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青い空、赤い空
僕は明日を愛せない。
僕は過去に囚われている。
わかっている。
過去は不可逆であると。
それでも、僕は……
「僕には才能がない」
ポツリとつぶやいた。
才能がない。
それが、僕だ。
明日を愛することも、何もかも。
才能がないことに気付いたのはいつの頃だろうか?
自宅を警備し始めて約三年。
ああ、今年で四年目になる。
まあ、とにかく僕はつまらない人間だ。
「くだらない」
吐き出した言葉は、何を狙ったものなのか?
とにかく。
僕は真夏の八月十五日にいた。