『戦闘とか初めてな俺、gkbrが止まらないんだがwww』
「もしもの為に、このポーションを飲むと良い。」
女騎士は理科の実験に使うような瓶に入った液体を渡してきた、おそらくポーションだろう。
謎の異臭と異常な色、少し粘ついた液体を見て俺は冷や汗をかいた。
結構量がある、この世界のどこにトイレがあるかもわからないのに飲むのは危険だ。
普段の生活に慣れないものを飲むと腹を壊す。そもそもこの世界の衛生観念なんて知らないし。飲むべきではない。
「気持ちはありがたいんですけど、今はいいかな…。お腹いっぱいなんで後で飲みます。」
はっきりNOと言えないのは俺の悪い癖だ。
と言うよりかは、現実世界で生きていくうちに自然に身についたと言う方が正しい。
でも仕方ない。
この女騎士の機嫌を損ねたら斬り殺されるかもしれない。
「なら仕方ない、必要な時に飲むといい。これを飲むと疲労回復と戦闘力の上昇効果が得られる。」
女騎士は慣れた手つきで瓶を開けてポーションを飲み干した。
飲み終わったら瓶を地面に投げつけて粉々にした。
あ、そう言う感じなのか。
確かに空き瓶持って闘うってのは嵩張るしな。
暫く進むと、向かいから熱風が吹いてきた。
「熱っ!!?」
「来たぞ!!!隠れろ!!!」
目の前にはどこからともなく現れたバケモンがいる。かなりデカい。
見た目は形容し難いが恐竜がいたらこんな感じなのだろう。咆哮が耳をつんざく。
周りには取り巻きのように、いわば雑魚敵が暴れている。
女騎士はバッサバッサと大剣を振り回し敵を切り裂いていくがかなりのダメージを喰らっているようだ。
「…くっ…!!負けるもんか…!!」
うわ、めっちゃ流血してる。出血多量で死ぬんじゃないか。
流石に見ているだけの俺も焦って馬から飛び降り女騎士に駆け寄った。
「…危ない!!離れるんだ!!!」
「俺にできる事があるかもしれないんで!うわっ!!?!」
雑魚敵が俺のスーツを切り裂いた、ヤバい。俺も殺られる。
その時俺がとっさに頭をフル回転させて出した答えとは。
「…スーパーウルトラダークネススカル…っアルテミス!!!!!!!」
その瞬間辺りが雷に打たれたかのように明るくなり俺から閃光が走った。
やべえ、なんか出しちゃった。