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琴とギター
なんか。いい音じゃない。
自分でも今の状況を理解できていない。
琵琶に似たような楽器を家に持ち帰った。
持ってみたら、手が勝手に動いた。
最初に戻る。
こんな感じだ。
いつも行くライブハウスでのような音ではなく少し汚い音がする。
自分的にはこの音は好きだ。
しかも、自分が考えたままの音が出るのだ。
私は...すごいものを手に入れてしまったのかもしれない
すごい。やる気がわいてくる。
もう一度ライブハウスに行ってみることに決めた。
「koto club yasuragi」
そう書かれた木の板が、小さく置いてある。
これはことではない。
でも、なぜか、誰かが喜んでくれると思った。
この店には自由演奏スペースというのがある。
新しい出会いを求める人や、練習がしたい人などが来るスペースだ。
私はそこに堂々と立ち、付属していたひもを首にかけ演奏を始めた。
...荒れた。
うるさい。黙れ。批判の声ばかりだ。
お前らの声のほうがうるさいけどな。
黙って聞いてろよ。
そうは言えなかった。
なぜなら私は。
平安時代お嬢様貴族だから