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~遭遇、逃亡、そして・・・~

本日2話目です。


 

 セカさんからの説明を聞き終えた。


 魔法で持ってるのは砂煙、クリエイトウォーター、結界魔法、回復魔法の4つか。


〈蛍火は火系統魔法の中に含まれます。mpを消費するのは魔法です。もうお忘れですか?〉


 はいはい、覚えてますよーっと。

 ふーこが魔術を使えるのが割と意外だね。持ってるの珍しいんでしょ?


〈まほーとかまじゅつとかよく分からないのです。とりあえず敵が倒せるならいいと思いますよ?〉


 発想が脳筋だよ・・・。

 ん?子うさぎちゃんが起きそうだ。

 

 というか、この騒ぎの中ぐっすり眠ってたのかい?


〈マスター、そのままでいいんですか?〉

 なにが?なんか問題あったっけ?


 まわりを見渡す。目には入るのはゴブリンの死体、死体死体、そしてふーこの亡骸・・・ちょっ!


 やべっ、どうしよう。


〈別にそのままでいいと思いますよ?〉

 脳筋うさぎがなにか言ってる。

 良いわけないでしょ!


 生まれて1ヶ月で母親の死体を見たら一生もんのトラウマだよ・・・。

 とりあえず僕の後ろに隠しておこう。


「ん~。おとーさん~?その耳なーに~?」

 

 耳?別に何も変なところは・・・ってなにぃ!

 うさ耳になってる・・・だと・・・。なぜに!


 というかこれ誰の声?

 セカさんじゃない、ふーこでもない。


〈娘の声に決まっているじゃないですか! ショータは何を言っているのです?〉

 どゆこと?




 どうやらうさ耳になってるらしい。やばい現実を受け止めきれない。たぶん、ふーこの魂と接続しているのと全魔物要素が重なった感じ、らしい。

 

 声の方の原因は「言語理解」らしい。これがあれば違う言語でも聞き取れたり話せたりするらしい。


 ・・・あの亀が持ってたのもこれか。


 いや、おとーさんってなに!?僕父親になった覚えないんだけど!


〈えーと・・・。色々とあったのです。うん。仕方なかったの。理由は・・・あとで話すから。〉

 嫌なら説明はいいよ。お父さんになんてなった覚えがないのに呼ばれて驚いただけだから。


 お父さんか・・・。いい響きだ。

 こんなにかわいい子にお父さんと呼ばれるとは。


 そういえば、名前があった方がいいよね。なにがいいかな~。うさ吉とかは・・・

〈ショータ?何考えてるの?そんな名前本気でつけるつもり?死にたいの?〉


 ふーこが怖い!なに?そんな駄目なことした?


〈マスター、この子は、いえ、この子も雌ですよ。というか確認くらいしましょうよ・・・。〉


 oh……、またやらかすとこだった。


〈どっちにしても、ショータじゃなくてわたしが決めます!ショータはちょっと黙ってて!〉


 はい!あれ?おかしいな。なんか尻に敷かれている夫の気持ちを味わった気がする。


〈白い毛・・・儚い感・・・・・・。よし!決めました!この子の名前は雪です!分かりました?〉

 

 どことなく変な名前で呼ぶなという気持ちを感じる。

 はいはい、お母さんの方針に従いますよ。


〈雪。お前の名前は雪だ。お母さんがつけてくれたんだぞ?〉


「なーにー?おとーさんがなにか言ってくれるのはじめてだね~。でもなんて言ってるかあんまりわかんないや~。えーと、ゆき?がどうしたの~?」


 あれ?上手く伝わってない。スキルのレベルが足りないのか?


「ところで~おとーさん。おかーさんは~?」


 !!!

 どうするの、ふーこ?

〈正直に言うのがいいと思いますよ?たぶん隠しきれないと思いますし。わたしの娘だったらこれくらい大丈夫です!〉


 確かに隠し通せる気はしないけど。でもまだこんな小さいのに。


「おとーさん?どーしたの?

 泣きそーな顔してるよ~?」


 雪にまで心配されてしまったか。

 

 よし、覚悟を決めろ。もし、雪が傷ついたとしても僕が癒やしてあげなくちゃ。

 おとーさんとしては当然だろ?


「雪、これからさ、嫌なことがあるかもしれない、というかほぼ間違いなくあるんだけどさ、おとーさんに思いっきり甘えてもいいんだからな。おとーさんは雪のことが大好きだから。」


〈大好きだなんて・・・雪うらやましいっ〉

 ふーこさん?今大事なとこだから。

 というかあなたのことだから。なんで本人がそんな暢気なんだよ。


「なーに~?おかーさんになにかあったの~?」


 僕は雪をだっこすると意を決して振り向いた。

 

「え?おかーさん?どうしたの?血がいっぱいで・・・。おとーさん!おかーさんは大丈夫なんだよね?すぐに元気になるんだよね。きっとまたお話してくれるんだよね……っ。」


 雪が僕を見てくる。雪の望む答えは返せない。

 僕は首をゆっくりと振ると雪を抱きしめた。


「ううっ。おかーさーん!いやだよー!

 死んじゃやだーー!


 ぐすっ


 またわたしと遊ぼうよ……。

 おかーさん……。」

 

 雪……。ごめんな。



 その後三時間にわたって雪は泣き続けた。

 しょうがないと思う。


 僕は肉親の死にあったことないからわかんないけどもし、あんな兄貴でもいなくなったら泣くんだろうなって思う。


 今、雪は僕の腕の中で眠ってる。

 泣き疲れたのだろう。


 

 ふーこ、大丈夫?


〈ええ、大丈夫ですよ。はい。べ、別に泣いてなんてないですし。子供じゃないんですから!ただ、こう、我が子があんな風なのを見ると・・・〉


 大丈夫なのかな。このままだとよくないよ。


〈わたしが姿を出せればいいんですけどね。そうしたらすぐに収まるでしょうに。


 それよりも!ショータは早く移動しなきゃいけないのではないですか?クレア様はやるといったらやる御方ですよ?〉


 そっか、その問題もあるんだっけ。

 実際ふーこはどうしようとしてたの?


〈わたしの故郷に帰ろうと思ってました。そこはシルバーウルフ様の管轄なので〉

 

 じゃあ、そうしようか。どれくらいかかるの?


〈別にわたしのところじゃなくてもいいんですよ?わたしが取り次ぐってこともできませんし。結構遠いですよ?たぶんうしがめ様のところの方が近いです。〉


 いいよ。ふーこの故郷も気になるし。

 (うしがめとはあまり会いたくないし。)


〈そうですか・・・だったら境界まではわたしの足で二時間くらいだったと。今のショータなら1日あればつきますね。〉


 そっか、だったら結構余裕はあるね。

 なら、ふーこのお墓を作っておこうと思うんだけどどこがいい?やっぱり故郷の方がいい?


〈お墓ですか・・・。〉

 あれ?そういった文化はない?


〈私たちは基本的に食べられて死にますからね。なかなかお墓なんてものなかったですから。〉

 だったら僕のお気に入りの場所でいい?

〈お気に入りの場所ですか?どこなのです?〉

 花畑だよ。結構洞窟から近いところにあったやつ。

 蜜とるのによくお世話になってたな~。


〈どうやって蜜なんてもってるのかと不思議だったんですけどね。限りがあると思ってたからあまり食べれなかったのに。〉

 いや、十分食べてたよ・・・。





 花畑にて。

〈久しぶりですね。こういう風に花を見るのは。〉

 あれ、意外。

 てっきり、結構好きだと思ってたんだけど。

〈花は好きですよ。ただ、少し昔を思い出すので、ちょっとつらくなっちゃうんです。〉


 やっぱり場所変えようか?

 あまり良い思いでがないなら無理することはないよ?


〈いえ、いいんです。ショータと一緒にいれば大丈夫ですから。〉


 ちょっと恥ずかしいね。

〈ですね。だけど本心ですよ?〉


 ふーこ・・・。僕も・・


〈ちょっとそろそろイチャイチャするの止めてもらえます?さすがに限界なんですけど。〉


 ブーーー!!

 セカさん!?なにしてくれてんの!?


〈むう、もう少しだったのに・・・〉

〈さすがに自重してください。イチャイチャとしやがって・・・。独り身の身にもなってくださいよ。〉


 いや、スキルにそういった概念ってあるの?


〈実際にはできなくても感情はあるんです。というか似たような状況でしょうに。ふーこ様だってもう体は無いわけですし。〉

〈むう、そうだけど!〉


 結局うやむやになってしまった・・・。

 というかふーことの関係に疑問を持たないくらいには人間やめてきてるのか……。

 

 

 ・・・ふーこはかわいいから仕方ないよねっ!

 

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