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~うさぎ親子との出会い~

 木の振りって有能かもしれないけど・・・遅っ!

 なんとなく移動速度が半分くらいになった気がする。襲われないからいいんだけどね。


〈でも、もともと魔物となんて出会わなかったから意味なかったですよね。〉

  

 それ言っちゃう?警戒してたのが無駄だって思うくらいに平和だったよ。この森は。


〈・・・マスター。〉

 うん、さすがに分かってる。これ以上進むのがヤバいってのは理解してる。こんなリスクを冒す必要はない。


 目に入るのはへし折られた木。

 それがだいたい百メートルに渡って続いている。

 台風でも過ぎ去ったのかと思うほどの破壊。

 自然災害だとしてもとびっきり危険だろうに、おそらくこの破壊を引き起こしたのは魔物。

 被害を受けてるのがたった半径五十メートルにおさまっている、というのがそれを示している。


〈引き返すか。〉

 そうつぶやくと僕は神殿の方へと戻っていった。




 その帰り道のこと。

 これは・・・また蜘蛛の巣?今のところ確認できてる魔物がうさぎさんと蜘蛛とトレントくらいしかいないんだが。案外生物の種類は少ないのか?初日に見たあの三匹は何だったんだ?うさぎさんやら蜘蛛やらがあの惨状を作り上げられないだろうから、あいつらのうちのどいつかが引き起こしたのか?ひょっとしてこれも?


 蜘蛛の巣は何かによってスッパリ切断されていた。

 こういうことができそうなのは・・・

  トムホーク できそう

  シルバーウルフ できそう

  うしがめ 無理


 うさぎさんが嵐脚使えるなら上二匹が使えてもおかしくないよな・・・。誰も刃物持ってないんだけどな。

 亀は無理だろう、うん。


 うさぎさんは当然のようにできるだろうし。

  

 巣がこんな状態なら近くに蜘蛛がいるとは考えられない。この巣を回収させてもらいましょう。

 ゲームとかだとよく素材になるみたいだし。


 ポイズンスパイダーの巣

  糸に毒がついている。触れると危険。


〈マスター、よく考えてから行動しろとあれほど・・・。〉

 はい申し訳ございません。


 でもさあ、毒っていってもこの巣の持ち主もいないみたいだし、大したことないんじゃない?ちょっと痺れるくらいかもよ?

〈だからって勝手に触れていい理由にはなりません。あとそこにいる虫を見てください。〉


 虫?ほんとだ。なんか黒光りする虫がいる。っていうかGじゃん!

〈それがどうかしましたか?そんなものより怖い思いをしてきたでしょうに。〉

 それとこれとは話が違う。生理的に嫌というか気持ち悪いというか、ほんとにGにならなくてよかったよ。

〈さすがの神様も人間をGとして転生させるような真似はしないと思います・・・よ?〉

 どうだかね~。嬉々として「面白そうだから!」って理由でやりそうだけど。


 

 この哀れGをツンツンと棒でつついてみる。

 あっ鑑定はセカさんがお願いします。


  スモールコックローチlv3

   毒にかかってる。死にそう。


 あっこれやばい奴だ。さっさと逃げよう。生命力に定評のあるGが死にかけるとか半端な毒じゃない。


 三十六計逃げるが勝ち!


 とりあえず神殿まで戻ってきたけど、予想外に食料が集まってない。

 おかしいなぁ、もう夕方になってる。

 結局二往復分くらいしかできなかったなぁ。

〈どっかの誰かが袋をひっくり返さなきゃもう少しあったんですけどね。〉

 あれは緊急事態だから仕方ないのです。


   ピコンッ ショータのレベルがあがった!

   ピコンッ 走行を獲得した!


 なんで!?





 セカさんが一応の説明をつけてくれた。

 多分、さっきのGが死んで、その経験値が僕に入ってきた。そのときにスキルも入ってきた、らしい。

 世界知識とかにのってないの?


〈世界知識は内容を百等分してあるようなので好きな知識が引き出せる訳ではないみたいです。レベルも低いからか大した情報量じゃないですし〉

 なるほど、ヘルプさんは有能だったんだね。うざかったけど。

 ところで、どんなことが書いてあるの?聞いたことにしか答えてくれないけど。

「えっ。えーと、

  lv1 ステータスの内容

  lv2 スキルの使用について

    ステータスに関わる基礎知識

  lv3 一般常識 ステータス編

  lv4 一般常識 スキル編

 ……です。」


 一般常識ってどんな感じ?

 あれだっけ、人間がだいたい100なんだっけ。


〈・・・そうです。〉


 ん?またなんか隠してる?


〈いえ、隠してる訳ではない、です。ただ……〉

 ただ?

〈ふぅ、マスター、覚悟して聞いてくださいね。〉

 えっ!覚悟とかいるレベルの話!?


〈マスター、最初に言っときますけどマスターは死ぬほど弱いです。そこを自覚してください。

〈まず、人族のステータスである100という値ですが、地球での高校生の低めくらいのステータスだと考えてください。

〈握力20キロ、百メートル走に15秒くらいが目安です。

〈この世界の成人は15才なので妥当なくらいですね。

〈前にも言ったようにステータスの値は比例します。

〈マスターは握力2キロ、百メートル走に二分半かかります。

〈ただ、マスター自身はそれなりに動けてたように感じていたと思います。そのせいで勘違いしてしまったところもあるようですが。

〈ステータスの値ですが・・・どこまで影響するとおもいます?

〈答は全てに、です。

〈単純な筋力から瞬発力、持久力。思考力や耐性、気力などの部分。さらには視覚や聴覚といった感覚までステータスには含まれています。

〈具体的に言うとマスターが1+1=2という計算を一回行う間に、人間は10回繰り返して行えます。

〈ちょっと散歩くらいの気持ちでもう夕方になってるのがいい証拠です。

〈なんで、トレントに勝てたか?ですか。

〈この世界ではレベルがあります。ステータスがあります。

〈この世界での成長スピードは地球とは比べものになりません。

〈lv1ではだいたいのステータスは一桁です。この値が初期値と呼ばれるもので、レベルアップごとにこの初期値と同じ値が各ステータスに足されます。

〈人間の初期ステータスはオール5です。高くもなく、というより低めです。

〈成人時にはlv20ぐらいになり、ステータスは100が最低値。これからレベルがあがるごとにどんどんステータスは上がります。

〈分かりましたか?〉


 ・・・思ってたより厳しかった。

 この世界はどれだけ僕に厳しくするのだろう。


 一つ例をあげてみよう。

 ポケ○ンではlv1でlv100を倒す方法がある。圧倒的ステータス差を覆す良い例だ。

 この話には一つ条件がある。それはこのバトルがポケ○ンのゲームのシステムに従ってるってことだ。

 その最たるものがターン制。素早さに十倍どころじゃない差があるのに交互に攻撃できる。

 これはおかしい。ステータスの差でいけばlvが一回攻撃する間に十回は攻撃をいれれるはずだ。


 そしてもう一つ。レースゲームなんかじゃ上級者は性能の低い車でも勝つことができたりする。

 これは技術という身体能力とは関係のない部分。

 ステータスが低くても技術でもって覆すなんて展開は胸が熱くなるものがあるが、僕にはできない。

 


 単純な筋力なんかだったら技術で埋めれるかもしれない。でも、思考力なんかは無理だ。

 こっちが考えて実行する間に相手は手を変えられる。ステータスで負けているだけでなく、攻撃を当てることすら難しい。

 戦いになるわけがない。


 本当に、どうしようかなぁ。

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