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自分を幸運だと思う女が出てくる小説

 A子は1日を1000円で過ごす。

 ___食事代や交通費___その1日1日を過ごすのに必要なことを一枚の紙幣の中に込めていた。


 交通機関や外食をしなければさほどお金を使うことはないし、むしろその方が健康的で体にも良いだろう。

 彼女はその1000円縛りの生活をもう6年も続けていた。

 余ったお金は子ブタの貯金箱に入れて、パンパンに溜まった時にほしいものを買う。


 この制度のおかげで友達とはちょうど良い距離の関係を築けているし、頑張って貯めたお金で買うものほど心地よいものはない。


 たとえその1000円をなくしてしまっても、それを必要としている人の手に届いたらそれはとてもミラクルなことだし、それで他人に幸福が訪れるならば、自分もなんだか気分が良くなる。

 仮に自分の手元に戻って来たとしても、それはそれで心地よい。


 けれど今年はこの制度が機能しなくなる。A子は自分の力でこの1000円を稼がなければいけないからだ。

 けれどA子は悲観することはなかった。もっと前は500円で1日を暮らしていたし、むしろその瞳にはワクワクとドキドキが詰まっている。今度は自分の力でこれからの人生の全てを切り開いて行くことができる。

汗水たらして手に入れたモノは、きっと未来永劫大切に使うことだろう。

 新しい進路がA子のことを首を長くして待っている。


「春から大学生ね」


 A子の母は娘の門出を見送る。


 沢山の支えとまだ見ぬ未来の輝きに包まれながら、彼女は自分を幸運な女だと思った。

人生において、人は二つに分かれることができます。

よくある話です。

私の場合には、プラスな思考をする人とマイナスな思考をする人に分かれます。

自分はマイナスな方です。

なんとかなるさと思いながらも、日々の行動や他人のことを疑いながら過ごしています。

でもそれには嫌われたらどうしようとか、怖いなぁとかいう小物じみた理由がございます。我ながら恥ずかし。


このA子ちゃんのように、人生には分岐点となるキーポイント『門出』が存在します。それは人それぞれランダムに現れますので、個人の感覚でターニングポイントに来たわぁと思うことしかできません。


でも門出は人生の新たな夜明け、黎明期であると私は思います。そのイベントをプラスに取るかマイナスに取るかは自分次第です。


でも気楽に考えれば、物事はほとんどプラスに傾くと思いませんか?私はこの言葉を疑っているフシがありますが、ちょっと信じたいプラスな気持ちもございます。


そろそろ新生活やら入学シーズンやらという桜の季節がやってまいります。

みんながA子ちゃんのように幸せルンルンな幸運に恵まれるとええなぁと思う限りです。

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