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100/103

100 完結














「てめぇ……殺す……!」


傷も癒え、奴隷の子供達も解放され、ジュリアスは激しい殺気のまま、指をポキポキ鳴らした。



「ま!待て!!この俺様は!砂丘の国の気高き皇子でーー!!」

「その肩書きが、今!ここで!何の役に立つか教えてみろや!ガキ共は関係ねぇのに巻き込みやがってーー!!」



ドガッ!!と、強く殴りつけ、タマの体は大きく吹っ飛んだ。



「親に売られたか何だかん知らねーが、こいつ等には、自由に生きる権利がある!」



貧困層(スラム)出身のジュリアスは、下手をすれば、自分が、売られる側になっていた可能性もあった。



「…お兄ちゃん…!」

奴隷の子供達は、そんなジュリアスの姿に、涙を流しながら、感動した。



「くそっっ!くそっっ!!!」

殴られ赤く膨れ上がった頬を押さえながら、体を起こすと、タマはキッと、ルナマリアの後ろで隠れているヨウナを睨み付けた。



「貴様の様な落ちこぼれ…!聖女でなければ!何の価値も無い!」


「ーっ!落ち…こぼれ…」


ヨウナは、自分があの学園で落ちこぼれだと理解している。

聖女の力が無ければ、周りからチヤホヤされる事も無い。



「そんな落ちこぼれを!この俺様が必要としてやってるんだぞ?!お前みたいな落ちこぼれは、この俺様が道具として使ってこそ価値があるんだ!!」


「…必要と…されて、る…」


ヨウナは、俯きながら、小声で、復唱した。


「私…なんかを…必要と、して、くれてる……」



(今まで、誰も私を必要としてくれた事なんて無かった…。私は、落ちこぼれだからーー)


こんなにも私を必要としてくれてる。

私を、欲してくれているーーー。



(なら、私はーーー)


ギュッと、ヨウナは目をつぶった。





『ーーーヨウナは、落ちこぼれなんかじゃないよ』



初めて、ルナマリアに声をかけられた、あの時に言われた言葉が、頭をよぎった。




『私……強くなる……!ルナマリアちゃんみたいに、誰かを守れるように……絶対です…!』



そして、自分が決意した言葉が、胸の中に下りた。





「…私は……今は、まだ、落ちこぼれかも知れないけど……強く、強くなります!ルナマリアちゃんのように…!」



顔を上げ、強い意志で、タマに向かい言い返す。


「だから、私に貴方は必要有りません!」


そんなヨウナを見て、ルナマリアは優しく、微笑んだ。



「このっ!道具如きがーー!!」

「はいはい。もーいーから、行くよー」

いまだグチグチと文句を言うタマを、攻略対象達が、連行して行った。





「ヨウナ」

「はい。どうしましたか?」

先程までの、怯えた様子は無い。


(もうーー大丈夫かな)


今まで見たことが無いくらい、明るくて、清々しい表情を浮かべるヨウナを見て、ルナマリアは、そう思った。




今までの、どこか自信の無い姿とは違い、堂々としているし、それに何より、自分の意思で、駄目男を必要無いと強く言い切るその姿は、ダメ男ほいほいとは思えない。




「きっとヨウナは、世界を救う立派な聖女になるよ」


ルナマリアは、これまでの攻略対象に言ってきた台詞を、ヨウナにも告げた。





ジージー〜ー



ーーーーーー設定変更します。




ヒロイン ヨウナ



自分に自信が無く、自分を必要としてくれる存在に依存する体質で、どれだけダメ男だとしても、受け入れてしまう。

→→→→→→→→→が、ルナマリアと出会い、強くなりたいと心に決め、誰かに依存する事を止めた。



ダメ男ほいほい→→→→→→強く優しい女性




自分を選んでくれた攻略対象とともに、世界を救う聖女→→→→→自分自身と、大切な友達と一緒に、世界を救う聖女





ジージー〜ー



ーーーーーーーー設定変更完了しました。






「あー平和だなぁ」


聖女の手により、この世界は平和になった。


のんびりのほほんぐーたら生活は、今からが本番。




「ルナマリア!どうした?」

「……ルナ、早く行くぞ」

「ルナマリアー!こっちこっち!こっちに街があるよー」

「もう少しで目的地に着きますね」


フラン、ジュリアス、瑞月(みづき)、レンが、自分を呼ぶ声が聞こえる。


「はーい。今行くよー」



一緒に旅をする事になった仲間と一緒に、ルナマリアの冒険ーーぐーたら生活を目指す旅は、続いて行くーー。









お終い




今まで作品を見て下さった方々、本当にありがとうございます。ブックマーク登録、いいね。評価、閲覧に来て下さった方々、皆さん、とても励みになりました!

感謝します。

本当にありがとうございました!

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