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あれは全部夢だったのかしら
「夢みたいだった・・・・・
本当に本当に夢みたいだったの
でも あれは全部本当のことだったのよ
あのイブの夜のあの出来事は全部
全部本当のことだったのよ・・・。」
「初めてのパーティー・・・・・
色とりどりの電飾が点滅するクリスマスツリー
今まで見たこともないほど大きなケーキに
丸ごと焼いた鳥の他にも沢山のご馳走
ゆったりとした外国の曲に合わせて
大きな彼に抱きつくようにして
初めて踊ったチークダンス
そして その後・・・。」
「でも・・・・・
ベッドの上で目が醒めたらもう
あの優しいGIの彼はもうどこにも居なかった・・・。」
話し終えてもそれでもまだ夢の続きを見ているような
そんな顔をその人はしていた。