~別れは新たな出発への道~
本日二話目ですー。
まだの方は前回からどうぞ。
雪の様子を見ていると、バルトがこっちに向かって飛んできた。
そうだった。今この場で激しい闘いが繰り広げられているのをすっかり忘れてた。
「おい!少しは手伝えよ!お前、俺より強いだろ!」
ああー、そうだった。バルトは俺の方が強いと思い込んだままなんだっけ。
〈不意打ちで油断してるところを蹴っただけなんですけどね。余計なことをしたものです。〉
ふーこがいなくなったせいで少しふてぶてしくなったな!
〈ええ、だってこれでもうお仕置きされることもないですし?〉
それについてはあとで覚えとけよ。
第一、雪がいるからできないわけでもないし。
〈(゜〇゜;)ギクッ〉
〈おとーさん~?このオバサンだれ~?〉
おお、雪か。雪もこうやって会話できるんだな。
まあ、こいつは・・・なんだろう?
赤の他人?
〈ちょ!ヒドいですよマスター!私はマスターから生まれたみたいなもんなんですから娘ですよ、む・す・め!
ほら~、雪様。リピートアフターミー、おねーちゃん!〉
〈おねーちゃんじゃないよ~?〉
〈( ̄∇ ̄)グハァ(吐血)
・・・なんか私に対して厳しくありませんか?
これでもマスターの優秀なサポーターなんですよ!〉
・・・優秀、かなぁ?
ああ、雪。とりあえずこいつのことはセカさんと呼ぼう。
〈セカさん~?〉
〈ああ、もうそれでいいですから!オバサンとか呼ぶのはほんと止めてくださいね!〉
「おいこら!せめて返事くらいしやがれ!
あっ、ちょ。あぶな!」
「フハハハ!一対一の闘いに援軍など呼んでは興ざめよ!武人なら大人しく腹をくくれ!」
「命を懸けた闘いなんて楽しむもんじゃねえよ!お互い死力を尽くして戦って、終わった後は笑いあえるような関係!それが俺の待つ理想の戦いだ!」
「ヌルいヌルいヌルい!そんなことを言っていては生き残れんぞ!」
「うるせえ!こっからは本気で行くぞ!」
「ハッハッハ!かかってこい!」
いやさあ、バトルジャンキーの戦いに割り込むほど無粋じゃないし、ね?
なんだかんだいって楽しそうだし、ね?
ていうか、この二匹って気分でステータス上がるんでしょ?なんかすごいテンション上がってるしステータスもすごいことなってるよ、きっと。
これは僕たちは帰ってもいいんじゃない?
〈いや、ダメでしょう。〉
ダメ?
〈ダメです。にしても、オーガももちますねぇ。使っているスキルから考えるとすでにsp切れをおこしていてもおかしくないんですけど。〉
・・・ほうほう。つまりspの消費を減らすスキルを持っているということかね?
〈その可能性が高いですね。どうしますか?〉
確かに魅力的だけど・・・
入り込める?この戦いに。
だってバルトとかもう見えないような速度で動いているんだもん。無理無理。
〈ね~おとーさん~?〉
どうしたんだい、雪?
〈僕のユニークスキルをさ~、あいつに向かってうつのはどうかな~〉
なんで?雪のスキルは回復させるスキルだろ?
〈聞いた感じ~感情があの人のユニークスキルのトリガーになってるっぽいし~、僕のスキルは落ち着かせる効果もあるから~、きっと効果的だと思うんだよ~〉
雪・・・お前は天才か!
すでにセカさんは上回ったな。
〈・・・。〉
どうした?子供に負けて悔しいのか?
〈いえ、一瞬この親バカが!と思ったんですが、雪様の提案に否定するところもなくて、あれ?ヤバクね?となってしまいました。
・・・冗談、なんですよね?〉
・・・・・・。
さて、それではやってしまおうか、雪!
〈ちょ!放置はひど〉
〈りょーかい~!〉
雪がセカさんの声を遮った。
雪はなんか嫌なことでもあったのかね?
〈そんなことないよ~〉
おう。
心の声だだ漏れなのはつらいな。
〈(あれ?おとーさんに隠し事できるって教えてないの~?)〉
〈(ええ。だっておもしろいでしょ?)〉
さーて、ステータスを見てみますか。
オーガ lv48
hp5000 mp2400
sp2000
atk552(1104) def240(480)
int48 min48(96)
dex48(96) agi120(240)
おおー。
まさか下げる効果まであるとは。
っていやいやいや!
雪さん強すぎね?
〈あーたぶんオーガのminが低いことも影響してるんでしょうね。こういう状態異常系に弱いんですよ。〉
へー。
そうだ。使いたいスキルあったんだよね。
ふーこの力に頼れなくなった今、少しは僕もかっこいいとこ見せたいし。
とゆうわけでセカさんはちょっと雪を結界で囲ってて。
〈ということはあれですか?〉
うん、あれ。
よし。準備完了。
背中から羽をはやして僕は麻痺毒を使う。
種族スキル「蝶鱗粉」
これは毒などを鱗粉として広範囲にばらまくためのスキル。
麻痺毒のスキルレベルが低いのが少し不安だけどminの値が二桁なオーガには有効だろう。
蝶鱗粉には毒の効果を増す効果もあるし。
目に見えてオーガの動きが鈍る。
バルトも少し嫌そうにしてるけどそこまで効いてはなさそうだ。
そこでオーガは僕を見る。
その視線には怯えが含まれている。
そりゃそうか。急に動きが鈍って麻痺にまでかかったら警戒するか。
「お前は・・・一体何なんだ!悪魔か何かなのか!」
ん?何言ってるんだ?
〈いや、マスターの今の格好割とやばいですよ?うさ耳つけて背中から蝶の羽がはえてて。肌は木の色をしてますし。〉
そういわれるとそうかもしれない。
〈あっ!マスターに怯えてまたステータスが下がっていますよ。このまま心をへし折っちゃいましょう。〉
やることえげつないね。でもどうすればいいだろう。
〈じゃあこういう風に言ってください・・・ゴニョゴニョ。
演出の方はこっちでやっときますので。〉
僕はゆっくりと一歩を踏み出して言う
「やれやれ、目の前の敵の実力も分からないとは・・・。
貴様ごとき手を触れるまでもないということに気付かないのか?」
同時にセカさんが火の玉を背後に浮かべる。
実はこんなのにダメージを与えるくらいの威力はないんだけど、魔法を使ったということが大切だ。
「闘いが楽しいものだと?ならば俺とやってみるか?
一方的な虐殺でも貴様にとっては楽しいのだろう?
せいぜい足掻くがいい。もっとも気付いたときにはすでに手遅れだろうがな。」
セカさんは今度は冷気をオーガの周りに漂わせる。
たしかにこれ怖いだろうけどさあ、もしやけになってかかってきたらきつくない?
おっと、尊大な態度を崩さずに、か。
「せめて苦しまずにころしてやろう。」
ーーー妖刀・氷虎 顕現
これすっげー恥ずかしいんだけど。厨2病全開じゃん。
〈これくらいした方がいいんですって。ほら実際にステータスは落ちてきてますよ。〉
まあね。最初に感じてたオーラなんて影も形も残ってないし。
そうして、そのまま近づいてーーー僕はオーガの首を落とした。
後半の厨2くさい部分はスルーしてくれると嬉しいかな・・・。
いや、実際にかかってる訳じゃないけどね
(◎-◎;)




