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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
31/218

口にすることが叶わなかった言葉

「あの日・・・・・

 大勢の人で溢れかえった駅のホームで

 子どもをおぶった私は揉みくちゃになりながらも

 バンザイバンザイの大勢の声が響くその中を

 汽車の発車のベルに急き立てられながら

 夫の元に駆け寄って・・・。」


「そんなことをしたら・・・・・

 後で周りに何を言われるかわかっていたけれども

 それでももう そんなのどうにでもなれって

 夫に強く抱きついて そして・・・。」


「夫の眼を真っ直ぐに見据えて・・・・・

『お国の お国の為なんかで死んだりしないで

 私と子どもの為に必ず 必ず生きて帰って来て』

 私の涙に弱い夫にそう言いたかったんだけれども

 でもねえ あの当時はとてもじゃないけれど

 そんなことは出来やしないご時世で・・・。」

 あの方の あの時の無念そうな顔を

 僕は今でも時折り思いだす。

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