第10章 6話
それにしても、伝説の武器だなんて。
ファンタジーのRPGでは定番とも言える最強武器とも言える。
それを聞き、黒野君よりも私の方がワクワクしている。
一目見たい!
しかし。
白虎さんの話からすると、それは岩に突き刺さってるらしい。
刀に選ばれた人じゃないと抜けないという話みたい。
「そんな事あるのか?」
「アーティファクトだからあるんじゃない?でも設定がエクスカリバーみたい」
「エクスカリバー?」
黒野君が聞き返す。
「うん。アーサー王という中世の物語の中で出てくる武器なんだけどね。それも選らばれた人しか抜けない剣ってのが出てくるの。それを抜いた人こそか王になれるとか」
詳しい事は忘れちゃったけど、概ねそんな物語だったような。
「しかし、そんな事まで知ってるのか?」
「えへへ。好きなジャンルだからね」
ゲームとかで出てきた設定とかが、実際の神話がモチーフだという例は数多くある。
そのモチーフ先も知りたいと思うのは、私がオタクだからかもしれないけど。
「でも、その物語では剣なんだよねー。刀じゃない」
しかも、どんな刀なのかも分かってない。
だから、まったく参考にならないかもしれない。
「別にいいさ。選ばれた者しか抜けないっていうなら。どのみち挑戦するだけだ」
確かに。
それがアーティファクトだというのなら、挑戦しない限り結果は分からない。
私達は印の付いた所へと歩く。
しばらく歩くと。
人だかりが見えてきた。
どうも、噂を聞いて挑戦しようと集まってきているみたいね。
あれ?
先頭にいるのは。
何かに止められているみたい。
あれは。
「なんだあれは!?馬の首から上が人間の上半身の姿ってどうなってるんだ!?」
「ケンタウロスだわ」
これもゲームで見た事のある種族。
だいたいが人間の味方をする場合が多いけれど。
誇りをもった気高い種族というイメージがある。
それでも、私は警戒しながら近づく。
「なんで挑戦させてくれないんだ!」
「そうだそうだ。駄目元でもいいから抜かせろ!!」
どうも、ケンタウロスが止めてるみたい。
「駄目だ。お前ら人間がいくらやっても無駄だ。帰れ」
「どうするよ?」
黒野君が小声で聞く。
うーん。
もうちょっと様子見ないとなんとも言えない感じ。




