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即死魔法≪死≫が効かない相手の弱点を探すけど質問ある?

 魔王を倒した転生者がオーガに手こずる所からごきげんよう。


 このオーガ、即死魔法が効かない…どころか普通の魔法も手応えがない。


「さて、どうしたものか…っと。」


 加えて攻撃が激しすぎる。


 さて困った。


 僕から即死魔法を取り上げたら何も残らない。


 かと言って、ウィリスの魔法も効いていないんじゃあ…


「…ダメ。どれだけ矢を打ち込んでも止まらない。」


「動きを止める魔法はどっちも使えないからなあ。」


 矢だらけになりながら、それでもなお僕を狙ってくる執念。


 うーん。なんでだ?僕はほとんど攻撃してないぞ。


「ウィリス!いったん外に出よう!ここじゃあ動ける範囲が限られて不利だ!」


「…わかった。」


「おい商人!エルフは背負え…ああ?」


 …オーガが出口を塞いでいる。


 あ…え?なんでこいつがそんなところに。


 思考がまとまらない中、怯えたような声でウィリスが聞いてくる。


「…ヤギリ。どうしよう。」


「…」


 これどうしよう。


 異常な身体に、知性を持ったオーガ?聞いたことねえよ。


 もうなんなんだよ…これオーガの行動じゃないだろうがよ…


 …オーガの行動じゃない?


「…ウィリス、もう少し耐えよう。倒せない事はないかもしれない。」




 さて、これはオーガの行動じゃない。


 このオーガは、身体能力を無視した行動をしてくる。


 このオーガは、即死魔法が効かない。

 

 このオーガは、どれだけ攻撃しても怯むことすらしない。


 すなわち、この()()()()()何も通用しない。


 そう。このオーガはきっと死体だ。


 死体には即死魔法もダメージもあったもんじゃない。


 ならば、操っている本体がいるだろう。


 こうなれば対応の方法が決まってくる。




 例えば悪霊の場合。


 これならば、オーガではありえない知能の高さや、身体への異常な負荷のかけ方、≪(デス)≫が効かない。など言う所は納得できる。


 もちろん対処法としては祓うしかないのだが、悪霊が取り付いているなら火を恐れる。


 火ならばウィリスが最初に放った炎魔法で少しでも反応があるはずだ。


 悪霊案は排除だ。



 例えば寄生されている場合。


 この場合、どのタイプの寄生か絞っていかなければならない。


 スライムはもっと動きがとろくなる。虫なら繁殖のために宿り主を大切にするだろう。


 他にもいろいろあるが、大抵は擬態や繁殖のために寄生している。


 もっと言えば、寄生の場合では知性を感じられる行動は出来ない。


 とは言え、試さなければならないだろう。


「≪範囲死(デス)≫!」


 …オーガ全体に≪(デス)≫してみたが、やはり中に寄生者は居ないか。


 寄生案もなしでいいだろう。




 よし。そろそろ決まってきたな。


 それでは最終案、操っている本体がいる場合。


 そして、そのまま対処もしてしまおう。


「よし…ウィリス!魔法の用意をしてくれ!」


「…え?でも、魔法も効かないんじゃ?」


「違う。攻撃魔法じゃななくて、()()()()()()()。」

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