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番外篇 ぼっちとクリスマス

目が痛くなるほどライトアップされた夜の道をできるだけ素早く歩いていく。

頭上にあるあの忌ましき赤いヤツ(サンタ)のバルーンを睨めつけ、

そこら辺のカップルの頭上に落下しねえかなぁ...とか思いふける。


そう、今日はクリスマスとやらである。

あのイエス・キリストに関係する日、ということは周知の事実であろう。

ちなみに超余談だが、あくまでキリストさんの誕生を祝う日であって、キリストの誕生日というわけではないらしい。

まあ少なくとも...............、アンタらがいちゃつく日じゃねえんだよ!!!!!


って、言ってやりたい。




さて、普段であれば家で1人、日本に伝わってきた文化はなぜこうも豹変するのかと考察しながら、ゲームのクリスマスイベを周回するのだが、

母に注文したケーキを取ってくるよう言われたので致し方なく出てきたわけだ。

ちなみに注文したケーキの中に俺の分が入ってるのか、割とガチで心配である。


クリスマスにあまり良い思い出はない。

妹はしっかりと包装された欲しがっていたものが与えられたのに、俺だけコンビニのレジ袋(レシート入り)に200円分くらいのお菓子が入ってポンと置かれたいたとか、

やったチキンだぜ!と意気揚々に食おうとしたら、落とした挙げ句、ネコに齧られて食えなくなったとか、

小3の頃にサンタはいないよと俺だけ宣告されたこととか、


マジで散々だなおい!?



まあそんなクリスマスを送ってくれば、この「くりぼっち」とやらに成り下がるのは当然であろう。

いや...まあ元々友達いなかったけど。





そんなこんなで、ケーキ屋さんの入ったショッピングモールに着いたわけだった。



スマホの予約画面を見せて、

「では、@%’$”’ケーキと....、*`+>〜ケーキと、=|*・>`:ケーキ....、

ショートケーキでよろしいでしょうか?」

なななななんて??

ショートケーキしか聞き取れんかったぞ。まあ四つあるから間違いはないだろう。

「あっ....は、...はいっ!」


恥っず!!!!!!!!!





帰りの道中、ふとやらねばならぬことを思い出して、家に近いスーパーに入っていく。

駅前ということもあり、以外と品揃えは良く、多種多様なジャンルを取り扱っている。


これか....、「アニマルフォレスト」というゲームソフトを取り、レジへ持っていく。


「包装とかするかい?」

これはおばちゃん店員あるあるの妙に察しがいいというあれでは.....

「おっ...、お願いします!」


恥っず!!!!!!!!!!



ラッピングを施し、妹の名が書かれたプレゼントを握りながら、店を出ようとすると、向かいの本屋に視界に入った。

今日ラノベの新刊の発売日か...、レモンブックスで予約してたから心配はいらねえか。


すると...、


あれ...、俺の親か?


両親と思わしき二人がラッピングされた小本を持って出てきた。





「っふ...っははww」


大っ嫌いなクリスマスに溢れた夜の街中、

通り過ぎるカップルに変な目で見られながら、

気持ち悪く笑うのであった。


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