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夜のジャングルの闇の中から
「俺たちには・・・・・
星一つとして見えやしない
そんな真っ暗なジャングルの中でも
ゲリラの奴らは夜目が利くもんだから
足音も一切無く背後から忍び寄ると
悲鳴を上がるその間も与えずに
口を手で押さえ込んで塞いで
ナイフで喉を切り裂くんだ
すると・・・。」
「真っ暗なジャングルの闇の中から・・・・
ヒューって甲高い笛みたいな音が聞こえてきて
味方がやられたことを知って・・・。」
「恐怖に耐えられなくなって・・・・・
何も見えない闇の中に銃を乱射する者がいて
そんなことをすればそれこそ自分の居場所をわざわざ
ゲリラの奴らに教えてやっているようなもんだから
また闇の中からヒューって音が聞こえるんだ・・・。」
そう言うとその人はフーって紫煙を吐いた。