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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
37/218

アジュンマの話し IX

 だけどね・・・・・

 そうはいってもねえ

 慰安婦になる決意はしたんだけど

 だけどあの時アタシはまだ まだアタシはまだ

 男を知らなかったんだよ・・・。


 世の中には・・・・・

 貧しさから親に身売りをされる

 そういう可哀想な娘たちのそんな話しは

 それこそ幾らでも耳にしたことはあったんだけれど

 まさか自分が同じような目に遭うだなんてことは

 それまで夢にも思ってもみなかったよ・・・。


 いつか・・・・・

 アタシもいつか好いた男と一緒になって

 そして 女になるんだってそう思ってたんだよ

 それがさあ まさか男を知らないままで

 身体を売る仕事に就くだなんて・・・

 そこまで話すとアジュンマは

 紫煙を長く吐きだした・・・。

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