「……うん、そうだよね。その辺はルーク君にも、そろそろ話そうと思っていたんだけどね」


――俺はこの機会に、ここに居る全員に俺の事情を話した。


○この世界の神様(女神)に会い、色々あって異世界からこの世界に招待された存在である事。


○人間ではなく、女神様に与えられた素体ホムンクルスライムである事。

なので特に性別も区別が無く、見た目が女性型ボディなだけである事。


○前世の記憶もあり元は男性だったが、色々あって女性が苦手な事や、逆に男性が特別好きでも無い事。(恋愛などにトラウマがあって避けている事)


○この世界での立ち回りについて、女神様から特に何も言われておらず、純粋な意味で女神の使徒では無い事。

 敢えて言うならば【女神様の賓客】のような関係性である事。


○俺個人の目的としては、皆と一緒に悠々自適な異世界スローライフを満喫したい事。


○今はダンジョン攻略などをしているが、それはタダの成り行きである事。


○1人の冒険者として、本当は地味に生活したかった事。


○オリジナル(固有)スキルの【救世】などを得て、それによる救済が可能になり、その過程で眷属化が可能になったがまだその力は不安定であり、自分が意図した結果が得られていない事。


○ホムンクルスライムと言う種族特性により、便利な能力が多数ある事や、眷属になった者の能力も使えたり、ステータスも比例して強くなる事。


○眷属との間には、念話テレパシーのようなものが可能である事や、視界の共有などが可能である事。


○ルーク君と、5歳の少女ミーナ(義娘)以外のメンバーは、すでに俺の眷属である事。


○使徒レミナは、女神様の本当の意味での使徒であり、偶々今回は助っ人になった事。


『オレとミーナちゃん以外は、皆ユウコさんの眷属だったのか……!』


「今回は、鴉さん達が最後に眷属化したから、最初からでは無かったけど。結果的にはそうなるかな?」


『オレもユウコさんに【救世】されたんですけど、オレは眷属じゃないんですか?』


「うん、そうみたいだね。ルーク君の場合は【異形化】してすぐだったからね。きっと処置が早かったから、当時の俺の救世の力だけで、ルーク君を救済出来たって事なのかもね? もしかしたら半分くらいは、すでに眷属化してるかもしれないけど」


『やっぱり! そうですよね? オレも明らかに、救済以前の全盛期より能力が上がってるし、スキルとかの成長もちょっと早過ぎると思いましたので。なるほどそれで納得が出来ます。でも良かった~! オレだけ完全に仲間外れかと心配しました(てへへ)』


「あはは、ルーク君は眷属じゃなかったとしても、ちゃんと俺達の仲間だと思ってるよ? だからこうしてちゃんと事情も話したし」


 これで全員が、俺の事を知ったので変な自重は不要になった。


――まだやり残した事もあるから、それが全て終わったら皆で異世界観光でも存分に楽しもうね。





――――――――――――――――――――――――――


リザルト


《Lvアップしました》


《Lvアップしました》


《Lvアップしました》


《Lvアップしました》


《Lvアップしました》


…《Lvアップしました》x10


《救世スキルがLvアップしました》


《各種戦闘スキルがLvアップしました》


《魔蒼龍を眷属化しました》


《魔黒龍を眷属化しました》


《眷属:龍獲得により、各種ステータス上昇&眷属のスキルが使用可能となりました》


《眷属スキル:飛行を獲得しました》


《眷属スキル:ブレス(獄炎&氷)を獲得しました》


《眷属スキル:龍化覚醒を獲得しました》


《眷属スキル:竜人化を獲得しました》


《眷属スキル:龍魔法を獲得しました》


《ダンジョン戦利品:多数を獲得しました》


《称号:女神の賓客 獲得しました》

《称号:竜殺し 獲得しました》

《称号:龍マスター 獲得しました》

《称号:女神の使徒の末妹 獲得しました》

ここまで読んで頂きまして、ありがとう御座います。


『続きが気になるニャ~』 by魔猫ぶるーあい


『更新頑張って欲しいでチュー』 by魔鼠もっちー


『今後の展開に期待ですウォンッ』 by魔人狼あすか


と思われた方は《最新話》の下記にある《評価》など応援お願いします。


今後も更新を続けるためのモチベーションになります。ブックマーク大歓迎です。


これからも応援宜しくお願い致します。誤字脱字等あればお気軽にご報告下さいませ。

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