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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
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赤ん坊をとりあげる度毎に

 その方は・・・・・

 そのとき既に絵に描いたような老婆だったけれど

 話すことは誰よりもしっかりしておられた・・・。


「私は産婆でした・・・・・

 この手で今まで何百人もの赤ん坊をとりあげてきたんです

 そして戦時中も何十人もの赤ん坊をこの この手で・・・

 でも 戦時下にとりあげた赤ん坊たちの殆どが

 男の子たちの大半は戦地に赴いて

 女の子たちも大勢が空襲で

 亡くなりました・・・。」


「戦時中・・・・・

 赤ん坊をとりあげる度毎に私は

 人は死ぬ為だけに産まれてくるわけではないのに

 なのにあと何万人何十万人何百万人の尊い命を

 戦地に送り込めばこの戦争は終わるのだろう・・・

 そんなことを赤ん坊をとりあげる度毎に

 産婆をしながら私は思っていました・・・。」

 老婆は僕にそう語った。

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