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Destiny  作者: ナナ
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第1話 友との出会い

桜がキレイに舞っている道を歩いているのは、岡野ミカ15才だ。

内気で、恥ずかしがりや。

背は150cmと小柄、無造作に肩まで伸びた髪や、目の近くまで伸びた前髪は内気な性格をより一層引きたてている。

中学では友達も少なく、クラスの中で喋った事がある人より無い人の方が大半を占めていた。


中学でのたった一人の親友、由里が医者になるために自分とは違う高校に行くと知った時、彼女は泣きながら親に由里と同じ学校に行きたいと説得した。

だが、由里の行く学校は医者専門学校だし、学費も高いので駄目だと言われた時は、由里を説得しようとした。

しかし、夢に向かって歩き出した友を自分の都合のために止めるわけにも行かず、一人この学校にやってきた。


体育館に入ったミカは先生に言われ、新入生がいる部屋に行った。

そこには80人位の人達が居り、既にグループに分かれてガヤガヤ話している人達もいた。


(どうしよう、大丈夫かな〜もうグループできてるよ〜)


ミカは不安で、頭がいっぱいだった。


すると、


 トントン


  誰かが、ミカの肩をつついた。


ミカ『きゃあ!!』


  ミカは、ビックリし大声を上げてしまった。


  周囲の目が一斉にミカの方に向けられ、ミカの顔は、火が出そうな程真っ赤になった。


  振り向いたそこには、170cm位の背の、美人な女子が驚いた様にたっていた。


女子『ゴ、ゴメン。びっくりした?』

ミカ『い、いえ。大丈夫です//』

女子『ホント?顔真っ赤だよ?具合悪いの?』

ミカ『い、いえ。大丈夫です//』

女子『そう、良かった。』


  女子の顔は、今はじめて笑顔になった。


女子『はじめまして。私、斎藤香奈って言うんだ。よろしくね。』

ミカ『は、はじめまして。わ、私、岡野ミカです。//よろしくお願いします//』


  二人は握手をした。


香奈『よろしく、ミカ。』


  香奈はミカに微笑んで、小柄なミカに目線を合わすために前かが身になった。


香奈『タメ口で良いよ?同い年なんだし、私もタメ口の方が楽で良いしさ・・・』

ミカ『わ、分かりました。っあ!わ、分かった・・・//』


香奈『クスクス。』


  香奈は、ミカの方を見て笑った。


香奈『ミカはどこの学校から来たの?』

ミカ『私は○○学校から・・・香奈は?』

香奈『私は、●●学校。』

ミカ『どんな学校?』

香奈『良い学校だよ。緑も多いし、空気はキレイだし。まぁ、とてつもなーーーーーーーーくっ。田舎にある学校なわけさ』


  香奈は長い両手を広げ大きな円を書きながら言った。


ミカ『クスクス。そんなに田舎なの?』

香奈『あっ!!』


  ミカは笑った事で香奈の気を悪くさせたと思い不安になった。


ミカ『え!どうしたの?』

香奈『始めて笑ったね。笑顔かわいい!いつも笑ってれば良いのに・・・』


  言われなれない言葉にミカは再び顔を赤めた。


ミカ『//ありがと。私ね、恥ずかしがりやなんだ。人前に出ると固まっちゃの、それに―』

香奈『―それに、すぐ顔が赤くなる?』

ミカ『エヘへ。そうなの』

香奈『クスクス。』

ミカ『クスクス。良かった。』

香奈『何が?』

ミカ『私、友達ができるかとても不安だったの。でも、出来たから』

香奈『私も友達が出来て良かった。』


  ミカと香奈は互いに微笑んだ。


  不意にミカの耳に隣で話している女子達の声が聞こえた。


女子A『ネーネー、あそこに居る男子達カッコ良くない?』


  女子が指差す方には、無数の女子達に囲まれた5人の男子の姿があった。


女子B『ホントー、メッチャカッコイイ!!なんか女子達集まってるよー。私達も行ってみよー』


  女子達は男子の方へ走っていった。


ミカ『なんだろ?』

香奈『何が?』

ミカ『あそこに・・・』


ミカは男子達の方を指差した。

香奈はそれを見て納得した様に頷いた。


香奈『あぁ。』

ミカ『?』

香奈『私がいた学校の男子五人グループ。カッコイイって人気だったんだ。私はそうは思わないけど。まぁ、田舎レベルだから。』

ミカ『でも、凄い集まってるよ?』


男子達の近くには、部屋中の女子が集まっていた。


香奈『対した事無いよ。』

ミカ『へェ・・・』


その時、部屋の扉が開き先生が入ってきた。


先生『皆さん!!入学式が始まります。こちらに集まってください。』


香奈『そろそろ入学式始まるみたいだよ。行こ!』

ミカ『うん!』




自分には関係無いし遠い存在・・・


これが運命の相手の第一印象だった。


―――  続く  ―――

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