表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

92/103

92







守護魔法(ゲートオープン)


次から次へと襲ってくる魔物の攻撃を、飛行魔法+守護の魔法で阻む。


「もーいい加減にして欲しい…」

いつまでも続く平行線に、ルナマリアは疲れてきた。



(攻撃魔法さえ使えれば簡単なのに…)

フランの予測通り、ルナマリアの実力があれば、この程度の魔物なら軽く殲滅出来る。


それなのに、攻撃魔法を禁止され、出来ない現状がもどかしい。



「タマー、早く倒してよー」

「やかましいわ!平民が王である俺様に指図するな!!」


すぐ近くで魔物と戦いを繰り広げているタマに向かい、急かすように言うルナマリアに、タマは怒鳴り返した。



「もー使えないなぁ」

「貴様!絶対に後でしめる!覚えておけよ!」


怒りのまま、タマは魔物を槍で一突きし、倒した。




(それにしてもーー)

ルナマリアは、ギャギャー下で騒ぐタマを無視して、周りを見渡した。


(あんまり数減ってないな)


リアリテ学園は、優秀な逸材でも、入学の許可をするので、発展途上者も沢山いるのは知っていたが、実際、戦闘に不慣れな者も沢山いて驚いた。



守りながら戦闘しているので、どうしても戦闘経験者も、本来の力を出し切れていない。



(守護の魔法……皆に使っていいのかな?いや、でも一応ペア決まってるしな)


本当に危険そうな時には使用し助けてあげているが、実は真面目なルナマリアは、ここでもペアの取り組みをしっかり守っていた。



「おい!いい加減この俺様を守れ!その位俺様の役に立て!」


しかし、当のペアであるタマの事を守るのは止めた。

どれだけギャンギャン吠えようとも、ルナマリアは見向きもしなかった。



ゆっくりだが、着実に魔物の数は減っている。


特にレン+ガンダル、瑞月(みづき)+イマルペアの組み合わせが速い。

実力者同士、他生徒を守りながらも、敵を殲滅していっている。



「頑張れーレン、ガンダルさん、瑞月(みづき)、イマルー!」


空の上から呑気に応援するルナマリア。




「ルナマリアはん、呑気やなぁー」

「……ルナマリア、攻撃する気無いよね」

そんなルナマリアの声援を受けながら、イマル、瑞月(みづき)は魔物と応戦を続けた。




「きゃあ!フランさん!!」

「!」

そんな中、ヨウナの悲鳴が聞こえ、パッと振り返ると、ヨウナを背に、フランの腕から、血が滴り落ちた。

先の肩からの出血が、腕にまで垂れたのだろう。



「血がーー!もう逃げましょう!」

「いや、大丈夫だ。この程度、かすり傷だ」



入学前、冒険者として旅をしていたフランは、勿論、魔物との戦闘を経験していて、その際、大怪我を負った事もあった。

その時に比べれば、この程度の傷、フランにとってはかすり傷。


「そんな……血がこんなに出てるのに……」


だが、冒険者で無い、ただの村娘だったヨウナにとっては、大怪我に分類される。



「いや、本当に……」

「私の…せいで…私の……為に…!」

「いや、ヨウナのせいではーー」

「私が……傷つかないように……かすり傷だなんて……嘘までついてくれて……!」

「いや、本当にこの程度の傷なら、後で治療すればーー」



実際、僧侶のいない辺境ならまだしも、学園には専用の僧侶もいて、尚且つ、回復魔法の使えるルナマリアや、錬金術師のレンもいる。

勿論、痛みは伴うし、怪我をするのは良くない事だが、何度も言うが、冒険をしていたフランにとっては、かすり傷に分類される。



「ごめんなさい、ごめんなさい…!」

「えっと……ヨウナ?本当に俺は大丈夫だからーー」



だが、いくら否定しようと、フランの言葉はヨウナには届かない。




「私……フランさんの……力になりたい……!」

ギュッと、ヨウナは祈るように目を閉じ、手を組んだ。





ーーーーーーーー



ピコンッ。

『聖なる力、発動します』




「あ」

ルナマリアは、発動されたゲームの機械音に、思わず口を開いた。




ヨウナの体から魔力とは違う不思議な力が溢れ、7色の光となり、フランの体を包む。





『対象者フランーー聖なる力、光の加護を授けます』




「聖なる力ーー俺に?」

突然の聖女からの聖なる贈り物に戸惑うフランだが、それでも、自身の中に突如現れた力の使い方を、ルナマリアの時の同じように、理解出来た。



『ガルルルル!!!』

襲い来る数匹な狼の魔物。


ヒュッッッ!!!と、フランは剣を魔物に向かい振るった。


『ギャンッッッ!!!』

すると、フランの剣から光が走り、光の刃が、魔物達を一斉に消し去った。



「これ…が…」


普段、魔法が使えない筈のフランが繰り出したのは、剣技に光の魔法を組み合わせた強力な技。




(あーあ…)

ルナマリアには、フランの光の技には、勿論、見覚えがあった。


ゲームで、ヨウナがフランを選んだ際に授けた聖女の贈り物。










評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ