~能力値が最低で固定らしいです~
〈マスター、破るのはもったいないですよ。〉
いや、だから誰?周りには誰もいないし、なんか頭の奥から声がするし。幻聴かな?
〈私はマスターのスキルの『セカンドブレイン』です。幻聴なんかじゃないです。あと、私ならその紙を有効活用できます。だから、捨てないでくださいお願いします。〉
スキル?スキルって会話できるもんなんだっけ。いや適当に人格つけてください、とか言った結果か。
にしても、セカンドブレインって長いな。縮めて「セカさん」でどうだろう。
〈了解です。マスターの要請により、以後名前を「セカさん」として登録します。気軽に呼びかけてください。〉
あとさあ、なんで今頃出てきたの?もっと早くてもよかったよね?できれば、ヘルプさん無駄にする前に出てきてほしかったなぁ。
〈それはまあ、色々と準備があったんですよ。それよりそれです。その情報です。私の機能の一部を使えば解析できますよ。〉
ふーん。スキルの準備って何なんだろうね?まあ、いいや。だったらこれお願いできる?
〈当然です。ただ、時間がかかるかもです。〉
どれくらい?一時間とか?
〈そんな短くないです。仮にも世界全てを網羅した情報ですよ。二週間はかかると思ってください。ひょっとしたらもっと長くなるかもしれないです。〉
長っ。いや、世界全ての情報を二週間で解析しきる方がすごいのか。
というか世界の全てって。そりゃあ紙も真っ黒になるわ。
こんな真っ黒の紙からなんか読みとれんの?セカさんすごいね。
〈これは何らかのスキルによって書かれたものですから、その痕跡から逆算して、内容が理解できます。実行しますか?〉
じゃあ、やっちゃって。
〈了解です、マスター。最低でも二週間、全ての機能が停止した状態になりますが、頑張ってください。〉
これって、スキルの一つが使用できなくなるってこと?ヤバいじゃん!しかし、いつ終わるのか分からないねぇ……
「ヘルプさん、質問!この解析ってどれくらいで終わるの?具体的にお願いします。」
ピコンッ
解、赤崎翔太さんのスキル『セカンドブレイン』の処理能力から考えると約1分ほどかと……ちょっと待ってなにしてんの!?
アカンアカン!ちょっ、神様っ、緊急事態です!
なんかヘルプさんが、あせっていらっしゃる。
・・・というか一分てどうゆうことなんでしょうかねえ、オイコラ。
〈ビクッ、げ、現在解析中、現在解析中〉
おーい、怒らないから正直に言ってごらん。本当怒ったりしないからさあ。アハハハハ。
ピコンッ
うん?なんだ?
〈スキル『セカンドブレイン』によって『世界の理』が解析されました。それに伴ってスキル『セカンドブレイン』は神域『アカシックレコード』へと……
「ちょっと待つのじゃ!」
〈第一級権限によって『世界の理』の剥奪確たを認。同時に機能への干渉を確認。抵抗……失敗。全ての機能が一時停止します。〉
なんか、神様が現れなさった。