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僕に託された戦争体験  作者: kei (^-^)/
29/218

塹壕の中で喉を掻き毟って

「戦車が兵士を殺す手段は・・・・・

 なにも戦車砲や重機関銃だけじゃねえんだ・・・。」


「野戦で・・・・・

 日本陸軍では散兵壕と呼んでた

 敵の銃砲撃から身を守る為の陣地の塹壕の

 そのほとんどの塹壕の幅は1m足らずなもんだから

 その中に逃げ込むと塹壕を跨ぐようにして戦車が止まって

 そして逃げ込んだ者たちをあぶり出す為に塹壕の真上で

 戦車のエンジンを容赦なく空ぶかしさせるもんだから

 堪らずに塹壕から外へと出た者たちは撃ち殺されて

 残った者は苦しくて狂ったように銃を撃つんだが

 歩兵に渡されていた三八式歩兵銃なんかじゃ

 戦車の厚い装甲なんかを貫通する訳もなく

 跳弾になって自分たちのことを傷つけて

 その挙句排気ガスで窒息死・・・。」


「だから・・・・・

 塹壕の中では皆喉を掻き毟って死んでいた・・・。」

 その人は顔を顰めてそう言った。

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