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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
81/218

遺骨も遺品もなくただの石ころが

「役所の人が・・・・・

 包んでいたその白い布をほどいて

 英霊になった兄が入っているその四角い箱を

 母に向かって何かを告げながら手渡した際

 ゴロンって箱の中で何かが転がるような

 そんな音がしたんです・・・。」


「まだ子供だった私は・・・・・

 どうにもそのことが気になって

 家に誰もいないときにその箱を開けてみたんです

 そしたら その四角い箱の中の骨壺のその中には

 大人の拳ぐらいのただの石ころが一つだけ

 一つだけ入っていました・・・。」


「このあいだ・・・・・

 母が亡くなって納骨したんですけれど

 お墓の中には兄の骨壺が納められていました

 あのとき見た丸っこい石が入っているだけの骨壺が・・・。」

 そう言うとその方は哀しみの裏返しなのだろう

 不思議な表情をして ふっと笑った。

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